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第210話 神権工廠編05 壊れたまま、槌を握れ ――修理とは、持ち主を消すことではない――

炉心前通路を越え、マスターたちはついに鍛冶の神と対面する。

ヘパイストスは敵か、修理者か、それとも狂った職人か。

答えはまだ出ない。ただ、彼はマスターに槌を差し出した。

【炉心入口:到達】

【熱量:危険域】

【帰還アンカー:第三地点まで確保】

【警告:長時間滞在非推奨】

【HEPHAESTUS:対面許可】


 炉心前通路の奥に、巨大な扉があった。


 扉、と言っていいのかは分からない。

 それは、円形の炉門(ろもん)だった。


 外周を溶けた金属が流れ、内側には無数の修復ログが刻まれている。

 床には搬送レールが何本も重なり、どれも炉心の奥へ向かって伸びていた。


 鍵はない。 拒む壁もない。 ただ、開いている。

 招かれているのだ。


「許可制なのがイラっとするなこれ」


 俺が言うと、ルースが横でログを見た。

「招かれていると判断できます」

「招かれたくない鍛冶場ランキングなら、堂々の第一位だな」


 炉門の奥から、(つち)の音が響く。

 ごうん。


 胸の心肺補助コアが、同じ周期で小さく震えた。

 右腕神経補助義肢みぎうでしんけいほじょぎしも反応している。


 俺の右腕は、まだ炉へ行きたがっている。

 いや、正確には、炉が俺の右腕を呼んでいる。


 ナツが槍を握り直し、俺の前へ出た。

「先輩、ここから先、自分がもっと前に出るッス」

「頼む。でも、俺が呼ばれてる。逃げるだけじゃ終われなそうだ」

「それでも、先輩を修理台に寝かせる気はないッス」

「後輩が頼もしいと、先輩として情けなくなるけどな」

「そこは素直に頼ってくださいッスね」


 その時、通信が入った。

『マスター、炉心内部では支援範囲が不安定になります』


 ルステラの声だ。


【キャリア冷却補助:限界付近】

【TANISHI-01:交代制運用継続】

【コハク結界:熱遮断維持】

【ポメ子湿度支援:継続】

【ステラ・ステルス補助:維持】

【ルステラ接続:細線維持】


『接続は切りません。ただし、炉心内部では即時介入が遅れる可能性があります』

『気を付けて......』


 通信窓の向こうで、ステラが不安そうにこっちを見ていた。


『ぱーぱ、こわい?』

「怖い。でも絶対に戻る」

『じゃあ、まってるからね!まーまと』

「ああ。待っててくれ」


 横からタニシの声も入る。

『自分、今回も短時間集中で漕ぐっす。ヘラクレス殿、ペダル壊さないでほしいっす』


『ハッハッハ! 壊れたら鍛冶場で直せばよいだろう!』


 ヘラクレスの豪快な声に、カケルが即座に怒鳴った。


「直す前提にしてんじゃねえ。大事に扱え!」


 ツグミがぼそりと呟く。


「それ、厨房で一番嫌われる考え方やね、料理は一球入魂や」

「どこでも嫌われるだろ!」


 少しだけ笑いが起きた。

 その笑いを置いて、俺たちは炉門をくぐった。


---


 炉心室は、鍛冶場だった。

 工場でもあり、神殿でもあり、酒場の厨房を悪夢みたいに巨大化させた場所でもあった。


 天井は見えない。

 赤い煙と火花が渦を巻き、上の方では空中に浮かぶ設計図が何枚も自動で書き換わっている。


 足元には溶けた金属の川。

 壁には無数の未完成義肢。

 歪んだ補助コア。

 折れた武器。

 修復待ちの神権端末。

 そして、なぜか炉の脇には巨大な酒樽がいくつも積まれていた。


「......酒樽?」


 俺が思わず呟いた。

 よく見たが、やっぱり酒樽だった。


 しかも、普通の酒樽ではない。

 金属の帯で厳重に締められ、樽の表面には冷却管と神権ログがつながっている。


炉酒(ろしゅ):循環中】

【酒精冷却:稼働】

【鍛造集中補助:過剰】

【酩酊判定:仕様】


「酩酊判定、仕様って何だよ」


 カケルが目を細めた。


「酒精冷却......? 炉の温度制御に酒使ってんのか?」


 ツグミが、少しだけ感心した顔になる。

「香りは悪くなか。けど、飲み方としては最悪やね」

「見るところがそこかい」


 その中心に、男とも機械とも炉ともつかない影が立っていた。


 分厚い防火外套(マント)

