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第15話:『意思を継ぐ者』

     1.(起)

銀次は…そう言うと、まるで何事もなかったかのように、私の前から姿を消した。

意気揚々と殴り込んできたくせに、結果は見事なまでの返り討ちだ。結局、アランや香織たちの仇を討つことは叶わなかった。

….全く……何をしてるんだ、私は……。


     2.(承)

命を奪われ、霊体と化してなお、妙なことに気づく。

普通、これほどの未練を抱いて死んだのなら、私自身も香織のように『怨霊』へ変貌しても不思議ではないはずだ。だが、今の私はどうだ。まるで生前と同じ冷静さで、今の状況を客観的に分析できている。


 3.(転)

ーー!!……そうか!苧麻からむし!!ーー


会津の特産品である『白い繊維・苧麻』。この植物は「霊素を吸着・保持する性質を持つ。


己の肉体を再現できるほど桁違いな銀次の霊体。奴は言った。『全てを苧麻が解決してくれた』と……。

間違いない!銀次は何らかの形で苧麻を利用している!

苧麻の繊維を首や手首といった『首』がつく部位に巻きつけたのか……!?……いや、それだけのことでは劇的な変化は望めない。


     4.(結)

!!ーーひょっとして、適合者ーー!?


私は、何もない中空を仰いだ。適合者とは私のことだ。今頃気づくなんて……


銀次の消え去った方角を見つめながら、静かに決断する。我が末裔まつえいの中に、その力を持つ者は必ず現れるはずだ。……私がそうであるように、絶対……。


それまで、準備を整えるとしょう。…いずれ出会うであろう、まだ顔も知らない私の『分身』に、このたすきを繋ぐために。希望の意思を継ぐために……



【ν4コマ劇場 独自の佐和子】シーカーズセンス外伝2 終


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