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異世界アプリgate -異世界に行き来して成り上がる -  作者: 白い鴉
第一幕

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10/25

10. 最初の大勝負

 嵐の前というのは、妙に静かなものだ。


 ベルト副頭がギルドの監察を受けてから三日が経った。表向きは何も変わっていない。ギルドは普通に動いている。アリアは窓口に立っている。誠の商売も続いている。


 しかし水面下では、確実に何かが動いていた。


 ミラが報告を持ってきたのは、監察開始から四日目の朝だった。


「田中さん、まずい話があります」


 ミラの尻尾が全く動いていない。これは本当に深刻な時のサインだと、最近わかった。


「聞かせてください」


「昨日の夜、ベルト副頭がグレイ大司教と密会していました。場所は教会の裏口近くの宿屋です。私が偶然近くにいて」


「偶然ですか」


「……定期的に確認していました。経費は自腹です」


 ミラが少し胸を張った。経費を自腹で使う情報収集。プロだ。


「二人は何を話していたか、わかりますか」


「完全には聞き取れませんでしたが、『田中を排除する』『今週中に動く』という言葉は確かに聞きました」


 今週中。


「他には」


「第二王子派のケント・ロスも同じ宿に来ていました。三者で会っていた可能性があります」


 誠は少し目を閉じた。


 ベルト副頭。グレイ大司教。ケント・ロス。三者が動く。


 プロット設定通りの展開だ。ギルド派閥、教会、第二王子派の三者が組んで包囲網を作ろうとしている。


 問題は、「今週中」という時間軸だ。監察が進む前に片付けようとしている。


「ガルドさんはどこにいますか」


「外で待っています」


「呼んでください」


  ◆


 三人で宿の部屋に集まった。


 ガルドが腕を組んで壁際に立っている。ミラがテーブルの端に座って尻尾を膝に抱えている。誠がノートを広げて全員を見た。


「状況を整理します。今週中に三者が動く。おそらく目標は二つ。私の商売の停止と、監察の妨害。どちらかを先にやれば、もう一方は自動的に崩れる、という狙いだと思います」


「どっちを先にくると思いますか」


 ミラが聞いた。


「私の商売から来ると思います。監察は王家の権限が入っているので、直接は止めにくい。でも私は一介の商人なので、やり方があります」


「どんなやり方ですか」


「一番可能性が高いのは、私を王都から追い出すことです。商人ライセンスの停止、か、身柄の拘束。どちらかです」


 ガルドが低い声で言った。


「身柄の拘束は、何かでっち上げてくると思います」


「同意します。教会が絡むなら、異端品の所持か、詐欺的商売の申告という名目が考えられます」


「旦那、逃げますか」


 ガルドが直接聞いてきた。


 誠は少し考えた。


 逃げることはできる。GATEがあればいつでも現代に戻れる。でも逃げれば、今まで積み上げたものが全部崩れる。アリアが危険な立場に置かれたまま、ギルドの問題も宙に浮く。エレナの家の件も止まる。


「逃げません」


「ならどうするんですか」


「先手を打ちます。向こうが動く前に、こちらが動く」


 ミラが耳をぴんと立てた。


「具体的には?」


「証拠を全部、一カ所に集めます。録音、契約書、帳簿の分析レポート、教会との書面、全部です。それを今夜中に複製して、安全な場所に保管します」


「安全な場所というのは」


「私だけが知っている場所です」


 現代だ。アパートに全部持ち帰れば、異世界でどんな騒ぎが起きても証拠は消えない。


「それと、明日の朝一番でオーレン・ギルドマスターに連絡を取ります。三者が動くという情報を伝えて、監察を加速してもらう。時間との勝負です」


「エレナ令嬢には連絡しますか」


 ミラが聞いた。


「します。第二王子派が動くなら、エレナさんの王宮情報が必要になる可能性があります」


「アリアさんは」


 少し間があった。


「今は何も言わない方がいいです。アリアさんが知っていると思われると、標的にされる」


 ガルドが頷いた。


「俺とミラは今夜から交代で旦那の宿の周りを見張ります」


「お願いします。ただしガルドさん、ミラさん、自分の身の安全を最優先にしてください。私のために無理はしないこと」


 ガルドが短く言った。


「護衛の仕事です」


 ミラが尻尾をぱたぱたさせた。


「任せてください。あと経費は請求します」


「当然です」


  ◆


 その夜、誠は現代に戻って全ての証拠を複製した。


 録音ファイルをスマホからノートパソコンにバックアップ。帳簿の写しとレポートをスキャンしてPDFに変換。教会との書面、デルガン商会との契約書、ベルトとの会話録音、全部。


