3話
琴菜の小さいころのお話になります
イヴァノヴッチ王国の皇太子であるイーツ王子に初めて出会ったのは私が小さな頃だった
あれは…そう桜が舞う季節だった、まだ小学校に入学する前父親に連れられて私はこの国に来た
年が近かったこともあり滞在中は私とイーツ王子とイーツ王子の従兄弟のアンリ王子の3人でよく遊んだものだ
「イーツさま、アンリさま、はじめまして、つきみやことなといいます」
一生懸命に練習をしてイーツ王子達に挨拶をした、挨拶をした後に父によく出来たと頭を撫でられた。
「僕はアンリ、よろしくね」
「僕はイーツよろしく、ことな」
「はい、よろしくおねがいします」
イーツ王子達はお城のいろんな所に案内してくれた、広すぎて迷子になったこともあったけど必ずイーツ王子達は私を見つけ出してくれた
その頃の私は兄ができたみたいで楽しかった
そしてあの出来事が起こった
あの日は、アンリ王子はいなくてイーツ王子と2人で過ごしていた、
お城の中で遊ぶのに飽きた私の為にイーツ王子は秘密の場所に案内してくれた
桜の舞う空、桜色に染まる湖
その光景はなんとも言えない幻想的な雰囲気だった
「きれい、ありがとうございます。イーツさま」
「ことなによろこんでもらえて、うれしいよ」
その時、私はイーツと1つだけ約束をした
「ことな、おおきくなったら、ぼくとけっこんしてくれる?」
「けっこん?」
「うん、ことなのことだいすきだからずっといっしょにいたい」
私はイーツ王子のことが大好きだったのでイーツ王子の言葉は嬉しかった…だから
「はい、わたしもイーツおうじのことだいすき」
そして、桜色に染まる空を見ながら誓いのキスをした
けれど私はその後、起こった出来事のせいで、約束を覚えていなかった
覚えていれば、今こんな思いはしなかったかも知れない
けれどもう遅い、時は元には戻らないから…