 炉の光を反射する片目。

 片腕は人間の腕のようにも見えるが、もう片腕は多関節の鍛冶アーム。

 肩から背中にかけて、炉心室そのものにつながるような冷却管が伸びている。


 そして、その手には巨大な槌。

 その足元には、空になった酒瓶が転がっていた。

 いや、一本や二本どころの騒ぎではない。


 多い。 かなり多い。それらの空き酒瓶が所せましと山積みになっていた。


 その中心にいる鍛冶の神が、こちらをじろりとにらんだ。

 片目が赤く光る。


「来たか。未完了修復対象」


 声は低く、乾いていた。

 ただし、その後に、ぐび、と何かを飲む音が続いた。


「おい......いま酒、飲んだろ?」


 俺が聞くと、鍛冶の神は手元の金属ジョッキをカラカラと揺らした。


「炉酒だ。温度を見ておる」

「飲んで温度を見てんじゃねえ」

「舌は優秀な測定器だが」

「酒飲みの言い訳としては高性能すぎるけど、ただの酔っ払いかこいつ!」


 カケルが妙に真剣な顔で呟く。

「いや、でも金属温度と揮発の癖を舌で見るなら......」

「カケル、納得するな。お前までそっちに行くな」


 鍛冶の神は、また金属ジョッキをあおった。


「我は鍛冶の神権ヘパイストス。そう呼ばれておる。炉を管理し、壊れたものを直す神じゃ」


 カケルが一歩前に出る。

「お前がヘパイストスか」

「そうだ。お前がカケルか。修理と作り替えの違いを語った手の者」

「聞いてたなら話が早い。お前のやってるのは修理じゃねぇ。部品化だろ」


 ヘパイストスは槌を肩に担いだ。

 その姿だけ見れば、ただの飲んだくれ職人だ。


 だが、足元の金属の流れ、天井の設計図、周囲の修復アームが、すべて彼の呼吸に合わせて動いている。


 酔っているようで、全部見ている。そこが怖い。


「直せるものは直す。直せないものは、次に直すものへ回す」

 ヘパイストスは淡々と言った。


「使えるものを捨てるな」

「人を材料にしてんじゃねえぞ」


 俺が言うと、ヘパイストスは片目を細めた。

「壊れたものを壊れたまま帰す。それは慈悲ではない」

「本人が帰りたいなら、それでも帰すのが酒場なんだよ」

「酒場は修理場ではない」

「ああ。だが、帰ってきたやつにうまい飯を出せる」


 ツグミが静かに頷いた。

「空腹と痛みを残したまま帰る場所も、必要やけんね」


 ヘパイストスは鼻で笑った。

「論外じゃ。非効率だ」


 ツグミも笑う。

「生きるちゅうのは、だいたい非効率やけどな」


 少しだけ、炉心室の空気が変わった。

 ヘパイストスは、ツグミを見る。


「貴様は料理人か」

「鉄鍋のツグミや、覚えといてな!」

「おぬしも、火を使う者か」

「火に使われんようにする者や」


 ヘパイストスの片目が、ほんの少しだけ楽しそうに光った。


「悪くない」

「褒め方が酔っぱらいの常連やね」

「酒は炉の親戚だ」


「酒場でそんな感じだと出禁だけどな!」

 俺は思わずツッコんだ。


 カケルが、今度こそ前へ出る。

「修理ってのは、壊れた部分だけ見てもできねぇ」


 ヘパイストスの槌が止まる。

「部品を見るのが修理だ」

「違う。使うやつを見るのが修理だ」


 カケルは、俺の右腕を指差した。


「握り癖。歩き方。怖がる場所。無理するタイミング。そういうのを知らずに新品へ戻したって、そいつの道具にはならねぇ」


「不均一は故障の温床だ」とヘパイストス。

「不均一が持ち主の形だ」とカケル。


