↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドパガキ転生〜非効率な異世界を俺の合理主義で作り変える〜  作者: のりチーズ
第一章 とりあえず効率化

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/11

第1話 効率厨、異世界に転生する


人生において、最も無駄なものは何か。


努力? 根性? それとも、長い時間をかけて積み上げる経験?


少なくとも、俺はそうは思わない。


俺が無駄だと思うもの。


それは、待ち時間だ。


動画は倍速で見る。

食事は手早く済ませる。

面倒な作業は可能な限り自動化する。


欲しい結果があるなら、最短距離で手に入れればいい。


遠回りを美徳とする必要なんてない。


そんな考え方で生きてきた俺は、周囲からよくこう呼ばれていた。


『ドパガキ』と。


まあ、否定はしない。


実際、俺は刺激と効率を求めることに慣れきっていた。


だが、そんな俺にも予想外の出来事が起きた。


「……ここは?」


目を開けると、見知らぬ天井があった。


木造の天井。

見慣れない家具。

そして、窓の外には見たこともない景色が広がっている。


「いや、待て。落ち着け」


状況を整理しよう。


俺は確か、昨日もいつも通りの生活を送っていたはずだ。


それなのに、どうしてこんな場所にいる?


そのとき、部屋の扉が開いた。


「おお! 目を覚ましたか!」


入ってきたのは、見知らぬ中年の男だった。


「よかった。もう目を覚まさないかと思ったぞ」


「……あなたは?」


「私はこの村の村長だ。君は森の近くで倒れていたんだよ」


森?


村?


聞き慣れない言葉に、俺は眉をひそめた。


そこで、ようやく気づいた。


自分の身体が、明らかに以前とは違っていることに。


「……え?」


小さな手。

細い腕。

どう考えても、俺の身体ではない。


まさか。


「俺、子供になってる?」


「何を言っているんだ?」


村長は不思議そうな顔をした。


その後、いくつか質問をした結果、俺は一つの結論にたどり着いた。


どうやら俺は、異世界に転生したらしい。


しかも、魔法が存在する世界に。


普通なら、ここで喜ぶところなのだろう。


だが、俺が最初に考えたことは別だった。


「……この世界、効率悪そうだな」


「ん?」


「いや、何でもないです」


村長の話を聞く限り、この村には様々な問題があるらしい。


農作物の収穫量は少なく、物資の運搬にも時間がかかる。


病気になれば、治療できる人間が限られている。


さらに、村の外には魔物が出るため、自由に行き来することも難しいという。


なるほど。


つまり、この世界には改善の余地が山ほどあるわけだ。


「……面白い」


思わず口元が緩んだ。


どうやら、退屈する暇はなさそうだ。


俺は窓の外に広がる村を眺めた。


整備されていない道。

効率の悪そうな農地。

無駄の多そうな作業。


どれもこれも、改善できそうなものばかりだ。


「なあ、村長」


「何だね?」


「この村って、色々と不便じゃないか?」


「そ、それは……仕方がないだろう。昔からこうなのだから」


昔からこうだから。


なるほど。


それは、俺が最も嫌いな言葉の一つだ。


「じゃあ、変えればいい」


「……え?」


「今までのやり方が正しいとは限らないだろ?」


俺は笑った。


せっかく異世界に来たのだ。


どうせなら、快適に生きられる環境を作りたい。


無駄なことは省く。

必要なことには投資する。

そして、最小限の労力で最大限の成果を得る。


それが俺のやり方だ。


この世界の人間が何年もかけて築いてきた常識も、俺にとってはただの改善対象にすぎない。


「まずは、この村からだな」


こうして、ドパガキの異世界生活が始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。