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ブランジア人魔戦記  作者: 長村
chapter,02
33/104

ep,032 少女は語る

「人間と魔族の間の子、ねえ……」

 警備任務を終え、その後の報告書作成、各種訓練、夕食等を終えて訓練所を出た第1小隊メンバーの話すことは、やはり例の少女ステア・ヴァンデナのことであった。

「どうやら嘘じゃないみたいだよ。早く帰って詳しく話を聞きたいね」

「そうね……」

 メリルを始め、他のメンバーもそのことに関してはやはり気になることは多い。魔族の動きが激しくなっている今、それなりに魔族寄りの存在でありながらもちゃんとしたコミュニケーションのとれる相手と言うのは、貴重としか言えない。正直な所、本当に人体実験に近いことをしてみたいと考える研究者もいないとは言い切れないだろう。

 一応言い訳は用意したとはいえ、騎士団に対して違反すれすれの行為を行っているとも言える状況だった。

「て言うかサキュバスってあれでしょ? その……、お、男を誘惑してどうたらって言う……。貴方達洗脳とかされてないでしょうね」

「まさか……」

「誘惑って言うには、ちょっとちんちくりんな感じだけどなあの子……」

「……私にも、その子と話させてよね」


   ※


 屋敷に戻り1度荷物を置いてから、牢屋に降りていく。簡単な食事も用意してあげた。

「あ、お帰りなさい。暇すぎて死ぬかと思いましたよ」

 ステアは物音に気付いて格子の向こうから声をかけてきた。

「ちゃんと大人しくしてたか?」

「してましたしてました。……今度はまた大勢ですね」

「ああ、気に障ったかい?」

 全員で話を聞いてもしょうがないと思ったが、まあ念のためだ。

「いえ、別にそれは良いですけど」

「そうか、ありがとう。食事も持ってきたから、食べながらで良いから話してくれるかい?」

「きゃー、至れり尽くせりじゃないですか。何でも話します話します」

「口の軽そうな子ね……」


   ※


 まずステアがここに来るまで、どういう道を辿ったかという所から聞く。昼間聞いた所と重複する部分もあるが、他のメンバーへの確認も兼ねてだ。

「えーっとですね。まず私が教会で暮らすようになったのは3つくらいの頃らしいです。私のお父さんは、まだ小さい私を神父さんに預けると、名前も名乗らずにすぐに死んでしまったそうです。お母さんのことはサキュバスだということ以外何も知りません。

 でまあ、他の孤児達と一緒になって成長していく内に、私はなんかすごい怪力を持ってるっていうのがわかりまして。同じ孤児の子や騎士の人には気味悪がられたりもしましたが、色々あって教会騎士団で働けるようになりました。怪力も活かせますし。

 それから今度は、ちゃんとした訓練をしている内に、私が周囲の人からちょっとずつ魔導力を吸い取っている。ということに騎士長さんが気付きました。騎士長さんはこっそり神父さんと相談して、私の正体を調べました。で、教会にある書庫からサキュバスに関する文献を見つけて、私は人間とサキュバスの間に生まれた子供なんだとわかったそうです。そしてその日の内に、私に教えてくれました。

 ……今にして思えば、神父さんは変わらず優しかった気がしますが、騎士長さんはその日からよそよそしくなった気がします。ああこれは別にどうでも良いですね。

 で、ある日任務のために、リヨールの街に滞在していたら魔族が現れて、私が作戦を破ったことと、仲間から魔導力を吸い取っていたことがバレちゃって、騎士団を追い出されてしまいました。

 教会で最低限の社会常識は習いましたが、所詮は最低限で、家も職も無く路頭に迷う日々を送っていました。鎧と剣はそのまま身につけて出てきましたから、何か用心棒とかでもやってみようかなと思ったんですけど、もし依頼主の魔導力を吸い取って嫌な気分にさせたらやってけないだろうなあと思ったりして、結局諦めました。

 結局貰ったお金をちょっとずつ使って、ひもじい思いをしている日々の中、そちらの良い匂いがするおにいさんに、ふらふらっと吸い寄せられたり我慢したりを繰り返す内に、こうやって捕まってしまいました。

 実の所、最近はお金も無くなってきてあんまり食べないでいて、そろそろ野垂れ死ぬのかなーと思っていた所なんです。逆に捕まって良かったかなー、なんて」


 次はステアの特性、魔導吸収に関して詳しく聞く。

「えっと、周囲の人からちょっとずつ魔導力、……魔導エネルギー? まあ同じ物ですよね。で、それを無意識の内に吸い取ってしまうんです。ある程度は我慢できますけど、疲れたりお腹が空いてる時は難しいです。

 魔導力は生命力と繋がってますから、たくさん吸われた人はその分すごく疲れたり、体調が悪くなったりします。場合によっては命を落とすそうですが、そこまではやったことは無いです。