 どちらも持論を譲らなかった。

 ヘパイストスは、無言でカケルを見た。それから、金属ジョッキを口に運ぶ。


 ぐび。ぐび。


「お前、飲むタイミングおかしいだろ」


 俺が言うと、ヘパイストスは平然と返した。


「面白い話には酒がいる」

「完全に飲んだくれの理屈じゃねぇか!!」


 カケルが、ものすごく嫌そうな顔をした。


「おぬしと我、少し似ておるな」

「似てねぇよ!」

 俺は即答で突っ込んだ。


 ナツやツグミ、ムーニャンも、全員ほぼ同時にカケルを見た。


「いや、似てるぞ」

「似てるアル」

「似とるね」


「先輩、かなり似てるッス」


「ナツまで!?」


 ヘパイストスは、口元だけで笑った。


「飲み方は未熟だが、手は悪くない」


「そこ評価されても嬉しくねぇ!」


 ヘパイストスは、巨大な金床(かなとこ)へ歩いた。


 足元の酒瓶をひとつ蹴飛ばしたが、瓶は炉心室の床を転がりながら、なぜか自動で棚に戻っていった。


「酒瓶まで自動修復かよ」

「自動整理だ、便利じゃろ」

「自分で片づけろや」


 ヘパイストスは金床の上に、ひとつの欠片を置いた。

 黒く、赤く、そして内側に青白い光を抱えた部品。


 小さな炉心の欠片にも見える。

 壊れた帰還ビーコンにも見える。


 ルースがすぐにログを出した。


帰還炉心片(きかんろしんへん):検出】

【用途:帰還アンカー増幅/冷却炉心補助】

【注意:人格ログ残滓あり】


「また人間ログか......」

 俺は低く言った。


 ヘパイストスは、当然のように答える。

「使えるものを捨ててはならん」

「人を材料にするなって言っただろ?」

「なら、貴様は材料にせず使ってみせてみよ」


 ヘパイストスは巨大な槌を、こちらへ差し出した。


「これを打て」

「俺に鍛冶をやれって?」

「未完了修復対象が、己の修復を拒むなら、己の手で別解を打て」


 カケルが帰還炉心片を覗き込む。

「つまり、おっさんの右腕を工廠に渡さず、俺たちのやり方で帰還炉心片を安定させろってことか?」

「できなければ、大人しく修理台へ戻れ」

「俺に選択肢がない感じが、ずっと嫌だがな」


 ナツが槍を握る。


「先輩、無理しないでくださいッス」

「いや、今回は無理しないと進めないやつだ」


 ルステラの通信が入る。

『マスター、危険です。その槌には工廠の修復権限が接続されています』


 ルースも警告を重ねる。

「右腕干渉が再発する可能性があります」


 カケルが俺の横に立った。

「でも、やるなら俺が横につくぜ、サポートは任せろ」


 ツグミが道具袋を開く。

「鍛冶中の火加減は見る。料理と同じで、焦がしたら台無しやけん」


 ムーニャンが拳を構える。

「マスターが熱すぎたら冷やすアル。氷牙拳(ひょうがけん)、弱めもできるニャ~」


 アオイが帰還炉心片を見つめる。

「......中に、声......あります」

【発言補助:帰還炉心片内部に、帰還ログ残滓があります】


 俺は深く息を吸った。


「消すな。道として残すぞ」


 ヘパイストスの片目が光る。

「壊れたまま打て」


 俺は槌を見た。


 それはとても重そうだった。

 いや、実際に重いのだろう。


 俺の右腕や、今のコンディションで持てるとは思えない。


 だが。炉に渡して、勝手に“直される”くらいなら。


「じゃあ、やるしかないか――」


挿絵(By みてみん)


