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サンタはいないと知った日
幼児の頃はいると思っていたハズ。
いついないということを知ったかは正確には覚えていないが、クリスマスプレゼントがお年玉の如く支給された日に、この世にサンタなんぞいないということを悟ったのは覚えている。
兎に角、“プレゼント”という概念がない家で育った。ま、お金をプレゼントと思えばプレゼントだが、誕生日もクリスマスも「アレ欲しいから!」とお願いしたことがない。幼すぎるあの日くらいにはしただろうが、ご祝儀袋に入れられた現金の威力は半端ないのである。
貰った金の範囲内で自分の好きなものを買え――
だが、親に何を買うか報告の上、許可を得なければならない『自分の自由になる金』は結構難しいものがあり、ほぼゲームか漫画に消えていった。
また、何故かへそくりに憧れて隠し、どこに隠したかわからなくなったときもあり、貰った金は使うに限る!と覚えたのもサンタの消失と共に……