 私がちゃんとご飯も食べて休息もしっかり取れていればそんなに吸わなくても大丈夫なんですけど、訓練や戦闘の後とかはちょっと我慢出来ないことが多くて。そのせいで騎士団を追い出されたのはさっき話した通りです。

 触れないでちょっとずつまわりの人から吸い取る以外にも、直接体に触れていると一気にどばーっと吸い取れるみたいです。これは危ないからやっちゃ駄目だよって神父さんに言われたので、今までで2回しかやってないです。まだこのことを知らなかった頃、始めて神父さんにやってしまった時と、さっき魔族の間の子だって証明しろって言われた時です。

 ……匂いですか? 匂いって言っても比喩みたいな物で、まあ上手くは説明出来ないです。同じ感覚を持ってる人がいないもので。

 そちらの黒髪のおにいさんは本当にすごい良い匂いがします。騎士団のどんな魔導師さんよりもぶっちぎりです。抱きついて思いっきりスーハスーハしたいです。……あ、いえしませんよ? でも路地裏では空腹もあいまってかなり我慢の限界でしたね。

 匂いの良し悪しの基準は、うーん。良くわかんないですね。でも量が多ければ良いって訳でも無いみたいです。おにいさんに次いでだと、そちらのおっぱいの大きい方が良い匂いしますし、そちらの気の強そうなお姉さんは何か……、2つくらい混ざってるような感じがして変な感じですね。

 え? ああ、魔族が近くにいたら匂いでもわかりますよ。そこは結構便利だなって言われたりしました。

 ええ、……このあたりは匂いませんね。安心して良いと思います」


 魔族について、何か知ってることは無いかを聞く。

「んーと、王立騎士団がどこまで知ってるか私は知らないんであれですけど……。魔族があちこちの廃鉱山に穴を掘って何かしようとしている、とか。ああ知ってましたかこれ。……ええ、リトーラ以外にもたくさん掘ってるそうですよ。私が担当する予定だった所以外はあんまり知らないですけど。

 ……サキュバスのことですか? ……ええまあ、ほとんど空想上の存在みたいに思われてたみたいですけど、本当にいたみたいですね。300年くらい前にはそこそこ見かけられたらしいです。今もこっそり生き延びていたみたいですけどね。私を産んだりしたわけですから。今どこにいるかは知らないです。顔も名前も知らないです。たぶんもう死んじゃってるんじゃないですかね? まあ……、あんまり感慨も無いですけど。

 ああそうだ。サキュバスはですね、何て言ったかな、……純魔種、とか言うので、私達が今戦ってるような……、動物や精霊から変化した魔族では無いそうです。産まれた時から魔族なんです。そういうのが、昔は一杯いたそうですよ。……ここ数年の魔族の動きにそれが関係あるかまでは、わからないです。

 んー、簡単に調べられるとは思えないです。教会でもそれに関する書物は厳重に管理されてるみたいですし。なんで隠すのかは知らないですけど。まあ私も知ってるのはそれくらいです」


   ※


「ふう、ちょっと喋り疲れました」

 だいたい知っていることを話したステアは、さすがにちょっと疲れた様子だ。

「ああ、水飲んで良いよ……。しかし純魔種、か。ちょっと気になるね」

「どんな魔族なのかしら」

「サキュバスは下級悪魔と言われるし、一般に悪魔と呼ばれているような存在がその純魔種なのかもしれない。ちょっと調べてみようか。この屋敷の書庫は貴重な本も多いし何かわかるかも」

「そうね、その辺から当たってみましょうか」

 レウスとメリルが相談する。

「しかし、騎士団にはどう報告いたしましょうか。こちらの少女の身柄も含めて考えておく必要はありません?」

「しかしまだなんの証拠も無い。あるのはこいつが魔導吸収という特性を持っているということだけだ」

 ローゼとバムスはステアの扱いについて考える。

「あのさ。この子の話を聞く限りじゃ、この子自身はそんな悪い子じゃ無さそうだし、出来れば悪し様にはしないであげたいんだけど……」

 ショーマが口を挟んだ。感情論なのは自覚しているが、あまりステアを単なる情報源だとか、危険物みたいな扱いをするのは嫌だった。それに、1度は危機を救って貰った恩義もある。

「……フン」

「ある程度信用出来て、今後に影響しそうな情報が集まってからにしよう。……この子の出自と特性は、やはり何かと問題になりかねない。騎士団に連れていくのはもうちょっと情報が出揃ってからにしようと思う。それで良いかな?」

