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幼なじみは龍でした  作者: 犬丸
別世界編
68/81

第六十八話◇

ー視点無しー


瓦礫の山の前に立つバルド。


その瓦礫の下から覗く真っ赤な血。


そして血溜まりの中の右手。


「あっけない物ですね…。」


カノンのものと思われる右手に呟くバルド。


「私を殺すなどと言っておいて瓦礫に押しつぶされるとは…」


「貴方は私が反乱を起こした時から何も変わっていない。」


棘棘しい反論が聞こえてこない。


血に濡れた右手がピクリとも動かない。


さらにバルドが続ける。


「貴方は何も護れない。国も、民も、仲間も、異世界からの使者も。」


次の瞬間。


開かれていた右手が、拳を作った。


「!」


ズズズッ…と少しずつ瓦礫が動く。


そしてガラガラと音をたてて山が崩れた。


影が立ち上がる。


「うるせぇな…。」


ボソリと呟く。


ポタポタと血が滴る。


「俺があの頃と一緒だって言いてえのか?ハッ…下らねぇ…。」


鼻で笑ってバルドに剣を向ける。


口の中を切ったのか口端から一筋血が伝う。


「もう失う訳にはいかねぇんだよ…。国も、民も、仲間も、ヒナタも…!!」


「来いよ!バルド!!」


ボロボロの紅い龍がもう一度剣を握った。



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