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俺の異世界冒険記!  作者: ワシュウ
領主の娘 領地に行く
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閉話 かの地へ

教会本部のマークフェルドさん視点

私は、ミカエル・マークフェルド

実家は騎士爵位だったが三男だったために、どうするか悩んでたら母親が勝手に教会へ履歴書を送っていた。


教会本部のいわゆる王都でも貧民地区にある教会担当の司祭だ。

ゆえに、貧民救済司祭とか言われている。


が、たまたま担当になってすぐの時に、いけすかない男爵貴族が若い女の子を拐かそうとしてたところに出くわして、ちょっと注意しただけで相手が派手に転んで逃げて行ってから、中途半端に人気が出てしまいそれ以来ずっと担当だ。

いけすかない奴は貴族には多いし、嫌いな奴は、はっきり言ってきらいだ。

そろそろ配置替えしてほしい。


以前、洗礼式をやった第2王子アイザック殿下のご病気が回復したらしく、改めてお披露目をするという通達が来た。


俺は、アイザック殿下の洗礼式を担当していたのだが、当時のアイザック殿下の事は緘口令が敷かれている。

全身がご病気で肌が荒れていて、人前に出せない姿をしていたけど、治ったらしい。

精霊の奇跡とかなんとか、嘘か本当か妖精が現れたとか噂がある。


俺も、よばれるかと思いきや、逆に当時を知る者は来てほしくないらしい。

まあ、わからなくもない。夢に見そうなほどアイザック殿下の姿が酷かったから。


ちょうどコルチーノ伯爵領から戻ってきた奴らが、温泉がどうのこうの言ってる。

公爵領から流れてきた貧民の世話をしてる、本物の慈善領主とその領民達だ。俺とは違う本物だ。


温泉が涌いたから公衆浴場テルマエでも作るのかな?

王都にいたら、キナ臭い連中に口止めされかねんから、とっとと見に行こう。


貧民救済を無理やりこじつけて申請を出したら、すんなり通ってしまった。

司教様に「しっかり勉強させてもらいなさい。お前はまだ若いし外を見ることも必要だ」と快く送り出して下さった。


温泉入れるかと期待してた訳じゃないけど、せっかくのご厚意、楽しもう。


俺は、最短距離で行けると言う商会の馬車に同行を頼んで、自分の馬車に平民出身の部下を2人連れて出発した。

俺が自分で馬車の御者をすると言うと後ろの2人がうるさいから、商会に御者を頼んだ。


馬車の旅は快適だった。

よく、王都との行き帰りがあるのか街道に宿屋や休憩所があって商会の馬車が露店をしたりして、旅路が飽きなかった。


コルチーノ伯爵家まで送ってもらって、商会とはそこで別れた。

まるで要塞の様な雰囲気のあるデカイ屋敷には、ゴツイ守衛とすっごい美人の貴婦人マダムがいて、美味しいお菓子とお茶を出してくれて手厚くもてなされた。


こんなのはじめてだ、俺に寄ってくるのは貧民とじじばばだけだから感動した。

コルチーノ伯爵家、良いところだ・・・。

少なくともこちらの貴婦人マダムは良い人だ。

際どい旦那がいるかもしれん。

と話していたら、旦那は長男と王都のアイザック殿下のお披露目に出席するために領地にはいないらしい。


その後、前領主様が俺をわざわざ送ってくれて、公衆浴場テルマエまで連れてってくれたけど、王都でちゃんと話を聞いてなかった。

まだまだ建設途中だった。


たくさんの商会が出資してるのか、どこも人と荷物でごった返しになっていた。

開拓区というより、すでに、小さな町のようだった。

どこに貧民がいるのかと思えば、王都の貧民より小綺麗な格好で働いてるやつらがみんなそうだと言う。

建設で人手が足りてないと、近隣の領地からも働き手が来てるらしい。

とても景気のいい領地なんだな。森も畑も雪がふるわりに豊かに実っている。

この地に暖かいエネルギーを感じる。

流石温泉地だ。地熱かな?


温泉入れないのかと、残念に思ってたら不思議な所に案内された。

椅子に座ったまま足だけ湯につける、足湯と言う作法らしい。

凄い!暖かい!足だけだから服をペロっとめくって靴を脱いでチャポンと入れるだけ

それだけなのに、全身がポカポカしてくる


「こんなに素晴らしい画期的な方法は見たことがありません!

