下田の黒船。伊豆の最南端。夕日が照らす船の上で…(後編)
少し高いホテルに泊まり、二日目を迎えた晴海一行
ホテルから車を走らせ、ついに迎えた伊豆の最南端、そこに広がる絶景とは?
そして夕焼けに染まる駿河湾の上で、晴海は何を思ったのか?
たびサー、3話に渡る伊豆編、ついに完結!
そして新たな旅の舞台へ!
たびサー、記念すべき第5話です!
閉ざされたドアの向こうに新しい何かが待っていて、きっと、きっとって僕を動かしている
このワンフレーズに私はどれほど救われたか分からない
私は特別な存在でもなければ、特別凄いと言われるような才能や趣味だってない
旅だって、あの時玲音ちゃんに言われるまでは自分を楽しませるための気晴らし程度にしか思ってなかった
そんな私だ。いつ居なくなっても決しておかしくなんかないだろう
それでも私がここまで生きてこれた理由。それがこのたったワンフレーズだった
「終わりなき旅」、Mr.Childrenが1998年にリリースした、アルバム「Discovery」に収録されている楽曲だ
これはドラマ「殴る女」の主題歌として作られた
だけど、この歌詞が印象的すぎて
多分、私含めて多くの人を救ったんじゃないかと思う
多分それがきっかけだ。私がここまでこれた理由
私が、私であれた理由
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カチカチカチカチカチカチカチカチカチ
ウィンカーの音と共に、私たちはホテルを出た
海岸線に沿うように細い道路を駆け抜けていく
ふと左を見ると、そこにはホテルから見た景色と同じ海が見えていた
「そろそろ…伊豆の最南端か…」
横に設置されていた看板には『灯台の光のように明るく、夢のあるまちをつくりましょう』と書かれている。到着まであと少しだ
信号を曲がり、ホテルから10分ほどで目的地に到着した
「石廊崎オーシャンパーク…ここが伊豆の最南端…」
達成感というのは不思議なものだ。仮にそこからの景色があんまり良くなくても、ここまで来たという気持ちが、自然と私たちの目を絶景に変えてくれる
「天気…曇ってるね…」
「天気予報見て薄々感じてはいたけど…やっぱりか…」
部長と遥斗くんも同じことを思っていたらしい
「でもさ…」
だけど…それ以上に...
「こっちの方が…すごく綺麗…」
誰かにとっての完璧は、誰かにとっての不完全 違う場所から覗いた景色は、こんなにも、素敵なもので満ちてる
ミスチルの「Your song」の歌詞だ
完璧じゃなくてもいい。その方が美しいと…
今私が見てる景色は決して完璧じゃない
でも、だからだろう。それ故に、美しい
「ミロのヴィーナス」という作品がある
両手がなく、それこそ不完全だ。でも、だからこそ美しいし、完璧だと思える
もしミロのヴィーナスに手があれば、私は美しいとなんて到底思えないだろう
だから…私はむしろこの景色を見れて良かった。完璧な景色じゃない、不完全な景色を
「それに...」
私は顔の口角を上げた
「こっちの方が、何年経っても思い出として、心の中に残るから!」
きっと私は、10年経っても、この景色が残っているだろう…
「なぁ晴海、これ安山岩か?地質的にそう思えるんだが?」
知らんわ私に聞くな。私文系だからそんなの分からないし。というかそんなの知ってるのかなでくらいでしょ?
「多分そうだよ。昔ここで火山活動あったらしいから、それの名残じゃないかな?」
ごめんいた。いや歴史オタクってそんな昔のことも好きなものなの?てっきり縄文以降だと思ってたわ
「やっぱりそうだよな!いやぁにしても遥斗が知ってて助かったわ。私一人じゃ絶対分からなかったから」
「そっか。ありがとう」
今更だけど、遥斗くんってかわすの上手いな
あまり深入りしすぎず、でもしっかりコミュニケーションは取って、だから彼女いてもこうやって私たちで旅行行けるのかな?
…いや、それは単純に彼女の心が寛大すぎるだけか…
「みんな!遊覧船乗りに行こ!」
そんなことを考えていたら、部長が私たちに向かって叫んだ
「遊覧船あるんですね、ここ」
「そうなんだよ。調べたらあるらしくてさ、玲音ちゃんも行くでしょ?」
「…まぁ…はい…」
「今少し悩んだでしょ?」
「悩んでないです」
「…やっぱ悩んだで…」
「ないです」
「…いや悩んで」
「ないです」
二人とも何の話してんだよ。会話が寝てる国会議員並みに生産性なさすぎじゃん…流石に国会議員に失礼か…
とはいえ、遊覧船に関しては少し面白そうだと感じた
前に一人で宮城県の松島海岸行った時に乗った「仁王丸」っていう遊覧船も面白かったし…うん、一人でね…
あぁなんで私こんなにコミュ障なんだろう
もう少し誘える勇気さえあれば友達と旅行なんて楽勝だっただろう…いやどうだろう…?私友達少ないから分かんない
「みんな!遊覧船乗りに行こ!」
「あ、うん!」
そんなこんなで、遊覧船乗り場まで向かったわけだが
「荒波のため…欠航…」
遊覧船乗り場にあった看板に目をやると、そこには『本日は雨天による荒波で船を出すのが危険なため欠航いたします』と書いてあった
と思ったら部長が膝から崩れ落ちた
「ぶ、部長…大丈夫…?」
「遊覧船乗りたかったよ~!」
なんかめっちゃ悔しがってる…部長、こんなタイプだったんだ…って、とにかくこれなんとかして慰めた方がいいよね…
そう思い、私は部長に近づいて言った
「そ、その部長!大丈夫だよ!そうゆうのが旅の醍醐味だから元気出そ!」
「…死ね…」
「へ?」
え?私今変なこと言った?慰めたつもりなんだけど…
そう思い、回りを見ると、なぜか冷ややかな目で私のことを見ていた。あと何故かかなでは「うぉw」と言いながら冷笑してた
「晴海、もう少し言葉を選べ」
玲音ちゃんがそんなことを言った
「今君がやったのは泣きっ面に蜂、どこまで部長を苦しめたいの?やっぱ晴海ってバカね」
一言一言がオーバーキルすぎるんだけど、もう少し言葉遣いなんとかならないの?で、なんで私はこんなにボロクソ言われてるわけ?