 クラウドストレージにも保存した。これで異世界側が何をしようと、証拠は消えない。


 さやかにLINEを送った。


『明日、少し大事な仕事があります。うまくいかなかったら連絡するかもしれないので、その時は話を聞いてください』


 しばらくして返信が来た。


『なんか怖いこと言わないでください。大丈夫なんですか』


『多分大丈夫です。念のため』


『……わかりました。いつでも電話して』


 誠はスマホを置いて、少し天井を見た。


 怖くないか、と言えば嘘になる。三者がまとめて動いてくるのは、想定の中でも最悪に近いパターンだ。


 でも手は打った。証拠は保全した。ガルドとミラが動いている。オーレンには明朝連絡する。エレナにも動いてもらう。


 やれることはやった。


 あとは、どう転ぶかだ。


  ◆


 翌朝、誠はオーレンに連絡を取った。返答は速かった。


「わかりました。今日中に動きます」


 それだけだった。オーレンも状況を理解している。


 ギルドに着くと、アリアが窓口にいた。誠が近づくと、アリアが小声で言った。


「今朝から、ギルドの出入り口に見慣れない男が二人います」


「見ましたか」


「MAPで確認しています」


 MAPをこっそり起動して確認する。ギルドの正面入口と裏口付近に、動きの少ない人影が二つ。


「私に用がある人間だと思います」


「……ですね」


「アリアさん、今日は普段通りにしていてください。何があっても、知らないふりをしていい」


「でも」


「私が解決します」


 アリアが誠を見た。何か言いたそうな目をしている。


「……信じます」


「ありがとうございます」


 誠はカウンターを離れた。リュックの中でスマホを確認する。録音アプリ、起動済み。


  ◆


 仕掛けが来たのは昼前だった。


 商業区域の露店で商品を整理していると、王都の衛兵が二人、近づいてきた。後ろにギルドの職員らしき男が一人いる。


「田中誠殿。商業規則違反の疑いで、確認のためご同行をお願いします」


 商業規則違反。やはりそういう名目できた。


「確認させてください。どの規則の、どの条文への違反ですか」


 衛兵が少し詰まった。後ろのギルド職員が前に出た。


「商業ギルド規則、第三十二条。商品の出所証明義務への違反です」


 第三十二条。アリアに全条文を暗記しているという話を聞いていたので、第三十二条の内容は事前に確認してあった。


「第三十二条は、他国からの輸入品に対して仕入れ証明書の提出を求める条文ですね」


「そうです」


「その条文の適用には、商品が他国から輸入されたと証明する必要があります。私の商品が他国からの輸入品であるという証拠はありますか」


 ギルド職員が少し固まった。


「それは……田中殿ご自身が、故郷から取り寄せていると」


「故郷はアルデナ王国の外ですが、具体的にどの国からの輸入かは公式に証明されていません。第三十二条は国際間の輸入品に適用される条文です。出所不明の商品には適用外のはずです」


 そんなわけがない、という顔を衛兵がしている。しかし条文の解釈としては、誠の言い方は間違っていない。


「いずれにしろ確認が必要で」


「確認は喜んでお受けします。ただし、確認は書面で申請してください。今日この場での同行は、根拠条文が不明確なので応じられません」


 衛兵が後ろのギルド職員と目を配せした。


 そこにガルドが近づいてきた。露店の斜め後ろに控えていたのが、自然に前に出た形だ。身長百九十センチの元Aランク冒険者が腕を組んで立つと、衛兵二人が少し後退した。


「旦那、何かご用ですか」


「大丈夫です、ガルドさん」


「そうですか」


 ガルドはそのまま誠の横に立った。動かない。


 衛兵がもう一度ギルド職員と目を配せして、それから言った。


「……書面での申請を準備します」


「お待ちしています。窓口はギルドの窓口担当のアリア・ソーレンさんに話を通してください。書面の記録を残してもらいます」


 アリアの名前を出すことに一瞬迷ったが、逆に名前を出すことで「全て記録される」というプレッシャーになると判断した。


 衛兵と職員が引き下がった。


 ガルドが小声で言った。


「旦那、次は正面からきますよ」


「わかっています。でも今日中にオーレンが動くはずです。そこまで時間を稼げれば」


「何時間ですか」


「夕方までには、何らかの動きがあるはずです」


「わかりました。俺はここを離れません」


  ◆


 昼過ぎ、エレナから急ぎの連絡が来た。


 ミラが直接屋敷まで走って持ち帰ったメモによると、「王宮で第二王子が動いた。田中の商売を停止させるよう、王宮から直接ギルドに指示が入る可能性がある。時間がない」とある。