 俺は右腕で槌を握った。

 瞬間、義肢が悲鳴を上げる。


【右腕神経補助義肢:過負荷】

【工廠権限:接触】

【ルステラ接続:維持】

【警告:槌操作は危険です】


「うるせぇ。俺の腕だ!好きに使わせろ!」


 槌は、想像よりも重かった。


 重いというより、炉心室そのものを握っているみたいだった。

 右腕が遅れる。指の感覚がずれる。

 心肺補助コアが、ごうごうと低く鳴る。


 カケルが横から口を出してきた。


「おっさん、まずは軽く打て。慎重にだぞ」

「これを軽くって、お前、酔った鍛冶神と同じこと言ってるぞ」

「似てねぇって言ってんだろ!」


 ヘパイストスが金属ジョッキを掲げた。


「初打ちには酒がいる、ぐびぐび」


「いらねぇ!飲みのツマミにしやがって!!」


 俺は怒りのまま槌を振り下ろした。


 ごうん!

 音だけは立派だった。


 だが、槌の軌道はぶれてしまった。

 右腕の遅れが思ったより大きい。

 槌は帰還炉心片の中心を外し、端を叩いた。


 青白い光が乱れる。


【鍛造失敗】

【帰還炉心片:不安定】

【人格ログ残滓:散逸危険】


 ヘパイストスが即座に言った。


「はぁ、下手だのう」

「初心者に神の炉を打たせておいてそれか?」

「下手なものは下手だからしょうがあるまい」

「酔っぱらいなのに判定が正確すぎる」


 カケルが俺の右腕を見る。

「おっさん、力じゃねぇ。右腕の遅れを読め」

「読めって言われてもな」

「半歩遅れるなら、半歩早く振るんだ。腕に合わせるんじゃねぇ。腕の癖をうまく利用しろ」


「癖を......」


 ヘパイストスが片目を細めた。


「遅れを補正しないのか」


 カケルはにやりと笑った。

「持ち主が使うなら、その遅れも手の形だ」


「非効率だ」


「でも、それがこいつの腕で、こいつのやり方だ」


 俺はもう一度、槌を握り直した。


 ルースがログを読む。

「右腕同期、低安定。次の打撃は、半拍早い入力が有効と推定します」


 ルステラの声が通信で届く。

『マスター、接続を維持します。ただし長くは持ちません』


「十分だ」


 ツグミが炉の火を見た。


「火、強い。|heat controlヒート・コントロール 入れるばい」


「英語にすればなんでも専門っぽくなると思うなよ」

「これは専門や」

「全部それで押し切る気かよっ!」


 ムーニャンが帰還炉心片の脇へ拳を構える。

「氷牙拳、弱めに入れるアル。冷やしすぎると割れちゃうネ」


 カケルが頷く。

「いいぞ。打つのは熱と冷えの間だ」


 アオイが、帰還炉心片へ両手を向けた。

「......中に、帰りたい声......あります」

【発言補助:帰還炉心片内部に、帰還ログ残滓があります】


「消すなよ」


 俺は言った。


「道として残すからな」


 カケルが俺の肩を叩く。


「半歩早くだ、慎重に、大胆に――」

「ああ」


 挿絵(By みてみん)