「晴海ちゃん…多分慰めたつもりなんだろうけど、それ普通に悪口だよ」
遥斗くんが私の肩に手を置いてそう言った
というかこれって悪口なの?
「そうだよ、楽しみだったものやってなくて泣いている人に『それが旅の醍醐味なんだから元気出そ!』って、何て言うか確実に無理だし逆になぜこのテンションで元気出せると思うんだよ…」
「じゃ、じゃあ何て言えば良かったの?」
ただ私は純粋にそんなことを言った
「そりゃあ、『この先良いことあるかもしれないじゃん!元気出してこ!』とか?」
…元気出そって私言って文句言ってなかった?
「前置詞が問題なんだよ。なんで『旅の醍醐味』って言うかなぁ…晴海あまりに旅人思考すぎない?普通の人は絶対言わないぞそのセリフ」
そんなもんなのかな?良く分からないが、言葉遣いは気を付けようと、そう思った
「ってかさ、言葉遣いも何も、こう言うときって何も言わずにそっとさせるのが一番良くないか?」
「そうそれ!凄い分かるよ。なんと言うか無理に慰めないでほしい。ただじっとさせるか、何か笑わせて和む一言言うとか、そうゆうことしてほしい」
「悩み事聞いてるときに解決策教えるんじゃなくてただずっと共感してほしいのと同じだよね」
「あとあれね、女の日に『大丈夫?痛い?』って聞くやつ。そりゃ痛いに決まってるし、そこはなにも言わずに側に居てほしいわ。せめて一声掛けるとしても、『何か出来ることある?』くらいにしてよって思う」
…ごめん…私女なのにごめん…一回女のプライド捨てる…。女心って…難しすぎない?私にはその気持ちが全く分からないんですが?
というか悩みってあれ共感するものなの?私友達からの相談乗った時に普通にずっと解決策考えてたんだけど…
しかも女の日ってみんななにも言わず側に居てほしいんだ…。私だったら心配してくれるだけで嬉しいんだけど…
でも私彼氏出来たことないから分かんない…
そうしてふとスマホのロック画面に目をやると、12:01と書いてあった。何やかんやでここに1時間以上はいたようだ
「なぁおい!あの店美味そうじゃないか!」
場の空気を変えるように、かなでが指を指して言った。かなでは空気を読めないことが短所だが、空気を読めないことが長所なのだ
とにかく今回はこれが長所として出たのである
かなで…ありがとう。今回''だけは''感謝するよ
「いらっしゃい、5名様ね。大学生?」
入ると、いかにもこういう店にいるであろう女将さんが出てきた。ちなみに私はこう言う個人経営の店はあまり好きではない。理由はもちろん、私自身がコミュ障だからだ
もちろん何も喋れない訳ではない。最低限のコミュニケーションは普通に取れる。だけど、個人経営の店だと、「一人で来たの?」とか「ここまで遠かったでしょ?」とか「高校生?いいわねぇ、私もその頃戻りたいわ」とか「一人でここまで来るなんて凄いわねぇ」なんて言われるからだ
「大学生の5人で女子旅?いいわねぇ。私も旅したいわぁ」
あえて『旅行』と言わず、『旅』って言うのが本当にこうゆうおばちゃんのやってるような店の感じがある。まぁ実際問題『旅行』と『旅』って意味違うからね。これ話し出すと1時間はかかるけど
「はい、そうなんです。一応サークル活動の一環的な感じではあるんですが…」
「え~そうなの。いいわねぇ…」
「はい」
私たちが入ったのは、遊覧船乗り場からすぐの場所にある「ふじや」というお店だ。もちろんだけどお菓子作ってる「不二家」とは違うけどね
それでいざ足を踏み入れてみると、老舗の店って感じがして凄く良かった
「みんな、何にする?」
「かなではやっぱりサザエ丼だな!せっかくここまで来たんだし!」
「僕もかなでちゃんと同じものにするね」
「じゃあ私はイカ焼き定食!」
「私はさんまの姿寿し定食にするわ」
「…カレーライスで…」
気まずい、周りの視線が私に向いた。何と言えばいいんだろうか?ここまで来てカレー?って思われてるような…
「晴海…ここまで来てカレー?」
一言一句同じことを言われた。いやだって…だってさ…
「だって、それ全部高いじゃん」
全員が口を揃えて言った
「…え?」
やめて、本当にやめて。その無言でこっち向いてえ?って言われるの、まるで私がおかしいみたいじゃん
↑その通りです
「いやさ、せっかくここまで来たんだよ?伊豆の最南端まで、ならご当地グルメ食べようよ…」
「晴海ちゃん…せっかくの旅行なんだから少し高いもの食べようよ…」
分かってるよ。私がおかしいことくらい
きっと私はこうゆうことになるのが嫌だから一人だったんだろうな。って思う
きっと私は、旅に友達を作れなかったんじゃない。作らなかったんだと思う。いや、作る努力をしなかったという言い方の方が正しいと思う
「一人きりの方が気楽でいいや」っていう臆病な言い逃れで…
でも、私はこの大学のこのサークルに入って決めたんだ。そんな臆病な言い逃れはもう終わりにするって…
だから、私は、私を貫く!