「ええ、そうですね」

「それは構わんが……、本当にこいつはここに置いておいて大丈夫なんだろうな」

「実際に大人しくしてくれているし……。まあ、忍び込むための演技という線もまだ否定しきれないが、ここは意外と厳重だ。彼女1人だけなら問題無いよ」

 この牢屋は見た目以上に結界が厳重に張られており、1度牢屋に入れられると結界が対象を認識し、脱走しようとした場合、個別に封印魔法が自動で発生し動きを封じることが出来る。もし脱走を成功させても、牢屋が開けば屋敷内の執事にもそれは伝わる。複数の脱走者ならともかく、ステア1人なら特別な訓練を受けている執事達で対応出来るはずだ。

 ……そんなことを牢屋にいる本人に聞かれたら困るので、レウスはそこは黙っていたが。

「じゃあそろそろ戻ろうかと思うけど、彼女に何か聞いておきたい人はいるかい?」

「あ……、あの、質問じゃないんだけど」

 セリアが手を上げ、備え付けの蛇口から水を飲んでいたステアが聞き返す。

「……なんですか?」

「あの、リヨールで私達を助けてくれて、ありがとう。って、言いたかったの。ずっと」

「ああ、それは僕からも言わせてもらいたいね」

「はあ……。私はそっちのおにいさんのことは助けたいと思いましたけど、一緒にいた人は別に……」

「それでも、ありがとう。だよ」

「……んん」

 ステアはどう受け取って良いのかわからないような、複雑そうな表情をしていた。

「……じゃあ、お礼にということで、おにいさんの魔導力……、ちょっとだけ吸わせてもらえませんかね?」

「俺の?」

「……いや、あれはちょっと、体に負担もかかるから」

 身をもって体験したレウスはそれを許可しようとしない。

 場合によっては人を殺せるらしいし、ステアがショーマに手をかける目的を隠していたのだとしたら、これは避けなければいけない。

「ちょっとだけで良いですから。……じゃあ、私は指1本だけ出しますからおにいさんはそれを握ってくれれば良いです。つらいと思ったらすぐ離してくだされば良いです」

「……そんなに俺の魔導は美味しそうなのか? 今までずっと我慢してたのに、それでも吸いたいと思うくらいに」

「はい!」

 ステアはすごく真剣な顔で頷いた。

 ただそれは、何か隠し事をしている者の目では無かった。

「……わかったよ。長話もさせちゃったし。ちょっとだけな」

「良いのか? 僕の見ただろ?」

「あれくらいなら我慢するよ。今日はもう後は寝るだけだし」

「……わかったよ。まずいと思ったらこっちで引き剥がすから」

 レウスはステアのことを信じてみることにした。

「おう。じゃあ……」

 おずおずとステアは右手の人差し指を差し出す。

「あ、はい。なんかどきどきしちゃいますね」

「ああ、そう? だね……」

 魔導エネルギーを吸われるというのがどういう感覚かわからない、という意味でだが、確かにショーマもどきどきはしていた。

 そっと彼女の指を握る。

「じゃあ行きますよ……」

「……どうぞ」

 見た目通りにか細く白い指の感触にちょっと緊張しながら待っていたが、特に何も変化は無い。

「あふ……、ふぅ」

 とろけたような声を出すステア。ちんちくりんな割に妙に色っぽい気がした。

「あれ、もう吸ってる?」

「……はい、吸ってますけど。割ともりもり。想像以上に気持ち良いですねこれ。なんかえっちな気分になっちゃいそうです」

「君の気分は知らないけど、俺の方は特に何にも無い感じだぜ?」

「あれ、そうなんです? やっぱり特別な何かなんでしょうかね。……もうちょっと吸っても良いですか? 実験も兼ねて」

「ああ……」

「いや、何が起きるかわからないし、その辺にしてくれ。今は平気でも後でどうなるかはわからない」

 ショーマは構わなかったが、レウスが止める。確かにそれは最もであった。

「わかりました。私もすごく満足出来ましたし、このへんにしておきます」

 意外と素直に、ステアの方からそっと手を離した。

「本当に大丈夫なの?」

「ああ、特に何とも……」

 メリルが心配そうに聞いた。

「……とりあえず今日はもう休んでおいてくれ。明日また体調に変化が無いか聞かせてもらうよ」

「ああ、わかった」

「もう行っちゃうんですか?」

「ああ。また明日の朝、ご飯持ってくるよ」

「さみしいです」

「……ごめんな。寝て起きたらすぐだよ」

「はい……」

 本当に寂しそうな顔をするステアは、飼い主と遊び足りない子猫のように感じられた。それを背に、8人は牢屋を後にする。


   ※


「訓練所に行きながら、暇を見て資料を探して、あの子の相手もしなきゃいけないのか……。ちょっと忙しいな」

「重要なことだ。騎士団にとってもこの国にとっても、そして君にとってもね」

