第三十九色 TAKE OVER
全ての情報共有は終わった。
あとは地上に出てからだ。
だが僕にはすべきことがある。
皆に少し行きたいところがあると言って無理に場所へ行く。
幸い時間ならある。
場所は地上に向かう階段の丁度真ん中。
そこに『白』を流し込む。
するとどういうことか階段が割れる。
中から出てきたのは扉。
何やら数字を打ち込む場所がある。
「…え」
自分でも気づかないほど自然に。
気づいたときには入力が終わっていた。
いつもしているように手に馴染む。
まぁ、いいか。
この先に今の俺達に要るものがある。
「これは…すごいな。」
「まるで俺達が来ることをわかっていたかのような…」
中の部屋は黒を基調とした部屋で中にあるのは大きめのロッカーが4つ。
その名札部分。
『白』『緑』『赤青』『灰』
恐らくここが出来たのは数百年前。
なのにも関わらずホコリ一つ無い部屋に、ここに誰が来るのかまで見越した名札。
そういう『色』の持ち主だったのか?
わからないことだらけだ。
「多分このロッカーに“ある”。」
そう言ってロッカーに手をかける。
驚くほど滑らかに開く。
その中には…
「服と…義手。」
サイズもぴったり。義手はしっかり左手。
だがはめ方がわからない。とりあえず左腕の断面に当てて…
くっついた。
えぇ…
まぁそれはそれとして服はコート。
白い服を黒で縁取っている。
中に着る用の服も用意されている。
こちらは上下ともに黒の無地。
驚くほどに着やすい。そして違和感がない。動きやすい。
全員が服を着終わる。
露骨にそれぞれの服の色が使用する『色』になっている。
「なぁ…これ俺達の『色』が知られるんだしやめたほうがいいんじゃねえの?」
ごもっともな質問をワイドがしてくる。それに同調するようにレブも頷く。
「でも『色』だけわかってても何してくるかはこっちが決めるんだしそもそもこっちに突っかかってくる奴らは僕らの『色』の事知ってるでしょ」
「それもそうか。」
僕が説明すると驚くほどすんなりと引き下がった。
レブは少し納得できてなさそうだったが無理やり納得した感じでこちらを向く。
「じゃあ、行こうか。」
部屋から出て、階段を登る。
言うなら…
メインクエスト:ギアドラゴン討伐 を引き継ぎました。
ってところか?
いいじゃないか。僕が、僕たちがその依頼、引き継いでやる。
扉に手をかけ、外に押し開く。
隙間から日の光が差し込む。
眩しさに目を細める。だが手は止めない。
目が慣れて、景色が見える…
「悪いが、その剣と銃を置いて、両手を上に上げてもらえるか?」
出迎えは体を装備で固めた物騒な集団とこちらに向き揃う銃だった。