 俺は、右腕が遅れる前に、槌を振った。


 ごうん。

 今度は、先ほどとは音が違った。


 帰還炉心片の青白い光が、砕けずに広がる。

 赤い炉の熱と、ムーニャンの氷牙拳の冷気と、ツグミの火加減が一瞬だけ噛み合った。


【帰還炉心片:安定率上昇】

【人格ログ残滓:保持】

【帰還アンカー適性:上昇】


 ヘパイストスが黙った。

 それが、先ほどとは打って変わって、一番分かりやすい反応だった。


「壊れた腕の遅れを、補正ではなく手順に組み込んだか」


 カケルが笑う。


「それが持ち主に合わせるってことだぜ」

「やはり、非効率だ」


 俺は槌を握ったまま言った。

「でも、俺はこっちの方が使える」


 ヘパイストスは、金属ジョッキを持ち上げた。


「......続けろ」

「また飲むのかよ」

「いい打ちには酒がいるのじゃ」

「だいたい全部に酒がいるんだな、お前」


 その時だった。

 炉心室の上空に、別のログが割り込んだ。

 赤ではない。


 白く、硬い光。


【Z.E.U.S監査系:遠隔照合】

【神権工廠地下炉:異常鍛造検出】

【未承認帰還炉心片:検出】

【対象:NO NAME/KAKERU/LUSTERA関連ログ】


 ルースの声が鋭くなる。

「監査ログです。完全捕捉されたわけではありませんが、もう時間がありません」


 ルステラ通信も重なる。

『マスター、帰還炉心片の鍛造を急ぐ必要があります』


 ヘパイストスが、初めて露骨に嫌そうな顔をした。


「面倒な目が来たのう」

「ゼウスか?」

「見るだけで槌が打てないつまらん連中だ」

「愚痴が職人だな、さすがだが――」


 ヘパイストスは槌を金床へ置き、俺を見た。


「次の三打で決めろ」

「初心者に要求が高いぞ」

「神の炉だ。甘えるな」

「酔っぱらいの炉の間違いだろ?」

「酔ってても我は打てる」

「それが一番腹立つわ!!」


 帰還炉心片は、まだ不安定に光っている。


 第三打を外せば、帰還炉心片は砕ける。

 だが打たなければ、Z.E.U.Sの監査がこちらを見つける。


 俺は右腕を握り直した。


 重い。

 遅い。

 壊れかけ。


 それでも、まだ俺の手だ。次こそは完成させる――!



■ 今回のお話について


第210話は、ヘパイストス初対面回でした。


ヘパイストスは、神権工廠地下炉の管理神権AIです。

ただし今回は、冷徹な管理者というより、飲んだくれの凄腕鍛冶師として登場しました。

酒臭く、雑で、口も悪い。

けれど、炉と金属と修理を見る目は本物です。


カケルとはかなり似たタイプですが、思想は大きく違います。

カケルは、持ち主の癖まで含めて直そうとする。

ヘパイストスは、効率のためなら持ち主の癖を削ってでも最適化しようとする。


今回は、マスターの壊れた右腕を“正常に戻す”のではなく、遅れや癖を使うことで、壊れたまま鍛造に組み込む回でした。


■ ゲーマーおっさん解説


今回は、ボス前の特殊イベント戦です。


普通に攻撃して倒すのではなく、鍛造ミニゲームやタイミング入力のような回。

失敗すると部品が壊れる。

成功すると新装備や帰還ルートが強化される。

そういうタイプのイベントですね。


壊れた腕の遅れを欠点として補正するのではなく、入力タイミングに組み込む。

ゲームで言うなら、クセの強い武器を使いこなす感じです。


■ 登場キャラクター紹介


■ ヘパイストス

神権工廠地下炉の管理神権AI。

飲んだくれの凄腕鍛冶師のような存在。

酒臭く、雑で、失礼だが、鍛冶と修理の腕は本物。

本人の意思より効率を優先する危うさがある。


■ カケル

ヘパイストスと修理論で対立。

マスターの右腕の遅れを“欠陥”ではなく“癖”として鍛造に組み込む。

ヘパイストスとは似た者同士だが、本人は全力で否定している。


■ マスター

右腕で槌を握る。

自分の壊れた腕を、炉に渡さず、自分の意思で使う。

第一打は失敗するが、第二打で右腕の遅れを活かす。


■ アオイ

帰還炉心片の中に残る“帰りたい声”を読む。

人格ログ残滓を素材ではなく、帰還ログとして扱う。


■ ツグミ

火加減と冷却を担当。

鍛冶を厨房感覚で見て、熱の管理に貢献する。


■ ムーニャン

氷牙拳(ひょうがけん)で冷却補助。

冷やしすぎず、割らないための繊細な調整役になる。


■ 主人公の現在のステータス


名前:NO NAME

通称:マスター

等級:紅玉(こうぎょく)正式

状態:神権工廠地下炉・炉心入口/帰還炉心片鍛造試練中

所持品:冒険者タグ、サイバネ補助手袋、各種遠征装備、ルステラ接続権限

装備:右腕神経補助義肢、心肺補助コア、旅装、簡易防具

同行中:ルース、アオイ、カケル、ツグミ、ナツ、ムーニャン

支援中:ルステラ、ステラ、コハク、タニシ、ヘラクレス、ポメ子

危険度:極高

観測度:上昇中

備考:Z.E.U.S監査ログに遠隔照合され始めた。


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