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『花』魔法✿のぷち勇者と世界樹☘の迷宮  作者: 左手でクレープ
第8章 ✿ラセール砂漠✿
100/132

第100話 永遠の少年 ★『勇者』ニュー

丁度100話の節目、勇者のお話で今年の執筆〆とさせて頂きます。

 ギルドに潜り込んでいる『三つ葉』とは、

― ☘ 

 今から、セビオと砂漠に向かうグラマラスで幼顔の「ローズヒップ」。

 試験内容を説明した程よく整ったプロポーションの「ライティア」。

 そして、『迷宮ギルド』に居残りの、幼児体系ロリ顔巨乳の「ライラック」。


 この3人を指す「異国での二つ名」。


 彼女達は、他国出身で、チーム『華の蝶』の面々とふとした事件が切欠で、友好関係を持つこととなった『こちら側』の協力者であり、現在は、ギルド長直属の足元に生える「草葉」のような存在。


 そして、昔は『アリアウルフ』と同じ闇の顔を持っていた者達―――。

― ☘ 

 彼女達は、『奥歯』に仕込んだ特殊な金属と、耳に飾ったクローバーのピアスで、お互い奥歯をカチカチ鳴らすことで、その音をモーレス信号のように伝え合い、意思疎通を図る連携を取る優秀なスパイであった。


 ◇


 ローズヒップは、セビオに呼ばれ、

 「今からセビオと砂漠に向かう」ことを、ライティアを含めた職員に伝える。


 何時ものように、自分を盛り盛りで盛ったセビオのスピーチが始まり、ローズヒップはげんなりしながらも、カチカチ、とライティアに現状を伝える。


 ライティアは、ひとつ小さく頷き、セビオに向かって言う。


「あのぉ~、セビオさん。セビオさんが凄いのは分かりましたけどぉ。」

「ん?」

「早く砂漠に向った方がいいんじゃないですかぁ~?

 ぐすん……わたしぃ~、参加者が心配でぇ~。ぇーん。」


 余りにも演技掛かったライティアの泣き真似……。

 ローズヒップは笑ってしまいそうになる。


 だが、ここは敢えて、それをぐっと我慢して、

 嫌だなぁと思いながらも、セビオに下目使いで目を合わせ「うん」と頷く。


「ぅぉっ♪ そ……そうだね! そういうことだから、僕達ふたりは行ってくるよ! その間、みんな宜しく。」


 下目使いで頷くローズヒップの顔に、呆れるくらいテンションを上げる彼を見て、ライティアだけでなく、他の2人の職員も頭をかいて苦笑いをして彼等を見送る。



 ✿ ❀ ✿ ❀ ✿


「あわぁ、わ、わ、あわぁ! この蠍の見た目、本当に嫌いだなぁ。」


―――爆発が起きる少し前。

 その爆発が起こるこの場所で、『ジャイアントレッドスコーピオン』と戦っているひとりの男の子がいた。


 状況は芳しくないのであろうか? 彼は逃げ回っている……。

― ☘ 

 だが、困惑した表情を浮かべて走る彼の見た目はぴんぴんしており、むしろ、体がボロボロとなっているのは、赤い巨大蠍の方。


 何処となく、光り輝くオーラを持っているこの男の子『ニュー』は、この試験をひとりで受験していた。


― ☘ 

 彼も『特S級』新人で迷宮探索家フローターとなった期待の新人のひとり。


 彼がひとりで参加しているのは、彼の『性格』……にあるようで、実際に彼と一緒に『特S級』新人のクエストを進めていた面々は、彼以外でチームを組み、彼は彼等と一緒に行動を共にしていない。


 ◇

― ☘ 

「うーん、さっきから『隠れて見ている奴』がいるし……《《毎度》》鬱陶しっ……!」


 ニューは、走る足を90度向きを変え、砂山で盛り上がっている方へ走り出す。


「おい、こっちに走ってくるぞ。」

「気付かれたか!? どうする?」


「今出て行っても……って、『ぐわぁあああああ!』」


 盗賊風の見た目の男達が潜む砂山の『裏』に、彼らが気が付く間もなく、ニューは突然と表れて、ふたりを後ろから斬り付け『絶命』させる。


「おー♪ これは確か『爆弾ワームの破裂殻』だっけ? あー、そうだ!」


― ☘ 

 ニューは盗賊風の男の亡骸から『爆弾ワームの破裂殻』を取り出し、ニヤリと笑うと、あるだけのそれを、尻尾を立てて迫ってくる『ジャイアントレッドスコーピオン』に向けて『全て』投げる。


 そして、着弾と同時に火の魔法『火の粉(リトルファイア)』をポイっと放つ。



―――ドゴォォォォン、響き渡る爆音と共に弾ける破裂殻が生み出す爆炎!!!



 弾け飛び、泡と化す『ジャイアントレッドスコーピオン』を見て、ニューは嬉しそうに、そして無邪気に笑う。


「うひょおお、気持ちいい! キモイ蠍が花火見たいに簡単に吹き飛んだ♪」


 飛散する泡の下、目的の「尻尾」が砂に落ちるのを見て、ニューは鼻歌交じりスキップをしてそれを取りに行く。


「これで、試験は終~わりっ♪ ―――って、あ……あれえ?」


 地響きが鳴るまでの一瞬の静寂を経て……。

― ☘ 

 彼の足元が、突如、蟻地獄のように渦を巻き崩れ落ちていく砂漠の海と化し、赤蠍の尻尾を大事そうに抱えたニューが、くるくると流されていく。


「おおう、何これ、何これ? すっごい! アハハハ―――――あぁぁぁぁ……。」


 まるで、無邪気で無鉄砲な少年のように大笑いをしながら、

 彼は、砂の渦に全身が飲まれ、見えなくなり、そして消えていく……。


― ☘ 

 誰もが、『想定をしていない事態』と、砂漠に響き渡る爆音と地揺れを残して。


 ✿


―――彼の名は、『ニュー』。


 無邪気な少年の心を持ち、善も悪もなく、

 彼の思考は誰にも理解されないし、されたいとも思わない、自分が全ての男の子。


― ☘ 

 そして、(スター) スキル『勇者』とその称号を持つ男の子。

今年もお世話になりました(*'▽')

もうひとつの作品と併せ、多くの方に読んでいただき感謝でございます<(_ _)>

来年度も宜しければお暇な時のお供に是非!

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