第13話 米国との交渉直前
米国ホワイトハウスでは、突然、原子爆弾を研究しているロスアラモス研究所との連絡が途絶えた。
軍を派遣して調査すると、全ての機器と研究所家屋が徹底的に破壊され、研究者は誰もいない。研究者の死体すらない。もちろん原子爆弾製造に関わる資料すらない。さらに悪いことに完成した3個の原子爆弾(内2つは広島、長崎に投下された)も搬送途中で紛失していた。この状況がトルーマン大統領の元に知らされた。
トルーマン大統領は頭を抱え、突然「我が国の秘密保持はどうなっているのだ~。」と怒鳴り散らす。大統領周囲はおろおろするばかりだった。
これは言うまでもなく、織田裕司が、ロボット兵によってなした事であった。まずロスアラモス研究所設立時に1nmの微小スパイロボットをタイムワープさせ、マンハッタン計画の全貌を把握するとともに、完成した原子爆弾3個の行方も探り当てた。同じく1mmの小型ロボットにロスアラモスにいる研究者、警備兵他全員に睡眠剤を注射して、人間程度を搬送可能な反重力推進のロボット兵が中型球形反重力船に彼ら全員を資料と共に運び、中型球形反重力船が彼らを木星改造戦艦に連れ去ったのだ。そしてしかる後に当研究所をもう2度と使用不可能に徹底的に破壊した。
僕「さて、米国大統領と話し合いに行こうか!?」
エレン「頑張って。」アッシュ「頼むよ、兄貴。」
僕「何言ってるんだ、君達も行くんだよ。」エレン「え!?」アッシュ「うぇ!?」とエレンとアッシュは途端に顔が青ざめる。兄弟だし、リアクションが似ている。僕は「くくくっ」と笑ってしまった。
エレン「待って!!!待って、マッテ。行くんだったら私達は何するの?」アッシュ「そ、そうだよ。」
僕「米国大統領に、地球統一政府を一緒に作ろうと提案するつもりなんだ。」
エレン「そ、それは聞いているからわかっているけど、具体的に私とアッシュはそれぞれ何をするの?」
僕「現状の諸勢力が群雄割拠する現状では将来核戦争が起きて地球が滅んでしまうことをまず知ってもらう。そして絶対地球統一が必須である旨を理解してもらう。公約としてその地球統一政府は米国の法律が基本であり、但し直接民主主義、無税のロボット官僚制、国民生活がどうなるかの説明する。これを、ホレこのシナリオに従って君達の口から説得して欲しい。ほらこの時代、人種差別も激しいし、僕が日本人と言う理由で信じてもらえない公算が強いじゃん。だいたいトルーマン大統領はKKKと言う白人至上主義者の会に入ってもいたんだよ。」
エレン「やっぱ待って、心の準備と、そのシナリオに従い説明する準備、やっぱ、時間が欲しいわ。」
アッシュ「そうだよ。皆兄貴見たいの図太くないし、説明も上手くない。」
僕「で、その準備とやらにどの位必要なんだい。」エレン「そね!?1日、いや2日」アッシュ「3日」僕「わかったわかった、じゃあ3日後ね。さてさて、エレン君、アッシュ君、君達の一世一代の役者ぶり、とくと拝見しようか!?楽しみだ。」エレン「そ、そうやってプレッシャーかけてどうすんの!?ただですらどうしよう、どうしよう、ってドキドキしているのにぃ~。」
僕「あはははは、、、。では君達に魔法の言葉を上げよう。『エレン、アッシュ、君達は今も英雄だ。英雄は堂々とし、自信満々なんだ。遠慮なく大胆に主張すればいい。』言ってごらん僕は英雄だ、と3回。」
エレン「そね。英雄ね。私は英雄、私は英雄。私は英雄、と。」
アッシュ「僕は英雄だ。僕は英雄だ。僕は英雄だ。」
僕「そうだ、君達は英雄だ。なんとしても地球の群雄割拠する状態はやめさせなければならない。核戦争が待っているぞ。」エレン「うん、そうだね。ナーバスになっても良い場合じゃないよね。」アッシュ「そうだね。ナーバスになってもいい場合じゃない。」
エレンとアッシュと僕は互いに見つめ合い、笑い合った。
全世界の空に映像放送を映しだし、ラジオ放送の全チャンネルにて、僕達とトルーマン大統領の会談を映像と音声で中継すべくロボットを全世界に送りだした。準備は整った。小型反物質反応炉で動く試作ロボット『ピー』は、太陽系にある惑星、衛生、岩石を全て宇宙船に改造するに充分な程揃っていたし、地球人の人口より全然多いのだ。