「た、旅だから節約するんだよ!だって1ヶ月に1回旅する女だよ?節約してかなきゃやっていけないよ笑」
…何言ってるんだろう…私…?
「晴海…やっぱり晴海ってさ…」
「旅人思考よね」
…へ?
なぜか分からないが、私は他の人とは価値観が違うらしい。特に「旅」という分野において
「というかさ、晴海ちゃん。安くしたいならさんま姿寿しを単品で頼めばいいんじゃない?」
「…え?」
そう言われメニュー表に目をやると、さんま姿寿しが500円で売っていた
「確かに。これでいいじゃん」
「なぁ早く頼めよ。かなでお腹ペコペコだわ。しかもかなで流健康的生活リズムの時間から30分も過ぎてるし」
「…好きにしていいからとりあえず早くして。晴海」
流石に申し訳なくなってきた。ただ謎の主張をしていた自分が恥ずかしくなって、照れ隠しに私は机に顔を伏せて言った
「…さんま姿寿し単品でお願いします」
どうやらどれだけ旅をしても、本当の自分を探す旅はまだ終わらないらしい。これこそ「終わりなき旅」じゃん…
「はい、サザエ丼とイカ焼き定食、それとさんまの姿寿しの単品と定食ね」
しばらくしてさっきの女将さんが料理を持ってきたが、めちゃくちゃ旨そうである
「いただきまーす!」
こうして口の中に放り込むと、口全体に美味しさが広がった
「なにこれ旨すぎ!」
「最強じゃねぇかよ!」
「サザエ丼美味しいよね」
それぞれが感想を言い合う中、玲音ちゃんが私に話しかけた
「晴海、なんで泣いてるの?」
「え?嘘?私…泣いてた?」
「そんなにこれ不味かったの?すごく旨いって感じたけど…」
「…逆たよ…」
逆だ、私はこの料理をすごく旨いと感じた。だからだろう
「こんなに美味しい料理…旅先で食べたことなかったから...」
食ってこんなに魅力的だったんだ…。旅先でグルメなんて気にしたことなかったけど、こうゆうご当地物を頼むのもいいな…
「感動ムードのところ悪いけどさ…。晴海…旅したときどこで食べてるの?」
「え?そりゃあマクドナルドとか、サイゼリアとか、あとたまに日高屋だよ」
「…」
全員がジロ目でこっちを見ながら声を消した。だから何なのよ。言いたいことあるならはっきり言って…
「う、うん。そうなんだね」
「なんというか…もったいないな」
「まぁ一人旅ならそれでいいんじゃない?」
「旅先で喧嘩起きるやつね」
…食事くらい好きに決めさせてよ…
ただどちらにせよ、ご当地物を食べることの魅力については自分でも今回感じた
実際この姿寿しっていうの食べてみたけど、本当に旨かったからね
「晴海、どう?」
ふと部長がそんなことを聞いた。私は少し戸惑いながら返す
「どうって…何が?」
「その、ご当地グルメ食べてみて」
正直言うと、すごく旨いと感じたと同時に、今までの節約思考であった自分に対する後悔も生まれた。だけど
「それは...その…」
こうやって新しい発見が出来たのが
「私は」
本当に嬉しい
「こうゆう新しい発見が出来て嬉しい!」
あぁ、だから旅というのは止められない
旅をする度に、私は新しい出会い、発見、そして景色に出会う、ただそれが楽しい。それを私の心が求めてる。だから私は、鳥かごに閉じ込められたような場所から飛び出し、旅をするんだ
私にとっての故郷は、この日本全国であって、その地を後にしては余韻に浸り、そしてまた来るという約束を交わす
同じ場所でも、また来れば、新しい何かが待っているから
「部長…もう夕方だね」
「…そうだね…」
石廊崎を出て、ひたすら駿河湾の沿岸を駆け抜け、黄金崎といった観光地を経由した後に辿り着いたのは、土肥港であった
また浅い夕日が私たちを照らしている。遥か水平線の先には静岡市であろう町並みが見えた
「あと出発まで1時間近くある…。もう予約は済ませて乗船券も購入済みだからせっかくだし土肥金山でも行こっか!」
乗船券を購入し、車に戻ってきた部長は、私たちにそう言った
「集合目安が乗船の15分前、移動に5分前後かかると考えたら、30分くらいしかいられないと思うけど大丈夫?あそこ元々金山だったこともあってめちゃくちゃ面白いから1時間くらいかかりそうだけど…」
そう遥斗くんが言うと部長が振り向き、そしてグットポーズをしながら言った
「大丈夫だよ!あそこ意外と30分でも十分回れるから!」
「部長、行ったことあるの?」
少しきょとんとした遥斗くんがそう聞いた
「いや、ないよ」
いやないのかよ。めちゃくちゃあるみたいな言い方だったじゃん…
「とにかく!時間ないから行くよ!」
エンジンを掛け、慣れた手つきで土肥金山へと向かった
時刻は15:40、最終入場時刻が16:00であることを考えるとかなりギリギリだ
「大人5人でお願いします」
「かしこまりました。こちらの終了時刻が16:30で、最大でも45分ほどしかいられませんがよろしいでしょうか?」
「はい、大丈夫です」
部長が受付の人と会話を交わす
それはまるで慣れた手付きだった
私じゃこんなにテキパキ喋れないと思う
しばらくして部長がこちらに来て、チケットを渡した
「はい、これ5人分のチケット。30分だから黄金館とかは行けないし、砂金採り体験も出来ないけど大丈夫?」
「別に大丈夫だよ。観光坑道見れるだけでも楽しいし」
遥斗くんの言っていることはお世辞ではなく本心だ。多分遥斗くんは観光坑道を見て歴史を感じられたらそれで十分なんだろう
そして部長もそうだ。多分鉱石運んでたトロッコ見れたら満足なんだろう
「え~。かなで砂金採り体験したかったし、黄金館行きたかった~」
そんでもってかなでは単純に金というもの自体、いわゆる元素記号のAuに興味があるだけだと思う。KDDIのスマホではないよ?
