第60話
こんにちは!
明日葉晴です!
一周年連続投稿進行中!
私まったりした日常回って好きなんですよねー…
自分では物語進行の為とか思いつつ、やっぱり根本は自分が書きたいからなのかもしれないですねー。
てなわけで今回もまったりいきまーす!
前回のあらすじ
晩御飯の為にシンと合流したソラとハクア。そこにはシンのほかにももう一人、シンと同室であるトレイズもいた。互いの自己紹介もそこそこに、四人は本来の目的である晩御飯を食べるために、一同、定食屋を営むトレイズの実家に向かうのだった。
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アタシ達はトレイズの案内で王都を歩き、大通りではないものの、そこそこ人通りのある定食屋の前にたどり着いた。
「ここが俺の家な」
「思ったより普通の定食屋だね」
「ソラはどんな想像をしていたんだ…」
どんなって聞かれると困るけど…普通だとは思わなかった…
ここまでそんなに時間はかからなかったけど、少しの会話の中で、よく言えばトレイズは自分に正直すぎる感じだった。
「ういーっす!帰った!」
そんな小さなことはともかく、住人であるトレイズが先陣を切ってお店の中に入って行く。アタシ達他の三人はその後ろについて入った。
「いらっしゃ…って、うちの愚息かい…帰って来たのかい。試験に落ちた?」
「落ちてねぇよ!普通に帰ってきたんだよ!飯食いに!」
愚息はスルーなんだ…
トレイズを見て第一声で呆れた顔をしたおばちゃんは、おそらくお母さんなのだろう。会話に遠慮がない。
「こんばんはー!」
「お邪魔します」
「失礼するでありんす…」
アタシとシンとハクアがそれぞれ挨拶をすると、ようやくアタシ達の存在に気付いたのか、おばちゃんがアタシ達の方を見て驚いた様子を見せた後、なぜかトレイズを何か疑うように見た。
「アンタ…甲斐性もないくせに…いっちょ前に女の子三人を連れ込んで何する気だい…?」
「ぶっ…!!」
「何もしねぇよ!?それによく見ろ!一人は男だ!」
おばちゃんの物言いに思わずアタシは噴き出し、トレイズは猛抗議をした。シンを横目で見るととても微妙そうな顔をしていて、ハクアはよくわかってない顔をしていた。
この親あってこの子ありか…
「ソラです。トレイズと同じで学園に入るので友達になりました」
「シンです。トレイズさんとは寮の同室になりました。男です」
「ハクアでありんす…同じく学園に入るでありんす…」
話が進まなそうだったから先陣を切ってアタシが自己紹介すると、あとの二人もそれに続いた。シンは間違われたことを少し根に持ってるかもしれない。
「あらそうかい!愚かな息子だけど仲良くしてやってね。アンタもそうならそうと早く言いなさいな」
「俺が言う前におふくろがわけわからんこと言いだしたんだかんな?」
「ほら、こっちにお座り!たんと食べてっておくれよ!」
「無視をするなよ!」
トレイズの訴えもむなしく、アタシ達はおばちゃんに案内されるがままに席に着いて、注文を取られるのだった。
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「んじゃ、取り合えず落ち着いたし、改めて今日からよろしくってことで。乾杯!」
「「乾杯!」」「乾杯でありんす」
注文がでそろった後、トレイズの号令によって乾杯をした。ちなみにお酒ではない。
「いろいろ話したいけど、まぁ食ってみてくれよ。うちの飯はうまいぞ」
「そだね。まずはご飯だね。いただきまーす」
若干身内褒めが入っているけど、アタシに続いてシンとハクアもご飯をまず食べ始めた。
「うん!おいしい!」
「だろだろ?うまいだろ?」
「はい。とても」
「美味しいでありんす」
見た目が普通だったから別に疑ってはいなかったけど、とてもおいしい。ちなみにアタシとハクアは焼き魚の定食。シンとトレイスは生姜焼きみたいな定食だ。
「王都や周辺じゃ珍しくなくなったけど、うちは昔から魔物の食材使ってんだ」
「へぇ…てことはこの魚も?普通にいそうな魚に見えるけど」
「そいつはショットラウトだな。川から跳ねて突撃してくるやつだ。数十匹単位で」
「こわ…」
大きさ的には十五センチくらいだけど、大量に突撃してくるなら十分脅威だ。さすが魔物。
「まぁ、んなことはさておき。改めてお互いのこと話そうぜ。シンは剣士科って聞いたけど、二人は?」
