第21話 転移門
今日から新しい章です。今日は短いです。
「先にこのダンジョンをクリアするのニャ」
元の様子に戻ったカートを見て、ほっとするラムシェンド・・・。彼が、見上げた先には、光る像があった。
(またこいつか・・・)
今度は、いきなり斬撃で倒したりはしなかった。カートに引っ張られるように光る像にお近づくと、
「これで、ダンジョンはクリアだ。2人ともレベルは10になったはずだ」
光る像に言われて、ステータスを開いてみる2人、
名前 ラムシュンド(Lv.10)
HP 3700/10000
MP 20900/30000
魔法 神聖 :プリフィケーション(Lv.1)
火属性 :ファイヤーボール(Lv.3)
風属性 :ウインドアロー(Lv.2)
スキル 身体強化、ウォレスの剣技
称号 タヌキの英雄、ダンジョン踏破者
名前 カート(Lv.10)
HP 2000/9000
MP 1760/25000
魔法 付加属性 :ヒール(Lv.2)、ライト(Lv.-)
火属性 :ファイヤーボール(Lv.3)
土属性:アースウォール(Lv.1)
スキル 鑑定魔法
称号 猫のブレーン、ダンジョン踏破者
明らかに、HPとMPがアップしていた。
「ダンジョン踏破者って何ニャ?」
称号に追加されている“ダンジョン踏破者”に気が付いたカート。
「それは、このダンジョンをクリアした者である証明だ」
光る像が答えた。像なので、特に表情はない・・・が何故かその声は自慢げである。
「何か意味があるのか?」
ラムシェンドが呟くように言う。
「まあ・・・自己満足に浸ってほしいのだ」
光る像からの声に
「もっと他の努力をせい(ニャ)」
ラムシェンドとカートの声が揃った。
「この先には、以前話したとおり、各国の王都にある教会に繋がる転移門がある」
黙って頷くラムシェンドとカート。
「だが、瘴気に呑まれてしまった国への転移門は動かなくなっている・・・」
「何故ニャ?」
「転移門を作動させる魔力が、瘴気に邪魔されてしまっているようだ」
「ほう・・・」
光る像の説明に何やら感心するラムシェンド。
「瘴気発生個所は、この大陸の北にある、旧カロン王国のほぼ中央付近にある。王都であるカロンシティの北だ」
そのとき、瘴気封印装置からサイレンのような音がした直後、何故かモニタが表示され、何かが見えた。
「これは・・・」
ラムシェンドは絶句した。そう・・・初めて見ているはずの装置。だが何故か使い方を知っている。そして、今、表示されているのが何であるかも・・・。
「何故か、今残っている3国の王都が瘴気に襲われている!!」
そう、瘴気封印装置のモニタは瘴気の濃度を表示している。ちょうど、この大陸の画面全体に収まっている状態である。そして、瘴気が入り込んでいないはずの3国の王都から瘴気濃度が上昇していることを示していた。
「ニャあ・・・これはどう理解すればいいのかニャ?」
カートが、光る像に向かって言う。
「・・・・そんなばかな・・・わからない」
光る像はそういった次の瞬間、消えてしまった。
「消えちゃったニャ?!」
「カート。とにかく、先に行ってみよう。まだ転移門が使えるかもしれない」
・・・
長い通路の先に部屋があった。その部屋に入ってみると、そこには7つの転移門が並んで存在している。3つだけ門が光っていた。
「恐らく光っているのがまだ使える門だニャ」
そう言うと、カートはラムシュンドの手を引っ張るように光が薄くなっていく3つ門に向かって走る。
「とにかく行くのニャ!」
そう言ってカートは手前から4つ目にある、まだ僅かに光っていた門に、ラムシェンドを掴んだまま飛び込んだ。
「ちょっと!」
ラムシェンドはカートに引っ張られるまま、転移門に飛び込んだのであった。
・・・
(???ここは何処ニャ)
転移した先は、薄暗かった。思わず、手でパンチするようにすると、何か壁のようなものが壊れて光が漏れてくる。漏れてきた光を頼りにパンチを繰り返すと、壁は崩れ去った。
「ギャー!」
大勢の人間と思われる悲鳴が聞こえてきたのである。カートが目のまえをよく見ると、出てきたカートを見て驚愕する大勢の人・・・どうやら、ここは教会らしい。
(そう言われれば、王都の教会と繋がっているとか言ってたにゃ)
神様の言葉を思い出したカートであった。
「ここは何処?」
カートに引っ張られて来たラムシェンドが、カートの背後から現れたのであった。
信じるものすら救えていない神様を崇める人々・・・。宗教って怖いですね。
今日は、19時に 第21.5話 をアップします。