まぁ私もそれに関しては分からなくもないけど…。確かにその二つはしてみたかったけどね
でもまぁ...
「かなで、それはまた、次の機会に…」
「かなで一回黙って。どうしてかなではいつもいつも文句ばっか言うの?買ってくれただけ感謝しなさい」
「…あ…」
玲音ちゃんが口を挟んできた
というか今じゃないでしょ…流石にボロクソ言われ過ぎて可哀想だと思うんだけど…
思うと同時にかなでが反論してきた
「そんなに言うなら、金のでき方答えられるのかよ?」
「いや、知らないし答えられないけど…」
いや、そんなのあれでしょ
私はかなでの質問に答える
「火山活動による噴火の鉱石じゃないの?」
「宇宙の中性子星合体や超新星爆発などの激しい天文現象で生まれて、金鉱床として形成されるんだ。そんなのも知らないのに口出してくんな!」
いや...なんかごめん…。こんな我慢ばっかされたら、そりゃキレたくもなるわ…。ごめん…
「…ごめん…」
ボソッと玲音ちゃんがそう吐いた
そんな最悪な雰囲気を壊すように、部長が言う
「そういうと思って、かなでと玲音の分は黄金館にしておいたよ。まぁ時間的にも砂金掘り体験は無理だろうからやめておいたけど…」
…部長…なかなかにシゴデキである…
「マジか!?部長マジでありがとな!」
「いや、そんな褒められるほどのことでもないよ~」
そうは言うが、全然隠せておらず、むしろめちゃくちゃ嬉しそうである。でもそうゆう部長も可愛いなと私は感じた
と、同時に玲音ちゃんが部長に言った
「いや...なんで私も…」
「しょうがないじゃん、かなで一人でも大丈夫だろうけど少し心配だし、それにあんまり鉱山探検好きじゃないでしょ?」
「まぁ、好きか嫌いかで答えたら…普通…」
…好きか嫌いかで普通ってなんだよ…
「だからさ、かなでのことお願いできる?」
「でも、なんで私がかなでと…」
「さっきかなでにキレた罰ってことかな!」
「ちょ、おい!それ私と一緒にいるのが罰ゲームってことじゃねぇか!」
そんなかなでに対して笑いながら答える
「ウソウソ笑。冗談だよ。いやさ、かなでってこう見えてめちゃくちゃ優しいから、もっと知ってほしいなって思ってさ」
「…分かりましたよ...」
照れながらも玲音ちゃんは答えた
というか玲音ちゃんが照れるところ初めて見た
「部長…暗くない…怖いんだけど…」
いざ入ってみると、本当に暗い。一応足元や要所には証明が設置されている。だけど、それとは比べ物にならないくらい、坑道は暗かった。遥斗くんが怖がるのも無理はない。正直私も怖いし
「二人とも怖がりすぎだよ…。こんなの全然怖くないって…怖くないよ…きっと...」
そうは言うが、部長の声は完全に震えていた
部長...絶対怖がってるよね…。多分部長だからなんとか我慢してるんだろうけど
「あ!でもほら、これ!トロッコの廃線跡!」
そう言うと部長は廃線跡を指差した
「あ、本当だ。凄い…」
まるではしゃぐ子供のようだ。でも、なんかそれがいいんだろうなぁ…
しかし私はそこに走ろうとしても、足が言うことを聞かない
「晴海?行くよ~」
「う、うん!行けたら行く!」
「行けたら行く…?」
何言ってるんだ私…?行けたら行くってそれもう行かないっていう意味の常套句じゃん…そういえば常套句って曲ミスチルにあったな…
って今はそんなことどうでもいいからとにかく足動いて!
「晴海ちゃん…もしかして怖いの?」
「え?」
そう言われ足元を見る。震えていた
あ、そうゆうことか...。私…怖がって...
じゃあもう動けないじゃん!!!
「あれあれぇ?晴海…もしかして怖くて足が動かないのかなぁ?『ありがとうございますひかり様』って言ってくれたらおんぶして送ってあげるけどぉ?」
…煽んなよこのクソ部…神部長...