 王宮からの直接指示。これはオーレンでも止めにくい。


 誠は少し考えた。


 使える手は全部使う。今がその時だ。


「ミラさん、エレナさんに伝えてください。ベルト副頭とグレイ大司教が密会していた証拠を持っています。第二王子派にそれを渡してもいいか、判断してほしいと」


 ミラが目を丸くした。


「……第二王子派に、ですか? 敵側に?」


「敵と味方は固定じゃないです。今この瞬間だけ、利益が一致する可能性があります」


「どういうことですか」


「第二王子はギルドの腐敗を問題視していました。ベルトとグレイ大司教が組んでいるという証拠は、第二王子にとっても都合がいいはずです。ケント・ロスが同席していたのであれば、三者の密会はむしろ第二王子を利用しようとしていた可能性もある」


 ミラがしばらく考えた。


「……田中さんって、頭の中どうなってるんですか」


「普通ですよ」


「絶対普通じゃないです」


「走ってください、時間がない」


「はい!」


 ミラが走り去った。


 誠は録音ファイルを確認した。ベルトとの会話。教会の神父との会話。そしてミラが記録していた密会の状況報告。全部、手元にある。


 次は、三者の利権の矛盾を突く。


 ベルトの不正の証拠はオーレンが持っている。グレイ大司教とベルトの密会はミラが記録している。そしてケント・ロスが密会に参加していたという情報は、第二王子派にとっては「自分たちの側近が敵と組んでいた」ということを意味する。


 三者は今、共通の目的で動いている。しかしその内側では、それぞれが別の利益を求めている。


 ベルトは自分の不正を隠したい。グレイ大司教は教会の影響力を守りたい。ケントは第二王子の権威を高めたい。


 三つの目的は、一見同じ方向を向いているようで、実は矛盾している。


 ベルトの不正が表に出れば、ギルドの改革が進む。それはギルドと癒着していた教会の利権にも影響する。そしてケントが密会に参加していたことが明るみに出れば、第二王子の信頼が揺らぐ。


