クレンジングオイル
月曜日ではありませんが更新します~
最近リカちゃん人形のコラボパッケージのクレンジングオイルを購入した。というのも、このところリカちゃん熱が自分の中ではかなりきているためである。
きっかけはインスタグラムで中古のリカちゃんをいい感じにカスタムしている人のリール動画をみたことだった。うちにはリカちゃんが一体だけいる。すぐ下の妹のリカちゃんで、髪がくちゃくちゃである。わたしもぽぽちゃんやリカちゃんでよく遊んだが、髪の毛がチリチリのくちゃくちゃになったことはないので、どういう遊び方をしたのか全く理解できない。小学校の同級生の家に遊びに行ったときも、そういえば髪の毛のコンディションがよろしくないリカちゃんがいたっけ。
それで、件のインスタの人は髪の毛の植え替えまでやっていらしたので、「わたしもできるかもしれない!!」と自分への過剰期待がむくむくと現れ、いま時間をみつけてはちまちまと髪の毛を生やしている。
前回の鳥の解体の話といい、リカちゃんの植毛といい、毛を短く刈り、毟る行為の「いけないことをしている」という感覚はあまり気持ちのいいものではない。自分でいうと信憑性が薄れるが、わたしは道徳的な優等生だったので、やっていいことわるいことの分別がよくわかっていた。言い換えると小心者ではあるが……。
いまリカちゃんは金髪だったのをダイソーのエクステをつかってアッシュグレーにしている。グリーンのイヤリングカラーも入っている。おしゃれな色ではあるかな、と思う。問題は毛の植え方がビーズ針でひと房ずつという作業効率である。三か月くらいやっているが、あと右側の側頭部と分け目が残っている。早くお湯パーマをして新しい服も作って綺麗にしてやりたいのに、目と肩と腰が気持ちに追い付かない。年齢を感じる。
それで、クレンジングオイルをパケ買いしたのだが、クレンジングオイルを顔に塗り広げていると思い出すことがある。
あれは初めてのバイト先でのことだった。当時わたしは十六歳。ひきこもり期間を終えてホームセンターでレジ打ちのバイトをしていた。
冬だった。閉店時間が近づいて、レジの画面を、あと何分……と眺めていたくらいの頃だった。その時間がいちばん暇だ。客は来ない、仕事はない、時間が遅々として進まない。
そのときそのお姉さんがわたしのレジに走ってきた。水筒だった。
「あの~、それってクレンジングオイルで落ちますかね?」
「はい?」
水筒……クレンジングオイル……水と……え???? とわたしの頭はフル回転したがまったく答えがわからず、
「たいへん申し訳ございませんが、こちらはクレンジングオイルを塗ってもなにも起こらないのではないかと思います……」
と、なんだかRPGでまちがった道具の使い方をしたときの「しかしなにもおこらなかった」的な受け答えを苦し紛れにひねり出したのを昨日のことのように覚えている。
お姉さんはなんと大爆笑しはじめた。こちらは大パニック。なにか失礼があったなら謝らなければならないが、どこがどういけなかったんだ!??
「ごめんねぇ、これ電話してんのよ、あはは、水筒にクレンジングオイル……ふふ」
で、電話ぁ!!!!???!
電話ならどうして水筒をレジ台に置くときにそんなにしっかりとこちらを見据えたんだ。混乱するだろ、困惑するだろ!!
という話を同期のバイト仲間や上司たちに帰りがけにした。みんなの笑いはとれた。
「よかったじゃん長尾さん、持ちネタ増えたね」
と、持ちネタが豊富なOさんというマネージャーに言われた。あんたと一緒にされたくないよ。
そして、このエピソードが関係するかはわからないが、数日後なぜかバイトリーダーに任命された。これが関係しているなら、柔軟な対応が評価されたのかな! と少しポジティブにもなれるが、たぶん学生ではなく、オープンからラストで連勤させても文句を言わずむしろ喜んでいるのが上司というか本部にウケて、結果誰よりもマニュアルを知り尽くし閉店作業が手早かったためだと思う。要は使い勝手がよかった。いや、真相は定かではないのだが……。
そのときは世間を知らなかったから働くのも残業も連勤もかっこいいことだと思ってたの!! いまもそういう根本は矯正されていないので、ちょっと外に働きに出ると必要以上にくるくる働いてしまい、あっという間にぼろぼろになってしまう。ドクターストップがかかっているのは言うまでもない。
ということを考えながらクレンジングオイルを塗るわけだが、自分はあまり化粧をしないので、化粧をしない日にもクレンジングオイルが有効であると知りながら、あまり活用はできていない。せっかくリカちゃんパッケージを買ったというのに。
ちなみにキティちゃんパッケージのピーリングジェルも買ってある。コラボパッケージにいちいち釣られていてはキティラ―はつとまらないのだが、譲れないときというのがあるものだ。個人的にコンビニの「対象商品を買って〇〇ひとつプレゼント」系は見逃せない。そうしてA5サイズのクリアファイルが増殖していく。




