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俺だけが使えるスキルツリーで異世界無双  作者: プラントスクエア


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第1話 スキルツリー

「うう……」


男の意識が覚醒する。地面にうつぶせになっていたところをゆっくりと目を開けて起き上がる。そして驚愕する。視界内に収まりきらないほどの木々や草花に。


「……え?……」


そこで理解が追い付かずに男は数秒の思考停止。のちに起こるは当然ながらパニック。


「……は?え?……な、なんで俺……なにが……」


目を開ければなぜか森の中という状況に静かなパニック状態の男はしかしすぐに自身を見つめなおし記憶をたどる。


「お、落ち着け俺!?俺は富士峰蒼士(ふじみねそうし)26歳!東京都在住の会社員!両親の名前は和子(かずこ)(わたる)!一人っ子で兄弟はいない!よし覚えてる!」


自身についてはきちんと覚えていた蒼士は続いて"なぜ森にいるのか?"を知るために最後の記憶をたどる。


「ええっと……昨日は定時で終わって……明日が休日だから溜まってた録画を見てから深夜の4時頃にベッドで横になってそのまま寝て……そして……そして…………」


蒼士にはそこからの記憶がなかった。そしてそれによって()()()()()が浮上する。


「……もしかして俺って……異世界転移してる?……」


目が覚めたら森の中という状況に人並みに漫画やアニメを見ていた蒼士も異世界転移ものはいくつか知っている。見たことも読んだこともある。しかし()()()()()ができる蒼士は即座にそれを否定する。


「いやいやそんな馬鹿な……異世界転移なんてありえない。ここまで来た記憶がなんらかの影響によって欠落していると考えるほうが自然だ。 とりあえずこの森から出て誰かに助けてもらおう」


まだ日本の、もしくは地球のどこかにいると思っている蒼士は森からの脱出を図るため歩くことに。しかし蒼士が下した()()()()()は早々にして否定せざる負えない状況が巻き起こる。


「とりあえず川でも見つかればいいんだけど。川を下っていけば街にたどり着けるかもしれないし」


そんなことを言っていると突如として茂みからなにかが蒼士に襲い掛かってきた。


ドン!


「ぐおっ!?」


その体当たりに少し吹き飛ばされることになった蒼士は驚きながらも襲い掛かってきた対象を見て自身に起こった異常を理解させられる。


「……スライムだ……」


ぽよーん♪ぽよーん♪


茂みから飛び出して蒼士に体当たりをくらわしたのはファンタジーな生物であるスライムだった。それは地球のどこかだと信じ異世界転移説を否定していた蒼士にとって衝撃だった。


ぷっ!


跳ねていたスライムは蒼士に向かってなにかを吐き出す。それに嫌な予感が働いた蒼士は反射的に飛び起きてその場から退避する。


「っ!?」


ジュー


するとスライムの吐き出した液体は地面の土を少し溶かした。


「……とりあえず考えるのは後にしよう。命にかかわる……」


異世界転移についての思考をとりあえず横において目の前のスライムを警戒する蒼士。するとスライムが再び蒼士に向かって飛び掛かってくる。


「来るとわかってたらお前なんか!」


蒼士は元サッカー部のエースストライカーだった経験を活かしてスライムをボールに見立てて向かってくるスライムをそのままボレーシュート。


「はあ!」


ドン!


蒼士は見事スライムをとらえて近くの木に激突。そのままスライムは溶けて消えた。


「ふう……サッカーやっててよかった。それにしてもスライムがいるってことはここは……」


スライムを倒したことで異世界について考えようとすると脳内に声がする。


ピコン♪


〈下級:スライムの討伐を確認。SP(スキルポイント):1を獲得しました〉


そんなアナウンスが脳内に直接発生した。この展開に異世界転移だと確信した蒼士はステータスを確認する。


「これって……。 ステータス!」


意を決して叫んだその言葉。なにか現れるだろうという確信があった蒼士。だが予想外にもなにも発生しなかった。


「あ、あれ?」


困惑の蒼士。何度か試すもステータスは一向に現れない。もしこれが街のど真ん中なら頭のおかしい奴として認定されるだろう。


「はあ……はあ……。でもSP(スキルポイント)って言ってたから確実に何かがあると思うんだけど。 さすがに幻聴とは思いたくないし……」


頭の片隅に()ぎるのは先ほどの脳内にしたアナウンスは幻聴ではないかという可能性。そんな考えを振り払うと蒼士はやっとたどり着いた。


「そうか……ステータスがないんだからスキルを見ようとすれば……」


と口にした次の瞬間、蒼士の視界に画面が表示された。それはゲームなどで見たことのある()()()()()()だった。


「はは……とりあえず幻聴じゃなくてよかった……」


そのスキルツリーは4つの項目に分けられておりそのすべてが灰色の状態で表示されている。

---

【戦士】

∟[剛力]→[鋼力]→[金剛力士]↘

∟[疾風]→[雷迅]→[韋駄天]→[神闘気]

∟[身体操作]→[見切り]→[刹那]↗


【魔法使い】

∟[基礎魔術]→[自然魔法]→[禁域魔導]↘

∟[無属魔術]→[魔力魔法]→[魔導兵装]→[神魔兵装]

∟[魔力感知]→[魔力隠蔽]→[魔力圧] ↗


【暗殺者】

∟[気配操作]→[分身術]→[無音領域]↘

∟[影縛り]→[影移動]→[影吸収]→[冥神]

∟[危険感知]→[変装術]→[透過] ↗


【治療師】

∟[回復]→[大回復]→[完治]↘

∟[解毒]→[浄化]→[聖水]→[女神ノ奇跡]

∟[光矢]→[結界]→[聖域] ↗

---


「……なんかすごそうだな……」


チートの予感を漂わせているそのスキルツリーに心を震わせる蒼士。まずはじめに目に付いた【戦士】という文字を押してみると文字が表示された。


SP(スキルポイント):1を消費して【戦士】をアンロックしますか? YES/NO〉


「これは……つまりさっきスライムを倒した時に獲得したSP(スキルポイント)で【戦士】を獲得できると。 やってみるか……」


ものは試しと【戦士】をアンロックするために表示されているYESの文字を押してみる。


ピコン♪


SP(スキルポイント):1を消費して【戦士】をアンロックしました〉


そう告げられた瞬間に蒼士は自身に訪れた変化を実感する。


「お?おお?これってもしかして……」


再びスキルツリーを見てみると【戦士】の文字に色がついていた。そしてもう一度それを押してみると説明が簡単に書かれておりそこには()()の文字が。


「やっぱり……身体の中になにかエネルギーが流れてるのがわかる……」


突如として身体の中に出現したエネルギー。それを直感に従って身体に纏ってそのまま跳躍。


ドン!


「うおお!?」


蒼士は少しジャンプしたつもりが3mほどの高さに到達していた。


「これが……気力……」


最初に得られるスキルの【戦士】で超人的なジャンプ力を披露した蒼士。これからのスキルツリーの凄さを想像して心が震えた瞬間だった。

読んでくださりありがとうございます!


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