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EP14、15

EP14「全境封鎖」

――――

12月

未知のウイルスによる疫病の流行。爆発的に感染が拡大。

きっかけは強盗事件で奪われた金がそのまま戻ってくるという、国内で多発した奇妙な事件だった。紙幣に病原体が付着させられていた。


混乱する社会情勢の中、武装勢力が各地で行動を開始する。

渋谷チームも対応に駆り出される。

市民を人質にとる武装集団を倒すが、間もなく近くの建物から煙が上がる。

次から次へと問題がやってくる。



――

同日

KGロジスティクス社も作戦に駆り出されている。「組織」のフィールドエージェントと、居合わせた制服警官と協力することに。

光莉たちは、火炎放射器を装備した奇妙な武装集団と対峙する。

壊滅するKGロジスティクス部隊。光莉は廃ビルに逃げる。そして、敵を誘い込み、自爆する。



――

消耗する渋谷チームに、鞠乃配下の部隊が攻撃をしかける。

20人超の部隊。半数以上が全身を防弾装備で固めている。数基のドローンが上空から観測している。

彩乃はチームを離脱し、鞠乃を一人で追うことにする。彩乃には妹の行き先に思い当たりがあった。





EP15:最終話「スノー」

――――

12月

蜂須賀の助けもあり、敵の精鋭部隊の襲撃から辛くも脱出することのできた渋谷チーム。

しかし、猫澄は被弾してしまっていた。逃走に使った車両も弾丸を受け、機能を失いつつある。そして、逃げ切るには道路の状況もよくなかった。事件の発生で、多くの車両が乗り捨てられ、道を塞いでいる。


猫澄は腹部の銃創に止血剤と生理用品を挿入して、応急処置代わりにする。本人は内心助からないと思っているが、パトリシアと石森の手前なんともないように振る舞う。

一息つくが、すぐに敵の追跡班が現れる。ITISデバイスを追跡されているだけでなく、ドローンや対人レーダーで探知されている。

渋滞したまま人の去った渋谷の交差点で、交戦することになる石森と猫澄、パトリシア、蜂須賀。

敵の追跡班を殲滅したタイミングで、猫澄はパトリシアに彩乃を追うように指示する。

離脱したパトリシアは、セーフハウスで足を確保し、バイクで彩乃のもとへ向かうことにする。


パトリシアが現場を離れてまもなく、16人ほどの敵部隊が到着する。

数名のレベル4防弾で身を固めた重装兵や、駅舎の低層階の屋上に狙撃手の姿も見える。


蜂須賀は、車両から回収したGM6 Lynxで重装兵を撃破するも、重点的に攻撃され、抑え込まれてしまう。

立ち往生した自動車群に身を隠し、後退しながら戦う猫澄と石森。

しかし、猫澄は限界を迎え、動けなくなる。石森は、猫澄のそばで抗戦する。

歩くことはままならなくなったが腕はまだ動くと、言葉多めに銃を撃つ猫澄。それもいつしか消え、猫澄は死亡する。

蜂須賀のバイタルサインもいつの間にか消失している。

1人きりになった石森。恐怖に目の前が真っ暗になり、無意識に銃口が己を向く。その希死を振り払い、敵に立ち向かう。

が、敵は半数近くが健在で、ほどなくして石森は倒れる。



――

東京市部。

彩乃と鞠乃のかつての住まいがあった地域。家の近くの公園を彩乃は訪れる。雪が舞う中、鞠乃が一人でぽつんとベンチに座っている。傍らにはビニール袋や紙袋。


シャンメリーを姉に勧める妹。

取り留めのない会話。短い間だが、姉妹の時間がある。

鞠乃は市販の花火を袋から取り出し、遊ぶ。

それが終わると、鞠乃は彩乃に拳銃を向け、自分を殺すよう頼む。殺さないのならあなたを殺すと告げ。


「断る」と言いつつも、彩乃は鞠乃を拳銃で撃つ。弾倉の弾すべてを“妹”へ撃った。絶対に生き残らないように。


ベンチに座る彩乃。その腹からは血が滲んでいる。鞠乃の撃った弾が中っていた。

煙草を咥え、火を点ける。火と煙が、舞う雪に溶ける。


そこへパトリシアが辿り着く。全身ボロボロ、返り血が金色の髪を染めている。

やっと見つけたと、彩乃へ駆け寄るが、彩乃の様子を見て動揺する。

彩乃は「やっぱりわたしはツイてるな。最期にパトちゃんと会えるなんて」と笑う。

冗談はやめてくれ、と傷を見せるよう促すパトリシア。強引に服を捲ろうとするが、制される。

わかるでしょ、と苦笑いする彩乃。

顔を歪めるパトリシア。泣こうにも涙も声も出てこない。

彩乃は、パトリシアにキスして抱き締めてくれないかと頼む。

パトリシアはそれに応えるしかなかった。

パトリシアの腕の中で、熱を失っていく彩乃。

雪はいつの間にか止み、陽が落ちていく。

パトリシアは、彩乃のジャケットのポケットから煙草を取り出し、咥える。火を点け、吸い込む。煙が目と喉を刺激する。咳き込み、涙が滲む。

こうでもしないと泣けなかった。




――

エピローグ


5年後


髪を黒く染め、逆プリン状態のパトリシア。

いまどき珍しい喫煙可のオープンカフェ。パトリシアの他に客は一人しかおらず、閑散としている。パトリシアは、空の飛行機雲を眺め、煙草を燻らす。

携帯端末に着信がある。受話するパトリシア。

「はい、もしもし、どうしたんですか? え、本当? うれしい」明るい声音。煙草をもみ消す。「――うん、いますぐ行きます。ありがとうございます」

席を立つパトリシア。もう一人の客がパトリシアへ視線を向ける。横を通り過ぎたところでパトリシアは.22口径の拳銃をバッグから取り出し、客の後頭部を撃った。そのあと、後頚部から頭頂へ向かって弾丸が通るように数発、肩から肺や心臓方向へ弾が抜けるように数発撃ち込んだ。


5年経ってもなお、パトリシアは生き続けていた。渋谷支部のリーダー的存在となっている。

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