2話
拙い文章ですが少しでも楽しんでいただけますように
なのの
穏やかに時は過ぎ、お茶を飲み終わった頃を見計らい俺は切り出した
「父上、母上よろしいですか?お話があります」
「イーツ、如何しました?」
「珍しいな」
「父上母上、私は皇太子妃に迎えたい方がいます」
「まあ」
「それは誰かな?」
やはり、父と母は驚いている、でも構わない彼女を手に入れる為には
「ここにいる月宮琴菜嬢、彼女を望みます」
「えっ!!」
いきなりの皇太子の発言にその場にいた一同は言葉を失った、特にいきなり言われた
琴菜の戸惑いは大変なものだった
「皇太子さま?今、なんて」
「僕は琴菜、君と結婚したいと思っている」
突然言われて頭が追い付かないのだろう?彼女は目を見開いてびっくりしている
「父上、母上、私は彼女以外の人とは結婚する気がありませんので、琴菜行くよ」
「え、皇太子さま」
言いたいことだけ言うと僕は琴菜を連れて部屋を出ていった、皆が呆然とするなか、
ただ一人従兄弟のアンリだけが怒りに奮えていた
「皇太子さま?ま、まって下さい」
「琴菜、皇太子ではなく2人きりの時はイーツと呼んでくれといったはずだが?」
「でも」
「琴菜」
「でも」
「琴菜」
「…わかりました、イーツさま、私は皇太子妃になるつもりはありません」
「琴菜」
「イーツさま、私は来週日本に帰ることになっているのですよ」
「わかっているよ、でもね帰る前に約束が欲しいんだ」
「約…束?」
俺は彼女にそっと近付き彼女の頬に手を添え顔を上げた、視線を合わせ彼女の目に自分が映っているのを確認すると短いような長いような口付けを繰り返す、苦しそうに口を開けた彼女のなかに舌を入れ彼女の舌を絡めとる深い口付け
「…ん」
「琴菜、俺は君と結婚したいんだ」
僕は琴菜を抱きしめながら耳元で囁いた
「どうして私、何ですか?私は…」
「俺は君以外の人と結婚する気はない」
「イーツさま」
イーツ殿下の目は真剣だった、私のこと、本気…なんだ
あれからどうやって部屋に戻って来たのか、いつの間に夕食の時間になったのか
私は夕食の時間にイーツ殿下に話しかけられてもイーツ殿下と目を合わせることがどうしてもできなかった…
どうすればいいの?
私はどうすれば……