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6.レッドオーガを調理して、ステーキにしました

「ちなみに、どのゲートがどこに繋がっているか分かりますか?」

「人間界のどこから入れるダンジョンなのかは分からないが、大体どのゲートがどんなダンジョンなのかは分かるぞ」


 ギラの住処には、ダンジョンゲートが大量に配置された部屋がある。

 理由は不明だが、ここを潜ると別なダンジョンへ移動することができるらしい。


「なるべく強い敵が出るけど、でもギラさんが楽勝にクリアできる。みたいなダンジョンはありますか?」

「どこもそこまで難しくないからな」


 ギラは右手を顎に当て、考えるポーズを取る。


「簡単なダンジョンしかないんですか?」

「どうだろうな? 比較できねぇからな」


 そんなに低難易度のダンジョンしかないのか、それともギラが強過ぎるのか。


「とりあえず、確かめてみるしかないですね。今回は撮影用のモンスターの肉も手に入れなくてはなりませんので、それも踏まえておススメをお願いします」

「おう! じゃあ、ここにするか!」


 ムロ達は、ダンジョンゲートを潜り、ダンジョンを移動した。



「見た所、内装は岩に囲まれた洞窟タイプのダンジョンですね」


 このタイプのダンジョンは多い。

 なので、これだけではどこのダンジョンに来たのかは分からない。


「じゃあ、肉を取りに行くか! ここを進んでいくと、中々食いごたえのある肉をドロップする奴がいるんだぜ!」

「なるほどです」


 一体どんなモンスターが出てくるのだろうか?

 それにしても、


(どうして誰もいないんだ?)


 先程いたのは、ムロの自室から行けるダンジョンだ。

 だから、誰もいないのは当然である。


 しかし、ここにも人がいないのはなぜなのだろうか?


「グオオオオオオオオオオオオ」

「は?」


 考えながら歩いていると、目の前に現れたのはレッドオーガであった。


「お! 来たぞ! 撮影忘れるなよ!」

「え?」


 ムロは思った。


(レッドオーガ!? あのAランクモンスターの!? この前のスライムとは訳が違うんだけど!?)


 目の前にいるのは、赤い鬼の怪物だ。

 そして、Aランクモンスターである。


 基本的にEランクからSランクまでモンスターのランクがある。

 AランクはSランクの次なので、相当強い。


(終わった)

「おい! 早くしろ!」


 ギラはムロの方を見て、スマホを構えるように指示を出す。

 その光景は異様であった。


 なぜならば、


「グオオオオオオオ」

「戦闘始まったじゃねーか!」


 レッドオーガの口から、血の色をしたドス黒い光線がギラの背中に至近距離でヒットし続けている。


「どうした!? なぜ撮ってくれないんだ!? もしかして、スマホを無くしたのか?」

(なんなの……もうこうなったらやけだ!)


 ムロはスマホを取り出し、カメラを起動し、ギラに向けた。


「ギラさん! 映えるようにお願いします!」

「映える? とにかく、いい感じにやるぜ!」


 ギラはレッドオーガの方を向き、突っ込んで行く。

 そしてそのまま、


「オラアッ!」

「グオオオオオオッ!?」


 飛び蹴りを放った。


(ドラゴンなのに、飛び蹴り……?)


 予想外だったが、絵的には面白いかもしれない。


「よっしゃ!」


 なんと、一発でレッドオーガは光の粒子となって消滅した。

 その場にはドロップアイテムとして、レッドオーガの肉が現れた。


「いつもこんなことをしているんですか?」

「ああ! けど、飛び蹴りはちょっと格好つけ過ぎたかもしれねぇけどな!」

「サービスありがとうございます。では早速、調理と行きましょうか!」


 でも、いつまでもここにいるのは危険だ。


(どこのダンジョンかも分からないからね。ただ、レッドオーガがいるとなると、ランクの高いダンジョンなんだろうな。それなら人がいないのも納得だ)



 ギラの住処へと戻って来た。

 そして、ギラがレッドオーガの肉を調理する所を撮影する。


「仕上げに、ステーキソースをかけて、レッドオーガのステーキの完成だぜ!」


 今回の料理は、ステーキだ。

 ギラは料理をしたことがないので、ただ肉を焼くだけの料理がベストだと思ったのだ。


 それに、ほぼ丸焼きのステーキはインパクトもある。


「はい、カットです! ありがとうございました!

 後は編集するだけです。

 最初は戦闘動画と料理動画を分けようと思いましたが、材料の調達から調理まで全て1つの動画にまとめます」


 勿論、人気投稿者であればむしろ分けるべきだ。

 しかし、今のムロは人気もなければ、動画本数も少ない。


 その状態で片方を投稿しても、もう片方を見てくれるか分からない。

 確かに2本に分ければ当たり判定は大きくなるが、AIで映像はいくらでも加工できる今、少しでも本物だと思って貰うには材料の調達から映像があった方がいいだろう。


(ダンチューブにおいて動画よりも配信が圧倒的に流行っているのは、これが原因でもある)


 それに加えて、ダンチューブの管理AIが配信を優先的に表示するアルゴリズム (アルゴリズム=仕組みのようなもの)にもなっている。

 だからこそ、一発インパクトのある動画を出さなくてはならない。


 ムロは自室に戻ると、パソコンに動画を転送し、編集を始める。

 そして、数日かけてそれを完成させた。


 ショート動画以外の最初の一発目だ、

 初心者ではあるが、完成度の高いものを目指した。


「投稿っと! 後は待つだけか」


 これだけ凄い映像だ。

 せめて再生数1万は目指したい。


 問題は凄すぎて、生成AI判定を食らわないか心配なことだ。

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