足だけなのに体がじんわり、疲れが取れて気持ちいい!素晴らしいです!」

温泉の宣伝用の本を渡され、誰が描いたのか絵が凄い上手い本を読ませてもらった。

「美人の湯が出来たら入りたいですねぇ」と言えば

「男の人は美人の湯に入れないわよ」と隣に座る黒髪のエキゾチックな女の子に笑われて

「ああそうか、美男の湯は作らないのですか」と言えば

「やだわ司祭様ったら」とみんなが笑ってくれた。

王都の貧民地区とは違って、ここの人々には余裕があった。


目の前のテーブルに、屋台のおつまみや串焼きを並べてもらってお酒まで出てきて、人が集まってきて皆で座って、部下2人も楽しそうにしてるし、本当に良いところだ!

コルチーノ伯爵領すごい!

この前領主様のおかげだな!


すると、一人の貴族女性がやって来た。

一瞬でその場がキリっとして、空気がかわった。

この方が貴族階級ホンモノだ!


「はじめまして

この開拓区を管理しております。

コンスタンツェ・コルチーノでございます。

遠路はるばる、ようこそお越しくださいました。

まだ、宿泊施設と呼べるほどのものがありませんの。せっかく来ていただいたのに申しわけございません。

整いましたら、改めてご招待いたしますわ

フフフ、足湯はお気に召しまして?」


俺はその場に立って一礼し

「これはこれは、ご丁寧にありがとうございます

私はミカエル・マークフェルドです。王都で司祭をしております。

まだまだ若輩者ではありますがご挨拶申し上げます。

はやる気持ちを抑えきれずに、まだ工事中なのに来てしまいました。

忙しい所にお邪魔して申しわけありません

その、ここは素晴らしいです!

コルチーノ夫人が指揮していらっしゃるのですね?

この足湯は、とても画期的な方法です!足だけなんてと思っておりましたが、服を着たまま座ったままが良いです。

隣に気軽に誰かが座ってくれる、そのことがとても心暖かい気持になります!

しかも無料だなんて、財政は大丈夫なのですか?いや失礼、大丈夫なのでしょうね。

素晴らしいです。

王都にも流行らないかと思ってしまいますね。王都にも公衆浴場テルマエはありますけど、全然違うものです。

掃除も行き届いて綺麗ですし、領民の皆さんが快く迎えて下さり感謝しています。

ここを忙しそうに行き交う人々を眺めながら、自分だけゆっくり座っていられるなんて贅肉な気分です。

一重に領主様の人徳のなせる業です」


「まあ!お上手ですことホホホ

足湯を気に入って下さりありがとうございます

まだまだ、開発中の足湯ですがここで働く人達の憩いの場ですのよ。

のぼせないので若い子が2時間ほど喋っていたなんて話も聞きましてよホホホ」


良かった、怖いお方がではないようだ。

ここの開発事業をまとめるんだもんな、商人もいっぱいいるし、しっかりした強い人じゃないと舐められるもんな。


話がもりあがってしまい、日が落ちてきた。

街の宿に泊まろうと思っていたけど、俺たちを伯爵家の屋敷に泊めてくれるらしい。

またあの美人の貴婦人マダムに会えるのか!

伯爵家の懐の深さを思い知った!

教会関係者なんて、そんな扱い良くないのに、実家にいるより歓迎されてる!


俺と部下1人は、伯爵夫人の馬車に乗せてもらい、自分の馬車に部下を乗せてあのデカイ屋敷に向かった。

馬車の中でも、伯爵夫人の話は面白くて楽しかった。よく頭が回る切れ者の開拓者だ。


伯爵家には家族がそろっていた。あ、旦那と長男は王都か。


愛想の良い素直そうな次男と

これまた噂で聞いていたのと違って、賢さ溢れる挨拶をしたらお兄ちゃんの後ろに隠れちゃう、照れ屋な可愛い妖精さんみたいな女の子がいた。


俺には手が出せない物凄く高そうなオーラを放つ高級人形を持っていて、将来は母親に似て美人になりそうな、いかにも雰囲気のある子だ。

あんまり見ると、逃げちった。いかんいかん隠れられるとついつい目で追ってしまうな。


小綺麗な格好をしていて、しっかり挨拶をしてくれた男の子は、絵師の才能があったから伸ばすために伯爵家が引取ったと言う元貧民らしい。

え、凄い綺麗な子どもなんだけど?本当に公爵領から流れてきた貧民なの?

どっかの王族の血を引く子どもじゃなくて?

笑って受け入れている所を見ると慈善活動を家族で支えているのだと実感した。


豪華なご馳走を伯爵家のみんなと食べてとても幸せだった。

足湯の効果かな、ぐっすり眠れてとても気持ちよく朝が起きれた。

足だけ血行が良くプルプルになっていた。


帰ったらみんなに自慢しよう。

天然系の見える人です。

足湯で隣に座ってたのは、マークフェルドさんに引き寄せられた温泉姫です。パワースポットへ行くと自然回復できる超人です。普段は聖句を読むだけで無自覚に貧民にエネルギーを注いでいます。

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