第10話
こんにちは!
明日葉 晴です!
やっと第10話まで来ました!
思えば長かったように感じますね
では、本編をどうぞ。
前回のあらすじ
父親との勝負の翌日、マリン司祭のもとに訪れるソラ。そこで、自分の魔法が不安定であることを相談する。だがしかし、特に解決策は見つからなかったのであった…
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マリン司祭の下で魔法の制御に力を入れて数日、徐々にではあるけど、コツは掴めてきたように思う。それでも、まだまだ不安定ではあるけども…
アタシはマリン司祭から、バウゼル先生が道場を再開したことを聞いて、気分転換を勧められた。断る理由もないし、先生とも会ってなかったから素直に甘えさせて貰うことにした。
「こんにちはー」
「おや、ソラさん。こんにちは。久しぶりですね」
「お久しぶりです。先生。再開したと聞いてきました」
道場には先生と、何人かの子どもがいた。元々、村人にそんなに被害はなかったから、道場が再開してもすぐに集まれたんだろう。先生自体も怪我はほとんどなかったけど、村の復興を手伝ってたから再開が遅かったんだと思う。
「そうですね。今日からまた開いて置こうかと思いまして」
「先生!アタシと手合わせお願い出来ますか?」
「えぇ、もちろん。本気で、何でもありでも構いませんよ」
「えっと…どうしたんですか?」
先生の不思議な言い回しが気になって聞いてみた。すると、先生は少しだけ悪戯っぽい笑い顔になった。
「ソラさんのお父さんから聞きましたよ?本気の勝負を挑んだそうですね」
お父さん話したのか…
「えっと…何でもありでやると道場が大変なことになると思うので、剣術のみでお願いします」
「なるほど、構いませんよ。では、本気を見せて下さい」
「先生は本気を出さないつもりですか?」
「出させてみて下さい」
いい笑顔で言われてしまった。
「では…行きます!」
まずは相手の懐に飛び込む。もちろんトップスピードで。そのまま横薙ぎに木剣を振るう。
先生はそれを難なく受け止めた。
「ソラさんは剣も体も速くなりましたね。驚きました」
「笑って言われても実感湧かないですよ」
「いえいえ、本当に驚いています。お父さんを滅多打ちにしたと言うのも、その速さなら納得です」
「滅多打ちにはしましたけど、一本も取れませんでしたよ」
「彼は私の教え子の中でも強い方でしたから。今ならいい勝負になるかも知れません。そう考えると、ソラさんも期待出来ますね」
「その期待には答えたいですね」
先生と会話をしながらも剣戟は止めない。今回はヒットアンドアウェイじゃなく、連続攻撃主体で攻めてる。未だまともに一撃も入らないで、全部防がれてるけれど…
「ところで、今日は得意な戦法を取らないのですか?」
「下がったら間合詰めるつもりですよね?そんな雰囲気出してる人にはやらないですよ」
「おや、バレましたか」
やっぱり…
アタシの得意な戦法を知っている先生は、お父さんとは違う方法で防いでいる。簡単に間合を詰めて来ることがわかってるから、読んでいても下がれない。
このままだと体力が無くなって終わる。その前にどうにかしたいのだけど…
「このままでは勝負が終わってしまいますね。なので、少々局面を変えましょうか」
「先生?」
何度重ねたかわからない切り合いの中、先生はついにアタシの剣を弾いた。
思わずアタシは後ろに下がる。だけどそれがまずかった。
先生は下がったアタシに対して追撃をしてきた。まだ本気じゃないのか、アタシがぎりぎりガードが間に合うくらいの速度で剣を振るう。
さっきまでとは立場が逆になったけど、状況はさっきより悪い。先生も剣速を徐々に上げてきて、受けきれなくなってきた。
「ソラさんの本気はここまでですか?」
「冗談ですか?まだまだいけますよ!」
もちろん強がりだ。もういっぱいいっぱい。先生も限界を見切ったのか、これ以上速さを上げては来ない。
さすがに状況が悪い…ここは一か八か、一回剣を受けずに避けるしかない…
アタシは限界の精神で先生の剣を精一杯見極める。
まだ…まだ…まだ……今っ!
「っ!」
首もとを狙われた水平切りを紙一重で避ける。そのままカウンター狙いで切り上げる。
「おっと!」
「ちぃっ!」
アタシとしては上出来の不意打ちを、先生は受け流し、後ろに下がった。
「今のはかなり危なかったですよ」
「アタシとしてはかなり上手くいったつもりなんですけど」
「実際、今の一撃は昔のトーマさんでは受けてたでしょうね」
「では現時点のお父さん超えですか?」
「そうですねぇ。速さはソラさんに軍配が上がりそうですね。力は今一つと言ったところでしょうか」
「それは残念です。では、仕切り直して行きますっ!」
再び踏み込み、剣を交える。今度は下がり過ぎない程度にバックステップを踏みつつ、上下左右に揺さぶりながら攻撃していく。
先生は攻撃を受けつつ、時々カウンターを狙うようになってきた。
どんどん難易度が上がってる…このままなら本気を出させられるかな…?
激しい攻防の最中、不意に道場の扉が強く開け放たれた。
一瞬の気を取られ、先生から重めの一撃をくらい、飛ばされる。
「かはっ!」
思わず咳き込んで、注意が反れる。再び先生に目を向けた時には木剣を突き付けられていた。
「集中力が足りませんでしたね」
「参りました」
勝負はこうして終わった。
開けられた扉の方を見るとクラウセッドが立っていた。どこか思い詰めたように見える。
「先生!俺と本気で勝負してください!」
何かを決意したように、クラウセッドは叫んだのだった…
第10話を読んで頂き、ありがとうございます!
先生への本気の攻撃でした。
今回は擬音を入れない戦闘描写にしたんですけどどうだったでしょうか?
まだまだ勉強していきたいと思います。
それでは、これからもお付き合い頂ければ幸いです。




