ありがちな婚約破棄をモブが滅茶苦茶にする話

「サテナローズ！　お前との婚約を破棄する！」

　そんな言葉から物語は始まった。舞台はとある学校の卒業パーティー。見ると男女二人と女一人が向かい合っている。どうもありがちな婚約破棄が始まった模様。出された料理に舌鼓を打ちながら（時にあまりのベタに吹き出しながら）それを見ていた部外者であり平民の俺。

　…を同級生は表舞台に引っ張り出した。というか無理やり押し出した。何でだよ。ここはモブが出る場面じゃねえって。そう思いながらも仕方ないから参加する。

「俺の愛が得られないからと言って彼女を苛めるような女だから婚約を破棄されるんだぞ！　責任はお前にある！！」

　成程。状況は理解した。で？

「証拠は？」

「え？」

「っていうか、婚約者がいるのに恋人作るとか、お前のやってること不貞行為だぞ」

「は？」

「は？　じゃねーよ。こんなの、ただの堂々とした浮気だわ」


　王道の婚約破棄をモブが滅茶苦茶にするお話。




　2024/8/23
　視点が分かり辛いとのアドバイスを多数頂き、10以降を差し替えました。※内容は変わっていません。
　改めて読み直してみると確かに視点が替わりすぎていて読み辛いなと感じました。推敲はしたつもりだったのですがお恥ずかしい限りです。
　直したからと言って読者様にとって以前よりも良くなっているかは判断しきれませんが、自分としてはこの方が良いと思う物になりました。
　また、誤字報告も多数頂きました。正しいと思い込んでいたものもあり、勉強させて頂きました。

　改めまして、この度はご親切に、また丁寧に色々とご指摘頂き、本当にありがとうございました。