「…ありがとうございますひかり様…」
不本意ながら助かる手段はこれしかなかったので言う。もう私にプライドなんてものはない
「あれあれぇ?聞こえないなぁ…もっと大きな声で言ってよぉ…」
…クソ部長だ…
なんなのこいつ…煽り性能高すぎでしょ…
「ありがとうございます...」
もう言うしかないのは分かってる…だけど…
部長が口角を上げて見守るなか、私は口を開いた
「遥斗様!」
「え!?…僕…?」
「…あれ…?」
流石に二度も同じ手には乗らない
部長が無理なら遥斗くんに頼めばいいじゃないか
彼なら絶対に断らない…うん…絶対…
「いや…いいけど…僕彼女いるからなぁ…」
「…あ...」
そうだった。遥斗くん彼女持ちだったわ…
「ま、まぁいいけど…」
少し照れながらも遥斗くんは私に背を向けてしゃがんだ…。と思ったら隣から部長が割り込んできた
「わわわ私がやるから遥斗くんだだだ大丈夫!」
…いや…ツンデレかよ…
結局私は部長がおんぶする形で背中に乗り込んだ
でも改めてこう見ると、新しい発見もある
暗くてよく見えなかったが、人工的に作られたことがよく分かる綺麗な四角形のトンネル、当時採掘していたであろう跡、定期的にある模様、それを見ると、当時の名残が鮮明に浮かび上がってきて、何かロマンを感じた
ふと遥斗くんの方を見ると、まるで恐竜のオブジェを見た幼い子供のように、目が輝いていた
「歴史って面白いよね~、ある歴史があって今の僕がここにいるって考えると、ロマンが溢れる…」
今なら遥斗くんの気持ちが凄い分かる。同じ場所で…たった数百年前、人々がここを掘っているというその事実が
どれほど神秘的だろうか…
観光坑道はすぐに終わった
外に出ると、かなでと玲音ちゃんが既に待っていた
「あ!やっと終わったかぁ…遅いぞ!」
「ごめんごめんw。どれくらい待った?」
「10分くらいね」
部長は少し笑いながらそう返した
「というか時間大丈夫なの?16:30発でしょ?今10分だけど」
「え?マジで...?」
そう言うとすぐに部長はスマホに目を向けた。そして少し青ざめた
「みんな…すぐ車乗って…。マジでヤバいかも」
そう言うと部長はすぐに車に戻り発進する、そして私たちの目の前に着いた
大丈夫なの?事故起こさないよね...
そう思いつつ、車に乗り込むと、すぐに車を再度発進させる。制限速度を30kmくらいオーバーして…
その甲斐あってか、フェリー乗り場には16:15に着いた。乗り場に着くと、既に車の乗船は始まっていた
「乗船券拝見いたします」
「こちらです」
「はいありがとうございます。5人ですね。どうぞご乗船ください」
運転席の窓を閉め、そのままフェリーに乗船する
車を停車させ、車から降りる。かなでが急いで階段を上る、それに付いていくように私も後を追う
着いてすぐに船の外を見ると、すぐに私のことを茜色に照らした
静岡市街方面、地平線の彼方先に、ちょうど沈みかけてる夕日を見つける
ただそれが、絶景で、夕景でそれで…
「もう…終わりか…」
旅の終わりを...彷彿とさせた
遥斗くんが私の肩に手を置く
「…綺麗だね…夕日」
静寂の海に、静かな波の音だけが響く
「こうゆう景色が…ずっと続いてほしい」
続くように、後から来た部長も私の後ろに立って言った
「…綺麗…」
玲音ちゃんはただそれだけ発した
私は...
「…あれ?晴海ちゃん…大丈夫?」
頬から一粒の涙が流れる
泣いていた…
「あぁ…うん…ごめん…夕景が美しすぎて…つい…」
毎回そうだ…これは何回経験しても消えない…
旅の終わりは悲しい。まだ終わってほしくないと思うくらいには…
でも、だから美しい
私はこの瞬間が…旅の中で一番好きだ…
この…余韻に浸る時間が…
夕日に向かって…フェリーは進んでいった…
約1時間半、フェリーは対岸である清水港に着いた
車に乗り込み、フェリーから出ると、そのまま南側に向けて走り始める
辺りはもうすっかり暗くなっていた
返却前に残り少なくなったガソリンを満タンにする。ついでに洗車もした。これだけで値段は5000円を越えた
「最近さ、ガソリン代高くなりすぎじゃね?」
「だよね…。未来もそう言ってたから…」
私もたまにバイク乗ってるので分かるけど、本当に高いと思う。もはや今のレギュラーは、10年前のハイオクの値段と大差ないんじゃないかと思うくらいには…
そう思いつつも仕方なくお金を払い、ガソスタを出てレンタカーの返却場所にきた
レンタカーも借りるところによるが、同じ県内であれば、県内どこでも返却可能なところは多い。今回の場合は下田で借りて清水で返すという形であり、走行距離は長いが同じ静岡県内なのでこれが適応されるという感じだ。とは言っても、走行距離が長い分、追加料金はかかるが…
そして多分ガソリン代とかそうゆうの含めて、多分余裕で1万は越えている。これだけで1万行くのは正直キツイ…改めて横浜市民の多くが自家用車を所持せずに、鉄道を使う人が多いのか分かった…これ一台所持するのはキツイわ…
「次、駿府城だっけ?」
私は部長にそう聞いた
清水から静岡の移動となると、一般的には東海道本線を利用することが多い。その方が値段も安く、速いからだ
しかし乗り鉄である部長は違った
「よし!静鉄乗ろう!」
この静岡清水間を東海道本線に並走するように走る静岡県の中小私鉄、静岡鉄道線、これに乗ろうとしているらしい
「でも乗換案内だと清水駅まで歩いてそこからJRで静岡駅行った方が安くて速いって書いてあるよ?」
遥斗くんの質問に焦りながら部長が答える
「い、いやそれはだね...。距離だよ!ほら!ここから清水駅まで歩いたりとか、静岡駅から歩くのだるいじゃん?」
「別にかなで体力あるから大丈夫だぞ?」
「違うんだよ...私がさ!疲れたから」
「部長アウトドア派でしょ?こんなので疲れるわけないわ」
もうなんか部長が可愛想に思えてきた...
