表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
極大魔力の初級魔法  作者: 明日葉 晴
第1章 二度目の人生、魔力とは?強さとは?
9/263

第9話

こんにちは!

明日葉 晴ですっ!


週一のペースってなんだか遅いようで早いですね。

というより一週間ってあっという間ですよね。

さて、みなさんの時間感覚はどんな感じでしょう。


では、本編をどうぞ。

 前回のあらすじ

 自分の進む道に悩むソラ。久々の休日を取る父に稽古を申し込む。その稽古で本気の勝負を行うことで、自分の進む先の一助になればと考え勝負を申し込む。村の隊長であると判明し、その実力も確かめたく全力を尽くす。しかし、その能力のすべてを見れずに勝負は母の手によって中断される。自らの道を見つけることもできなかったが、それでもゆっくりと探すことを決めたのであった。


 ****


 お父さんとの本気の勝負の翌日、アタシは教会でマリン司祭に会いに行った。


「こんにちは、マリン司祭」

「あらソラさん、こんにちは。ここ最近は勉強見てあげられなくてごめんなさいね。もう落ち着いたから大丈夫よ」

「はい。お父さんから聞いて大丈夫だと思い、来ました。」

「そう。相変わらず聡明ね。いらっしゃい、今日は何を教えてほしいのかしら?」

「今日はちょっと方向性を変えて、初級魔法の使い方を教えてください」

「初級魔法?使えますよね?」

「はい、使えます。でも実は…」


 アタシはこの考えをした理由のために、魔物騒動のことを話した。ヒールが効きすぎたことや、その他の魔法も良く効いたこと。そして、最後に魔物を焼いたこと。アタシは魔法が使えていても、あまり制御ができていない気がする。


 昨日もちょっと風を起こしたつもりなのに庭が抉れていたし…


「なるほどね。それは失念していたわ。それでは今日は制御を勉強しましょう。制御ができればもしかしたら魔力も感じられるかもしれませんね」

「はい!」

「普段はどんな風に使っているのですか?」

「えっと…最初に教わった通り、漠然と想像してから、気合入れて使ってます」

「なるほどね…それじゃあ、ちょっと火を起こしてみてくれないかしら」

「え…」


 ちょっと不安…


「さっきの話聞いてました?」

「えぇ。聞いてました」


 いい笑顔で言われた。


「ちょっと怖いかなぁ…と」

「やってみてください」


 聞いちゃいない…いやこの場合、聞いてはいるけど有無を言わせない気かな。マリン司祭は結構スパルタだからなぁ。


「はい…」


 えと…火をイメージ、火をイメージ…ちょっとの火ってなんだろ…ローソクの火とか?とりあえずそれでいいか。


 アタシは集中してちょっとの火のイメージを崩さないように力をこめる。力を入れすぎないように気を付けながら。


「ふぁ、“ファイア”ぁ…」


 呪文を小さく唱えても効果は変わんないけど、なんか気持ち違う気がするからついやってしまった。


 ポンッ


 小さな破裂音とともに軽く破裂した。不発?


「うーん。安定してないわね。今のも想像だけ?」

「はい…失敗しないにしっかり想像してたんですけど…ちょっと気合が足りなかったんですかね」

「気合は…関係ないわねぇ」


 なんと!?


「アタシいつも気合で使ってましたが!?」

「え?あ、そうね…気合も大事ですよ?」


 おっと、つい食い気味になってしまった。


「あ、ごめんなさい。じゃあ何が足りないと思いますか?」

「いえ、かまいませんよ。魔力も集中力も…あと気合も十分ですからねぇ…」


 最後は多分からかってる。マリン司祭笑ってるし。


「そうねぇ…さっきはいったい何を想像したのですか?」

「えっと、さっきはローソクの火を想像しました」

「蝋燭…ね。それは一瞬だけ?」

「え…あ、はい!多分一瞬だけかもしれません!次は燃え続けるのを想像してみます!」

「えぇ。やってみなさい」


 集中…集中…ローソク…ローソク…燃え続けるローソク……あとは…気合っ!


「“ファイア”ッ!」


 アタシは手のひらをかざして呪文を唱える。ちゃんと火は出た。持続もした。それに特に周りに被害も出してない。けど…


 ボォォォォ!


 火…というより炎が手のひらの上で見事に燃え盛っていた。


 これは…どう見てもローソクって感じじゃないよね。成功と言えば成功だけど…想像通りではないなぁ…


「まぁ、大きめの蝋燭もありますよね」


 まさかの許容範囲ですか!?


「持続は問題なしね…やっぱり制御があまいようですね」


 見ればわかります。気合を入れすぎたのかな。とりあえず一回消そう。


「もう一回やってみます」

「はい。どうぞ」

「“ファイア”」


 ボッボッボッボッ


 不安定だ…


「うーん…やっぱり安定しないわねぇ。魔力を感じられないとこんな弊害が出るのね」

「と、言いますと?」

「普通なら自分の感じられる範囲の魔力を調節して出す量を決められるのだけど、ソラさんはそれが出来なでしょ?多分普通とは違う感覚で魔法を出してるのですね。ソラさん的に言えば気合で」

「なるほど。普通なら自分の…蛇口みたいなのを調節できるけど、アタシは手で掬ってるみたいな感じなんですかね」

「ソラさんの感覚はわからないけど…そうね。蛇口は言い得て妙ね」


 アタシは魔力が感じられないから蛇口が使えていないということかぁ。


「どうすればいいでしょう?」

「それは魔力を感じられればという、ソラさんの根源的な問題に戻るわねぇ。まぁ若干ながらも操作は出来てますし、練習すれば解決すると思ますよ。ソラさんなりに制御すればいいのよ」

「わかりました…」


 また課題が増えてしまった…


「じゃあとりあえず、制御の解決はおいおいにして、一旦おやつにしましょうか」

「はいっ!今日は何ですか!?」

「シナモンパイを作ってあります。それをいただきましょう」

「やったぁ!ありがとうございます!」

「ふふふ。元気が出たみたいで嬉しいわぁ」


 そのあと、アタシとマリン司祭はお茶しながら色々と話した。課題が増えたけど、とりあえず元気は出たからまた頑張ろう。

第9話を読んで頂き、感謝ですっ!


マリン司祭はお菓子が作れました!

私も驚きです!

お菓子が作れるおばあちゃんっていいですよね。

あったかい感じで。


では、これからもお付き合い頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 蛇口、通じるんだ……。 第9話はこれまであまり描かれない異世界の日常が微妙に見えてちょっとびっくりしました。 読み始めたばかりですが、追っかけていきたいと思います (* ´ ▽ ` *)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