夢の痕
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黒田「被検体1号、上手くいったな。」
原田「はい!感動的でした...!」
黒田「彼女には仮想空間のナビゲーターをやって貰おうか。これから来る被検体達のバグを抑える為にもな。」
原田「いい案だと思います。必要とあらば、被検体1号は書き換えがいつでも効くようにしてあるので申し付けください。」
黒田「ははは。原田クンは頼もしいねぇ。ありがとう。」
原田「いえ。黒田先生の望む未来が私達の望む未来ですから。」
黒田「そうかい。僕も改良の余地がまだありそうだからシステムを追加で構築していこうと思うよ。」
原田「政府にも公認された事ですし、じゃんじゃんやっていきましょう!」
原田「ところで、被検体1号の肉体はどうしましょう?政府に問い合せますか?」
黒田「そうだな。政府に聞いた方がいいな。安易に捨てたり等すると危ないからな。」
原田「承知しました!」
原田「政府に問い合せたところ、被検体1号の肉体はドナーやクローン作成に使えなさそうであれば破棄でいいとの事です。専用の業者を手配してくれたようで。明日には業者が来るみたいですよ。」
黒田「そうだな...被検体1号はカシュマール病で全身の神経がやられているから破棄だな。」
原田「わかりました。明日業者に引き渡す準備をしておきます。...この様子だと今後研究員に解剖要員を追加する必要がありそうですね。」
黒田「それもそうだな。増員を考えねばな。しかし増えすぎても情報漏洩の可能性が否めないから気をつけねばな。」
原田「そうですね。採用担当にその旨お伝えしておきます。」
黒田「ありがとう原田クン。助かるよ。」
研究員Bの手記
今日、初めての被検体が入ってきた。今にも死にそうな若い女の子だった。カシュマール病という病を患っていたらしい。意識を仮想空間へ移動し生前の記憶を消す最中にエラーを起こしたので、人工知能で彼女の意識を補完し上書きしたが、はたして「それ」は本当の彼女だったと言えるのだろうか。
こんなことは原田さんや黒田先生には口が裂けても言えないが...。