「そ、そうだけど...ほら!晴海とかさ!」
「え?私!?」
私そんな疲れてないよ...むしろ速く行けるルートがいい...
「別に私は...」
部長が耳元に詰め寄る
「隠し通して...お願い!」
「は、はぁ...」
よく分からないが...多分もう誤魔化すしかない…
「そ、その私も疲れたなぁ...なんて...」
みんなが静まり返る。玲音ちゃんがすかさず言った
「棒演技」
続けるようにみんなが言う
「大根だね...可愛いと思うよ...うん...」
「HIKAKINとは比べ物にならないくらい演技力低いな」
部長の方を向くと、殺意を込めた目でこちらを睨む
「...フレネミー...」
...酷くね?というかかなでに関してはHIKAKINに失礼だろ...
「ま、まぁでも部長が静鉄乗りたいらしいから乗ろうよ!」
流石に部長に申し訳ない。そう思って咄嗟にそう返した。それが通ったのか、結局静鉄で行くことにしたのだが…
パァーン!ガタンゴトン...
隣から東海道本線の電車が通過する
次は、狐ヶ崎に止まります。ドア締まります
遅い...遅すぎる
かれこれ5分、東海道本線なら半分行ってるであろう距離だが、こいつはまだ多分1/4にも達してない
例えるなら、品川から横浜まで、京急線の普通列車で行くようなものだ。あまりにも馬鹿馬鹿しすぎる...
そう思いながらも、一号車の最前列に立ち、ゆっくり走る静鉄の全面展望を撮る部長を見て、もうひとつ思ったことがある
『部長...ただ乗りたかっただけじゃん』
ここにいるみんながそう思った。いや、乗るのはいいんだよ、それで楽しむのも、でもそれに私たちを巻き込まないでよ...
どれほどの時間が経ったか…電車は終点の新静岡駅に着いた
車内では私と部長以外全員寝ていた
私も寝ようかと思ったけど、せっかく静鉄に乗ったからには車窓を見たいと思ったので寝なかった
新静岡駅で降りると、目的地の駿府城まではすぐ着いた
「あ!これ城壁だ!凄いなぁ…」
着いたはいいものの、案の定静寂と暗闇に包まれ、私たち以外に人影はない
そんな私たちを照らすのは、月明かりと政令指定都市だからこその高層ビル群から映るオフィスの明かりだけだ
でもなぜか妙にそれが心地よいとも感じた…
「というか24時間営業なの凄いね…」
私はふとそんなことを言った
「あ!城跡あった!やっぱいつ見ても立派…」
ちなみに24時間営業なので、公園には入れるが、城跡や入場料のかかる庭園には入ることは出来ない
ただ外から眺めるだけだ
それでも遥斗くんが楽しんでいるのが、羨ましかったし、良かったと思った
「なぁそんなに面白いか?暗すぎて何も見えないんだが?」
かなでの言うことは分からなくもない、確かにしっかりと城跡が見れるわけでもなければ、足元を気をつけて歩くことで精一杯だったりする
それでも遥斗くんは言う
「雰囲気だよ!昔ここに城があって、戦って、暮らしがあって、今ここにいる。それが素晴らしい…だから…」
遥斗くんの背中を、雲の合間から出た月が照らした
夕食を食べ、軽く自分用のお土産を買っていたら、あっという間に21時を過ぎた
私はこの2日間、旅をして何を得ただろうか…
友情、感動、出会い、多分数え切れない
ぷらっとこだまを使った時に付いてきたドリンク引換券で、私は売店のアイスティーを買う
まだ新幹線の発車まで、5分程あった
大船駅で集合だったのに、かなでは寝坊して熱海駅から踊り子乗るし、シャボテン公園の帰りに伊豆急行線乗り遅れそうになるし、部長の運転は乱暴だし、ミスチルマイナーって言われるし、石廊崎の遊覧船は雨で決行だし、土肥金山暗すぎるし、フェリーにも乗り遅れそうになった
静岡市の方着いてからも、静鉄は遅くて、夜の駿府城は暗くてなにも見えない
でもだけど…それがいいと思えた。もちろん順風満帆に旅が進んでいくのが一番理想なんだとは思う。でも、こうやって、ハプニングが沢山あったからこそ、私は楽しめたんだと思うし、印象に残った
私の旅はいつもそうだ。この大学のサークルに入る前から、どこに行ってもハプニングだらけ
だから私は旅を続けている
「まもなく、5番線に、こだま852号、東京行きがまいります。危ないですから、黄色い点字ブロックの内側に、下がってお待ちください」
きっとこれからも、それは変わらない
そしてきっと、それを笑い合える日が来るから…
そう思いながら、私は新幹線に乗り込んだ
旅の終わりを告げるかのように、ホームドア開閉音である乙女の祈りが流れ、そして静岡駅を出た
新富士、三島と停車すると、すぐ行きに通った熱海駅に停まる
新幹線はただひたすらに、私たちを乗せ、横浜へ向けて走り続けた
旅ペディア
・Discovery
Mr.Childrenの七枚目のアルバム。東京事変でも同じものを出しているが、ここではミスチルの方を指す
「光の射す方へ」や「終わりなき旅」など、数々の名曲が収録されている
・殴る女
フジテレビ系列にて1998年に放送された和久井映見が主演のテレビドラマ。主題歌はMr.Children の「終わりなき旅」
あらすじとしてはリストラされたOLが、ボクシングジムに再就職し、そこで出会った元エリートサラリーマンのボクサーに影響されながら成長していく姿を描いた物語である
なお、テレビ朝日系列にてテレメンタリー作品もあるが、この二作品に関係性はない
・石廊崎オーシャンパーク