「そう、だな……」

「あの子に食事を運ぶのは君に任せて良いかな? 懐かれているようだし」

「え、ああ……。良いけど」

「出来るだけ気を悪くさせないようにね。大事なお客さんだ」

「わかってるよ」

「交代でもう1人付くようにしよう。色々話を聞いてみてほしい」

「うん、わかったよ」


   ※


 翌朝。

 ショーマ達は訓練所で食事をするので、その前に用意するとなると、ちょっと早めの時間になる。

 今朝はショーマとメリルが担当になった。

「おーい、ステア。起きてるか」

 牢屋に入って声をかける。

「起きてます起きてます」

 返事が聞こえた。ちゃんと大人しくしていたようだ。

「おはよう。ご飯持ってきたぞ」

「おはようございます。今日は良い天気ですか?」

 檻の前まで来て顔を合わせる。元気そうだが白髪がちょっとはねていた。寝起きらしい。

「ああ。快晴だよ。……そっか、ここからじゃ外の天気も時間もわかんないのか」

「そうですねえ。ちょっと不便です。まあずっとここにいるなら気にする必要もなさそうですけど」

「さすがにちょっとは考慮してあげる必要があるかもね。考えておくわ」

「え、出してくれるんですか?」

「それは駄目よ」

「あ、そうですか……」

「まあそれは置いとくとして、朝御飯持ってきたぞ」

「きゃー、何もしてないのにご飯が用意されるなんて私は神様ですか?」

「何言ってんだお前」

「冗談ですよう。教会では食事のお作法とか決まり事とかうるさかったですからねー」

「ふうん。あ、こっちはお昼の分な。昼は忙しくて来てあげられないから一緒に用意しちゃったけど、今一緒に食うなよ?」

「はい食べないです。お昼の時間はわからないですけどお腹が空いたら食べます」

「……お腹が空いたら、と言えば。貴方、魔導吸収と普通の食事、両方する必要があるの?」

「ええ、まあそうですね。魔導吸収は運動しなかったり、ちゃんとご飯を食べていれば時々しかしなくて良いんですけど。ご飯はちゃんと毎日食べないとつらいです。どっちかだけって言うのは無理です」

「ふうん……。じゃあ今は魔導吸収しないでも平気?」

「はい、平気です。でもおにいさんのは美味しかったのでいつでも吸いたいです」

「駄目よ」

「ですよねー」


「……そう言えば、鎧、脱いだんだな」

 小さな灯りしかないのでわかりにくかったが、鎧は隅の方にまとめて置かれ、ステアは今は薄手のインナースーツ姿になっていた。平坦な体のラインがよくわかる。ちっとも嬉しくないが。

「え、何ですか急に。いやらしい人ですね」

「ええ……?」

「そうよ。こんなでも女の子なんだから。失礼なこと言わないの」

「え、なんかごめん……」

「うふふ。まあ私のグラマラスボディに欲情するのは仕方無いことですが」

「グラマラス……?」

 出る所は全然出ていないし背丈も低いし、というか全体的に肉付きが良くない。あまり食生活は良く無かったのだろうか。

 ちらりと横のメリルを見る。グラマラスという点ではセリアに劣るが、メリルは良い家で良い食生活をしただけあって、やっぱり良く整ったスタイルをしていると思う。出る所はちゃんと出ているし。

「あ、見比べてます見比べてますよ! やっぱりいやらしいです!」

「え、やだ……、私のこともそういう目で見ていたの……?」

「ご、誤解だ!」


   ※


 話を終えて庭に出る。その際ついでに脱いだ鎧を預かっておいた。湿っぽくて風通しの悪い場所に置いておくと錆びるからと言うことだ。

「あの子さ……、なんか軽い調子でいるけど結構重い過去だよな」

「そうね。自然に両親がいないことを受け入れているし。……まあそこは貴方も似たようなものだけど」

「俺とは大分事情が違うよ。それにあの子は現在進行形で身内に捨てられてしんどい生活してたみたいだし」

「うん」

「それに、そんな生活でも、悪いことしてまで生き延びようとはしなかったみたいだし、人に迷惑をかけないように気にしてたみたいだし……」

「……ちょっと入れ込みすぎ」

「え」

 メリルはショーマの言葉を冷たい視線で遮った。

「昨日の今日よ? 同情的な過去だとは私も思うけど、喋ったことが全部本当のこととは限らないのだから」

「ん……、まあ。そう、だよな」

「……信用しすぎるのも、駄目なんだからね」

 ……ステア・ヴァンデナ。今一つ得体の知れない、人間と魔族の間に生まれたと言う少女。

 その存在は、もっと慎重に、注意して接していかなければならないのだ。

「うん……、そう、だな」

 ……そう言えば、人を疑うというのは、あまりした覚えがなかった。

2012年 03月01日

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