「アタシ、魔法科」
「わっちも魔法科でありんす」
「ソラは剣技凄かったけど魔法科なんだな」
「剣は自分で練習できるから」
まぁ一番の理由は違うけど、これも理由の一つ。先生にはみっちり教わったから、今更他の人の教えを聞くこともないだろう。剣の先生は、先生だけだ。
「ほー…ハクアは…あれ?ハクアってそもそも試験出てた?」
「わっちは…その…」
「あー…ハクアはね、一番の外套被ってた人だよ」
「そうなのか…どうりでこんな綺麗な子を見なかったわけだ」
「き…綺麗…でありんすか…」
褒められ慣れてないハクアは、綺麗と言われて恥ずかしそうに俯いた。
「それで?トレイズは何科なの?」
「俺?俺は戦士科だな」
「そうなの?武器は?」
「槌だ。槌を使ってたのは俺だけだったんだけど…わかんない?」
「ごめん。全然覚えてない」
「即答は悲しいな…」
なんだかんだシンと話してたから全体的に朧気なんだよなぁ…パッと目立つような人もいなかったし…
「シンは覚えててくれたけどな」
「はい。力強い捌き方で、参考になりました」
「ありがとなぁ…親友ぅ…!!」
「暑いんで離れてもらっていいですか?」
「ひでぇ…」
部屋で話したのか、シンは覚えていたらしく、トレイズがその話を持ち出してシンにしがみついた。が、シンは塩対応でトレイズを突き放した。
けど…親友っての否定しなかったってことは、少なからず友達とは思ってるんだなぁ…
トレイズは大体がオーバーだから、シンは親友イコールで友達くらいには思ってるかもしんない。だけどこうしてシンの新しい一面を見たようで少しだけ嬉しい。てかアタシもハクアともっと仲良くなりたい。
「ハクア…抱き締めてもいい?」
「いきなりどうしたんでありんす…?」
「いやぁ…アタシもハクアと仲良くしたいから…?」
「わっちと…仲良く?」
「そう。ついでに人に慣れる訓練みたいな…人に慣れる訓練だよ…!」
「取って付けたように強調しないでほしいでありんす…」
ふむ…やっぱりダメか…まぁゆっくり仲良くなればいいか…
「ソラ!俺にならいつでも抱き着いていいぞ!」
「あっ。結構です」
「即答っ!?しかも敬語でっ!?」
「トレイズさん。冗談でもそういうのは良くないかと思います」
「待てシン…なんか怖いぞ…」
シンは倫理とかに厳しいからねぇ…女性に失礼なことするの許さないようなタイプだから…
シンがトレイズに説教している間に、アタシはハクアに話しかけることにした。
「ところでハクア、明日はなんか用事ある?」
「無いでありんす」
「ならさ、明日一緒に王都回ろうよ」
「一緒に…でありんす?」
「そうそう。部屋に置くものとか決めない?」
アタシがそう言うと、ハクアは不思議そうにきょとんとした。
「いいんでありんすか…?」
「いいって…何が?」
「わっちが一緒でもいいんでありんす…?」
「いや…いいから…てか一緒に行きたいから誘ってるの。嫌ならいいけど」
「い…嫌じゃないでありんす…わっちも行くでありんす」
「よし!決まり!約束ね!」
「はいでありんす」
アタシとハクアはお互いに笑いあった。これで明日の予定が決まりだ。
「え…ソラさん、明日はハクアさんと出かけるんですか?」
「そんな顔しないでよ…シンも一緒に行く?」
「はい。ぜひ」
アタシとハクアが予定を決めたのを聞いていたのか、シンが捨てられた子犬のような顔でアタシを見てきた。誘わないつもりはなかったのに、なぜか罪悪感を覚えてしまった。ずるいと思う。
「はいはい!俺も俺も!」
「しょうがないなぁ…」
「俺にだけ冷たくね!?」
「あははっ…!冗談、冗談」
というわけで、明日も四人で過ごすことが決まり、晩御飯を食べた後はトレイズの両親に挨拶してからみんなで学園に帰って行ったのだった。
第60話を読んで頂きありがとうございます!
皆が弄りいじられって感じの回でしたー!
ここにきてご飯の回を結構書いてるように思いますが、私は別に食通とかじゃないです。
美味しいご飯は普通に好きですが。
流れでそうなっているというだけなんです。
ちなみにトレイズ君のお父さんは今回都合により出ませんでした。
料理担当です。
それでは今日はここまで!
ブクマして頂いてる皆さん!
そうでない皆さん!
いつも読んで頂きありがとうございます!
それでは、明日もお付き合い頂ければ幸いです!