伊豆の最南端に位置する公園。「パーク」と名前に付いているが、テーマパークがあるわけではなく、自然に出来上がった地形を人工的に舗装した感じである
ここからどこまでも続く水平線を眺めることが出来る
・Your Song
Mr.Children が2018年に出した曲
歌詞が印象的で、こちらもかなりの人を救った
収録は「重力と呼吸」
・ミロのヴィーナス
ギリシャのメロス島で見つかった美術作品
それまでの美術作品では、「完璧」こそが美しく、素晴らしいと考えられていたが、この作品が見つかったことにより、その美術観念は大きく塗り替えられた
「完璧」でなくとも、腕がないという「不完全さ」が、逆に美しさを追求し、人々を魅了した代表的な作品である
・安山岩
マグマが地表または地表近くで急に冷えて固まった、日本で最も多く見られる代表的な火山岩の一種
実際に石廊崎海岸周辺は、昔火山活動があり、その名残として「石廊崎安山岩層」というものが存在する
・旅人思考
既存の常識や偏見にとらわれず、自分の意思で決断し、多様な状況や予期せぬ出来事をしなやかに受け入れる柔軟な考え方のこと
また、旅先でやる行動が一般的なものとは違うこと。そのため旅好きと一般人で旅行すると、価値観が大きく異なることが多々ある
※女心について
こんなこと小説に書いてますが、作者はれっきとした男です。学生時代に(というか今だが)幼馴染の彼女と過ごしたり、女友達と過ごしていたので、ある程度は理解している方だと思ってますが、それでも女心というのは複雑で難しいので、多分価値観違うと思うこと多いと思います。女性のみなさんすみません
・旅と旅行の違い
あくまでこれはニュアンスや価値観の違いになってしまい。人によっては同じような意味だと思う方も多いと思うが、僕自身の考え方としては、「旅」は来るまでの移動であったり、景勝地を見に行ったりみたいな体験型ではないもので、「旅行」はどちらかと言うとホテルとか、観光地でのアクティビティを楽しむような体験型のものだと考えている
ただ、その他にも「旅」は一人で楽しむものだが、「旅行」は一人以上で楽しむものであったり、「旅」は国内だが「旅行」は海外
人によっては上のどのパターンも旅行であり、旅は人生観といった壮大なもので考える人もいる
とにかくこの違いが何かと聞かれるとパッと答えることは確実に出来ないので、作者的には個人個人の抽象的なニュアンスで考えてほしい
(ただミスチルの曲とか聞くと分かりますが、よく考えたら「旅」という歌詞は沢山入ってるけど、「旅行」が入ってる歌詞って歌手全体で見てもなかなかないのでマジで旅は人生観なのかもしれない)
・さんまの姿寿し
頭から尾まで使った一匹まるごとのサンマを塩と酢で締め、酢飯に合わせて形を整えた日本の伝統的な郷土料理のこと
主に三重県や和歌山県が名産であるが、伊豆半島も実は隠れ名産地である
・マクドナルド
世界的にも有名な大手ハンバーガーチェーン店
ハンバーガーとは言っているが、ハンバーガーのみならず、数々のファストフードを販売しているので利用者層は子供から高齢者まで幅開くいる
・サイゼリア
日本の洋食チェーン店。主にビザやパスタなどのイタリア料理を提供しており、特にミラノ風ドリアはサイゼリアの看板商品である
・日高屋
日本の中華料理チェーン店。主にラーメンや餃子、チャーハンと言った中華料理を提供しており、昼飯や夕飯に食べるイメージが多いと思うが、実はプチメニューも販売しており、軽食的な感じで行くことも出来る
・黄金崎
静岡県西伊豆町にある、夕日に照らされて岩肌が黄金色に輝く美しい岬。ただ今回晴海たちは夕方の空が少し赤く染まった頃に土肥港に着いたのでその絶景は見れてない
・土肥金山
静岡県伊豆市土肥にある、新潟県の佐渡金山に次ぐ生産量を誇った日本有数の金山跡地を利用した観光施設。観光坑道を初めとし、黄金館や砂金掘り体験など、数々のものがある
・観光坑道
江戸時代の採掘跡を整備した全長約350メートルの見学コースのこと。採掘跡やトロッコ跡だけでなく、当時の労働環境を再現した電動人形も置いてあり、鉱山を楽しむことが出来る
・黄金館
土肥金山で発掘した金を飾っている金山資料館
江戸時代の採掘風景を再現したジオラマ人形などもあるが、一番の見所はやっぱり世界最大250kgの純金延べ棒である
・砂金掘り体験
土肥金山で出来る、温泉水が流れる水槽からパンニング皿を使って本物の純金粒などをすくい出す体験
制限時間は15分であり、取った砂金は全てお土産としてお持ち帰りすることができる
・Au
金の元素記号。原子番号79番であり、由来はラテン語で光り輝くものを意味する「aurum」から来ている
・KDDI
電電公社(今のNTT docomo)に対抗するためにできた会社が派生したもの、auモバイルを中心として、UQモバイルやpoveなど数々の精密機器製品などを開発しており、日本三大電気通信キャリアのひとつでもある(NTT docomo、KDDI 、ソフトバンク)
・中性子星合体
2つの中性子星が重力波を出しながら接近し、衝突・融合する激しい天体現象のこと。これによって重力波の放出や金などの生成、新天体爆発やガンマ線バーストなど様々なことが発生し、場合によっては重力崩壊によってブラックホールが形成される場合もある
・超新星爆発
重い星や白色矮星がその一生の最期に起こす、宇宙最大の爆発現象のこと。I型とII型がある
