休日
ノックの音がした。
先生が来ないと思ったら今日は休日だった。
ついうっかり早起きしてしまった。もう一度寝ようかと自室で居た時にそれは聞こえた。
「どうぞ」
「失礼します」アリスが入ってきた
「旦那様が息子二人を連れて魔物狩りに出かける予定だそうです。いかがなさいますか?」
「何時?」
「今すぐです」
「もっと速く伝えられなかったのか」
「さっき初めて私もその予定を聞きました。」唐突すぎる。このメイドに人望がないから伝わらなかったという訳でもなさそうだ。
「拒否権は?」
「まあ、運がよければといったところでしょう」
「俺の代わりに交渉して欲しいんだけど」
「失敗して尚且つ私とケール様の評判を落としそうです」どうやら会話が苦手なタイプらしい
「行きたくない」
「ご無事を祈っております」
「拒否権は?」
「御免なさい」
「仕方が無いから準備を整えてくれ」
「武器はどのようにいたしましょう」
「無くていいよ」
「防具は」
「一番軽い奴を」
「では、仰る通りにいたします。失礼しました」
割と手際がいいようだ。ゆっくりする暇も無く準備が整った。
「行ってらっしゃいませ。ご無事を祈っております」アリスが真顔で言う。
「はい、はい」
偉く美形の兄と中の上くらいの父。
「今回はここの近くの山で魔物を狩る。日が呉れるまでな」
兄はあくびをしている。
「では、出発だ。」
何度か道を曲がっていたら、だんだん遠くの山が近くなってきた。舗装された道から外れた。
「ここが今回の目的地だ。少し進めば魔物が出る。我々はキールとケールが供に行き、私は別行動する方針で動く。日が呉れたらここに戻ってくれ」
父は進んで行った。
「僕らも魔物を狩ろう。」ようやく兄が喋った。
「はい」
「僕は剣と魔法で戦う。君も自由に戦ってくれ」
「解りました」
「では進もう。怪我は僕が治せる。いつでも言ってくれ」
木で先が見えない。少し進んだら魔物らしい大きな蜘蛛が出た。
「怒雷」兄が魔法を発動させる。すぐに雷が幾つも落ちて蜘蛛にあたった。火は不思議と出なかった。
「見てるだけも、つまらないだろう。別行動して何かあったら念話で話そう。」
「はい」
数歩歩くと今度は大きいトカゲが出た。
麻呂を召喚する。
「麻呂の出番でおじゃるか。」
「魔物狩り」
「しかと心得た。ではトカゲ一匹狩るでおじゃる。ケール殿、合体魔法を使うでおじゃ」
「麻呂式万能爆発」
いつもいじょうの強力な爆発で地面は広範囲に掘れ上がり、トカゲは跡形も無く消えていた
「これを繰り返すだけになりそうでおじゃる」
暫く魔物を狩っていると、変わった魔物が現れた。人の形だが緑色の肌で、腕とは別に蔓のようなものが生えている。
「女でおじゃる。麻呂は三次元の女には興味が無いでおじゃる」
「魔物だろう。」
「どうするでおじゃるか? 生け捕り? 拷問?」
「じゃあ生け捕りで」
「心得たでおじゃる。ではさっさと交渉してくるでおじゃる」
「解ってる。俺が魔法を使うときは合わせて欲しい。」
「うむ。しかと心得た」
女に話しかけた
「交渉しないか」
「まあ、いいですけど。」
「性別は」
「女」
「名前は」
「アルラウネ」
「特技は」
「触手による攻撃」
「契約して欲しい」
「抵抗はしませんわ。どうせ負けるので。」
「では契約は成立ということで」
「いいでしょう。ところで貴方、名前は?」
「ミハエル家のケール」
「そう。邪魔にならないよう勤めます」
(ケールどのは二次より三次の方が好みでおじゃるか)
(まあね)
(麻呂の嫁は二次元でおじゃる)
この麻呂、オタク系だった。
三人で日が呉れるまで戦った。交渉してアルラウネが同族の仲間と戦わずに済ませてくれた。
俺の魔力が切れたので素手で戦った。
(ケール、そろそろ引き上げよう)兄が念話してきた
(解りました)
仲間を帰還させてから兄と合流し、父とも入り口で合流できた。
「皆揃ったな。では帰ろう。」
家に帰り、解散した。
「如何でしたか。ケール様。」
「疲れた。」
「風呂やご飯の用意はできています。お部屋でお待ち下さい。」
飯食って風呂入って寝た




