チョコレート対決。
「さてと。集計はと…。」
陽菜が集計をチェックしている。
バレンタインデーはマカロンがメインの予定だったが、ガトーショコラとブラウニーがメインになってしまった。
今日はバレンタインデー。今年はなぜだか陽菜との勝負になってしまった。そう。ガトーショコラVSブラウニーの件だ。ここ半月の勝負は、数にしたらブラウニーだが、売上額としては五分五分の日が続いている。今日が最終日。知りたくないような知りたいような複雑な心境だ。
「ん…。んんん?」
「ど、どうだった?」
「残念ね。あれだけ数が出れば勝てると思ったんだけどな。」
陽菜がちょっと悔しそうに言う。やはり数だけはお手ごろギフトとしてのブラウニーだが、売上額としてはガトーショコラのほうが上だったのだ。よかった。看板商品の尊厳は守れた。お袋に多めにお供えをしたおかげか?いや、俺の実力だ。そうに違いない!ということにしておこう。
洋酒が聞いたしっとり生地のガトーショコラ。クルミがアクセントのずっしりとした生地のブラウニー。洋酒の香りとクルミのどちらが好みかという点でも好みが分かれるところだ。
バレンタインが終わって、次はホワイトデー。今年は初めて、そして今度こそマカロンを出す。陽菜の得意分野だ。女性へのプレゼントに人気のマカロン。バレンタインデーには控えめな存在だったマカロン。陽菜にぜひ、腕をふるっていただかなくては。陽菜、元気出せ。
「ブラウニーの評判、すごかったな。ホワイトデーのマカロン、頑張ってくれよ。」
「そうね。数だけは出たものね。」
「どうだ?ラッピングはどんな具合だ?」
気を取り直して頑張ってくれよ。今度こそマカロンの出番だからな。お前の腕前にもラッピングのセンスにも期待しているぞ。味見をさせてくれたら俺はもっとうれしいぞ。
「ああ。これなんだけど。二個入りのサイズをメインにしようと思っているの。」
さっそくサンプルを見せてくれた。へえ。キレイだ。無理やりに可愛くしようとしていないというか、媚びすぎていない感じだ。色合いといい飾りのリボンといい、スッキリとしている。年齢を問わずに好まれそうなラッピングだ。
「さすがだな。あ。そうだ。味見は任せとけ!」
「そっちかい!昔からチョコ味しか食べないじゃない。」
「そんなことはない。抹茶も好きだぞ。」
個人的には味見はチョコと抹茶が希望だ。
「コックコートの張り具合を見ていると、味見をお願いするのをためらわれますが。」
そ、そんなことを言わずに味見をさせてくれ!