また、これによって様々な元素が合成される
・常套句
(an imitation) blood orangeに収録されているMr.Childrenの曲。常套句と言うと「決まり文句」というイメージがあるが、それを「君に会いたい」という愛の常套句に見立てて作った曲である
特に遠距離恋愛を経験してる人に多く刺さった一曲である
・ひかり
多分部長言いすぎて分からなくなった人も多いと思うのでここでしっかり説明すると、部長の本名は「金沢ひかり」である
当作品では、主要登場人物の名字をこの作品のモデルでもある横浜市の地名から取っているが、この金沢は石川県金沢市から取ったのではなく、神奈川県横浜市金沢区から取った名字である
・駿河湾フェリー
本小説第3話にて説明しております
・静岡市街
主に静岡市南部を指す。具体的な位置関係としては、清水区と駿河区の全域と、葵区の南部である。特に葵区の南部には東海道新幹線も止まる静岡駅があるので、天気がいいとフェリーから高さ125mの葵タワーの先端を見ることができる
・未来
今度出るのでお楽しみに
・清水駅
静岡県静岡市清水区に位置するJR東海道本線の駅。静岡鉄道線にも新清水駅は存在するが、少し距離が離れている。また、清水区で一番利用者の多い駅でもあり、駿河湾フェリーで知られる清水港の最寄駅でもある
・静岡駅
JR東海道本線と東海道新幹線が乗り入れる静岡県で一番利用者の多い駅。また、政令指定都市である静岡市の中心部でもある。静岡鉄道線にも新静岡駅が存在するが少し距離が離れている
・HIKAKIN
日本のYouTuber及び動画クリエイター
登録者は1000万人を越えており、兄のSEIKINとコラボすることも多々ある。本名は開發光
・フレネミー
表向きは親しい友人のように振る舞いながら、裏では敵対心や嫉妬を持ち、足を引っ張ったり傷つけたりする人のこと
ただ晴海の場合は少し特殊で、マジで悪意とかはなく、単純に天然な性格故に気付いたら相手を不快にさせてる可哀想なタイプなので頼むからみんな嫌いにならないでくれ…。あと同様に部長も本当にいい人だから嫌いにならないでほしい
・狐ヶ崎駅
静岡県静岡市清水区に位置する静岡鉄道静岡清水線の駅。隣には並走するようにJR線が走るものの、JRに駅はない。地域密着型の駅である
・新静岡駅
静岡鉄道静岡清水線の駅。JR線にも静岡駅があるが少し距離が離れている。静岡駅も駅ナカで沢山の商業施設があり栄えているが、こちらも静岡駅とはまた違った栄え方をしており、静岡鉄道が経営する駅ビル及び百貨店が存在する。そのため静岡鉄道線の中で一番利用者が多い駅である
・政令指定都市
全国に20ある指定都市群、対象の市区町村としては「札幌市」「仙台市」「さいたま市」「千葉市」「川崎市」「横浜市」「相模原市」「新潟市」「静岡市」「浜松市」「名古屋市」「京都市」「大阪市」「堺市」「神戸市」「岡山市」「広島市」「北九州市」「福岡市」「熊本市」である
この都市群では基本的に、その都市での行政を地方自治体単体で行うことができる。また、基本的には市全体をまとめるのは大変なため、区が設置されて行政がしやすいようになっている
ちなみに東京23区(東京都特別区)については、特別区の扱いで市名が存在しないため、政令指定都市ではない
・ぷらっとこだま
東海旅客鉄道(JR東海)の子会社であるJR東海ツアーズが運営する添乗員なしツアー
指定のこだま号を利用し、移動することができ、値段も安くすることができる。しかしこだま号のため、のぞみ号とは違い大阪の方まで行くと通常よりもかなりの時間を要する上に、指定の列車に乗り遅れた場合は基本的に後続の新幹線自由席に乗ることもできず、無効となるので注意が必要である
また、乗車券の他にも1ドリンク引換券またはご当地セレクトクーポンのどちらかを利用することができる
・こだま号
東海道新幹線における各駅停車型種別であり、通過駅は存在しない。本数は日中一時間に2本と30分に1本であり、そのうちの1本は名古屋止まりなので、のぞみと比べると極端に本数が少ない(というよりものぞみの本数が極端に多いという方が相応しい)
そのため熱海駅を除いたほぼ全ての駅で基本的にのぞみ号の待避(通過待ち)を行う
また、山陽新幹線でもこだま号は存在するが、役割は同じであり、直通運転はしていない
・乙女の祈り
ポーランドの女性作曲家「テクラ・バダジェフスカ」が1851年頃に作曲した、世界的に有名なピアノ曲
その美しい音色は多くの人々を魅了し、今では作中の通り、JR東海の運営する東海道新幹線のホームドア開閉音として使われている
・新富士駅
東海道新幹線の途中駅、こだま号しか停車せず、最速達種別であるのぞみ号はもちろん、ひかり号も全列車通過する。また、駅からは天気がいいと富士山を見上げることが出来る
東海道本線にも富士駅があるが、少し距離が離れており、バスでの移動を強いられる
・三島駅
東海道新幹線の途中駅であり、静岡停車型のひかり号のうち、2本に1本が停車する
また、三島駅は通勤需要も非常に高く、300km以内で定期券購入範囲内なこともあり、三島駅から東京方面への通勤において東海道新幹線を利用する方が多い
そのため、通勤時間帯の三島駅は大変混雑し、三島始発を除いて新幹線車内で立ち席利用者が出ることも日常茶飯事である




