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魔法少女という年ではない。  作者: あるにゃとら


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第27話

 いざ勝負の時。

 ついに始まってしまった期末テスト。気持ちのいい夏休みを楽しむため、そしてテスト1週間前からは毎日のように勉強に付き合ってくれた奏のためにも、学年30位くらいには入りたい。

 ちなみに学年全体では130人程いる。


 時間をフルに使い何度も見直し、字が読めないとぺけをつけられても嫌なので丁寧に書き直すを繰り返し3日。

 無事に期末テストが終了した。


 テスト終わり直後の感想としては、「まぁまぁ行けた気がする」と言ったところ。

 特に歴史のテストはうまく行った気がする。


 歴史には魔法少女関連も出てくるのだが、自分自身が魔法少女になったおかげかよく覚えていた。

 クラス内唯一の空欄無しだ。始まりの魔法少女の名前とか本部の初代所長、初めて魔獣が発見された年や場所などが問題として出された。


 それから週が明けついに結果が張り出される日。掲示板には学年問わず多くの生徒でひしめいている。


「緊張するなぁ」

「私も~」

「二人とも私より頭がいいんだから、心配することなんてないでしょ」

「いやいや、不安なものは不安だって」


 奏と美鈴は私よりもずっと頭がいい。二人とも苦手だと言っているのに。

奏は理数系が苦手で問題を公式に当てはめることを苦手にしている。

 美鈴の場合は暗記が得意。問題文を丸ごと暗記して答えも暗記している。だから点が取れる。

 ただ数学など暗記ができない科目は苦手だったようだ。


 なお私も理数系はあまり得意ではない。結果、3人で勉強しても全員で頭を悩ませるだけの時間になってしまったことが何度かあった。


「あ、やっと見れそう」

「赤点じゃないならもうなんでもいいかなぁ」

「私も~」


 あらかた見終わった人がクラスに戻り、人数が減ったので、やっと私たちも見られるようになった。

 人が多いと背の低い奏と美鈴が見られないのだ。


 二人とも身長150cmほど。私は身長165cmを超えているので見ようと思えばひとりでも見られたけど、こういうのは一緒に見ないとね。

まだクラスにいたときに、「写真撮ってくるからゆっくりしていなよ」と言ったら、「こういうのはみんなで見るの!」と怒られた。


 前の中学の奴らは、私に写真だけ取らせてクラスでぬくぬくしていたけどな。あいつら許さん。


「赤点じゃありませんようにっ!」

「いける気がしてきた~」


 多少自信があるので、順位の下からではなく上から見ていく。


 上位10人にはいない。流石に当たり前か。

 20,30は……40なら……あ、私の名前がある。順位は42位。


「31位!赤点もない!良かったぁ!」

「私は33位~。赤点が無いからもうなんでもいい~」

「44位だね。赤点もない」

「勝った!」


 私も赤点はない。この高校の場合、張り出された順位表の名前欄の横に赤い丸があったら赤点確定だ。あとはテストを返却されるまでどの教科かもわからず待つことになる。


「よかった。これで夏休みは遊びに行けるね」

「夏祭りだっけ?」

「そうだね~。りんご飴がおいしいんだ~」


 赤点はいやだとさんざん言っていた理由。それは夏休みに遊びに行く約束をしていたから。

 赤点を取ると、夏休みは補習が入っちゃうからね。


遊びに行くのは美鈴の教えてくれた夏祭り。高校から2つほどしか駅が離れていない場所で開催される。美鈴の実家がそこらしい。


「集合時間とかはグループに貼っておくから、忘れちゃだめだよ!」

「りょ~かい」

「了解」


 スマホ、ちゃんと新しいのをゲットしたからね。給料がいいおかげで最新のものを容量最大で買った。

 

 どこでも好きな時に連絡を取れるのがスマホの良いところだ。少なくとも学生生活を送るなら絶対必要だった。

 なぜ私は支給の端末だけで満足していたのか。


欲しい機種の色が無くて3日ほど待ったのだ。その間はクラス全体の連絡も見られなかった。メールはPCで見られたからまだよかったが。


「教室に戻ろっか。後ろの人が閊えちゃう」

「そうだね」


 後ろに人が増えてきた。もうすぐ授業が始まるので、その前に一度見ておきたいという人たちだろう。

 私たちも今のうちに出なければ、授業に間に合わなくなってしまう。


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