 全部同時に爆発させれば、三者は互いを疑い始める。


 あとは、タイミングだ。


  ◆


 夕方四時。


 オーレンから使いが来た。


「ギルドマスターが緊急の全体会議を招集しました。全加盟商人と幹部への出席要請です。田中殿も来ていただけますか」


 来た。


 誠はガルドとミラを連れてギルドへ向かった。


 建物に入ると、大会議室に人が集まり始めていた。商人たち、ギルドの職員、幹部。そしてオーレンが壇上に立っている。


 隅にアリアがいた。誠と目が合った。アリアが小さく頷いた。


 誠は部屋の後ろの方に立った。ガルドが横に並ぶ。


 ベルト副頭が前列に座っていた。今日は顔色が悪い。


 オーレンが口を開いた。


「本日皆さんにお集まりいただいたのは、ギルドの経営に関する重大な報告があるためです」


 会議室が静かになった。


「先日の監察により、ギルドの経理において不適切な処理が複数確認されました。具体的には、管理費名目での不明な支出と、手数料収入の計上漏れです」


 ざわめきが広がった。


「この問題について、ギルドとして正式に調査を開始します。関係する人物については、職務の停止を命じます」


 ベルトが立ち上がった。


「ちょっと待ってください。その調査の根拠は何ですか。誰が何を」


「根拠は原本帳簿の確認です。加盟商人からの正式な問題提起を受けて、私が直接確認しました」


「加盟商人から? どの商人ですか」


 オーレンが誠の方を見た。


 誠は前に出た。


「私です」


 会議室の視線が集まった。


 ベルトの顔が赤くなった。


「あなたが……あなたが告発を? 登録したばかりの新参者が、ギルドの内部問題に口を出すとは」


「加盟商人として、ギルドの適正な運営に関心を持つのは当然ではないですか」


「証拠はどこで手に入れたんですか。誰かが内部情報を漏らしたはずだ」


「証拠は帳簿の数字から計算しました。数字は嘘をつかないので」


 ベルトが一歩前に出ようとした。


 その瞬間、会議室の入口が開いた。


 入ってきたのは、王宮の紋章をつけた男だった。そして、その後ろにいたのは。


 エレナだった。


 誠は少し驚いた。エレナが来るとは聞いていなかった。


 エレナが堂々と部屋に入ってきた。背筋が真っすぐで、顔は凛としている。


「ヴェスト伯爵家のエレナ・フォン・ヴェストです。王宮への報告案件がありまして、こちらに参りました」


 王宮の紋章をつけた男が書類を取り出した。


「第二王子殿下より。ベルト・クロス氏とグレイ大司教の密会に関する調査命令です。本日付けで発動します」


 会議室が完全に静まり返った。


 ベルトの顔が、今度は青くなった。


「な……それは、どういう」


「密会の記録が提出されました。場所、日時、同席者の証言。全て揃っています」


 ミラの仕事だ。


 誠はベルトを見た。ベルトが誠を見た。


「あなたが」


「私は商人ですよ」


「なぜここまで」


「最初にあなたが私に専属登録を強要しようとしたからです。そこから始まりました」


 ベルトが何か言おうとした。しかし言葉が出なかった。


 オーレンが静かに言った。


「ベルト・クロス副頭。本日付けで職務停止を命じます。調査が完了するまで、ギルドへの立ち入りを禁止します」


  ◆


 その後の会議は、誠がいなくてもよかった。


 誠はガルドとミラを連れて、会議室の外に出た。廊下に出ると、エレナが待っていた。


「……いつ動いてくれたんですか」


「昨日の夜から準備していました。ミラさんの報告を受けて、ケントの件をどう使うか考えて」


「第二王子を動かしたのはどうやって」


「ケントが密会に参加していた事実は、第二王子にとっても不都合です。側近が自分に無断で動いていたわけですから。そこを突きました」


 エレナが少し笑った。


「あなたがそう動くと思っていたので、私も動きやすかったです」


「ありがとうございました」


「お礼は金貨で」


「銀貨から始めると言いました」


「今回は特別です」


「……金貨二枚で」


「五枚から交渉します」


「三枚」


「四枚」


「……三枚半は端数が出ます」


 エレナが少し考えた。


「四枚にしてください。次回は少し割り引いてもらいます」


「わかりました」


 ミラが二人の顔を交互に見て、尻尾をぱたぱたさせた。


「なんか、楽しそうな交渉ですね」


「楽しくはないです」


 誠とエレナが同時に言った。


 ガルドが一人、壁に寄りかかって腕を組んでいた。


「……旦那」


「なんですか」


「今日で、ひとまず片付きましたね」


「片付きました。ありがとうございました、ガルドさん」


「礼は」


「結果が出てから、でしたね。今日が結果です」


 ガルドが少し、口の端を動かした。このくらいの表情の変化しかしない人だが、これはガルドなりの笑顔だと最近わかってきた。


  ◆


 夕方、人が引いたギルドの窓口に、アリアが一人残って後片付けをしていた。


 誠が近づくと、アリアが顔を上げた。


 今日は、表情が少し違った。いつもの無愛想の奥にある何かが、少しだけ表に出ている。


「終わりましたね」


「とりあえずは」


「……ありがとうございました」


「アリアさんが帳簿の写しを作っていなければ、何も始まりませんでした」


「でも私一人では何もできませんでした」


 誠は少し考えてから言った。


「チームの仕事でしたよ。私とアリアさんとエレナさんとミラさんとガルドさん、全員で」


 アリアが少し目を細めた。


「そういう言い方をするんですね」


「事実ですから」


「……前任の同僚に、報告できます」


 小さな声だった。誠は何も言わなかった。それでいいと思った。


 少しの沈黙の後、アリアが言った。


「田中さん」


「はい」


「今夜、帳簿の分析を教えてくれると言っていましたよね」


「ああ、はい。まだ有効ですよ」


「今日でなくてもいいです。でも、近いうちに」


「いつでも」


 アリアが書類をまとめた。立ち上がりながら、ちょっと迷うような顔をしてから言った。


「田中さんは、これからも王都にいますか」


「いますよ。まだやることがたくさんあるので」


「……そうですか」


 アリアが小さく頷いた。


「では、また明日」


「また明日」


 誠はギルドを出た。


 夜の王都の通りは静かだった。石畳に月明かりが落ちている。


 GATEを確認する。帰還まで二時間。今夜は現代に帰って、さやかに「なんとかなった」と報告できる。


 誠はゆっくりと歩きながら、ノートを取り出した。


 今日起きたことを書こうとして、ペンが止まった。


 書くことが多すぎる。


 ベルトの失脚。監察の進展。エレナの機転。ミラの情報。ガルドの守り。そしてアリアの顔。


 全部大事なことのような気がして、どこから書けばいいかわからない。


 結局ノートを閉じた。


 今夜は書かなくていい。全部、頭の中に入っている。


 第一幕が終わった。


 商人として足場を作る、という当初の目標は、ひとまず達成した。行商Cランクから始まって、ギルド内に人脈ができ、王宮にも顔が知られ、護衛と情報収集の体制が整った。


 次に来るのは、もっと大きな話だ。


 王位継承争い。国家間の経済競争。そして、GATEの謎。


 めんどくさい。


 でも、逃げる気はない。


 誠はポケットの中のスマホを握った。GATEのアイコンが、静かに光っている。


 この光が、全ての始まりだった。


 そしてまだ、終わりではない。

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       第一幕 完

       次話予告:第11話「王子との駆け引き」

     ベルト失脚の翌週、第一王子レインから直接の接触がある。

     「国の商業改革に協力しろ」という要請。

     断れない圧力と、断ってはいけない理由と。

     第二幕、開幕。

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