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7月25日 遺品を見つけました

 高校生の夏休みはどうやって過ごせばいいのだろう。部活?勉強?娯楽?色々考えてみたが俺は部活のサッカー部は今は先輩達が大会前なので一年生である俺たちは特にやることがない。2時間ぐらいの午前練習で終わりだ。勉強も簡単に点数を取れるぐらいの勉強をすれば問題がない。娯楽もTVゲームぐらいだった。


 だから少し「高校生らしい」こととして喫茶店で勉強をして見ることにした。行く喫茶店は良く友達と行く、行きつけの喫茶店だった。俺はそこのカウンター席に座って勉強をしようとした。


 ただ…その座った席の近くに忘れ物の携帯があった。少し気になるが店主が見てるから少し気まずい。ただ気になる。そう思った矢先店主がお客にコーヒーを持って行き、カウンターから離れた。


 俺は好奇心でその携帯を取り見てみると2年前とかの携帯だった。電源をつけるとロックマークがなく上にスワイプするとホーム画面になった。ホーム画面にはある女の子の写真があった。見た目はロングでマスクと眼鏡をつけている高身長の女性であった。


「彼女なのか?めでたい奴だ。」


 小さな声で呟き苦笑しつつ、周りを少し気にしながらその携帯を確認する。そうするとメッセージアプリに49件の通知が溜まっていた。


 俺は迷いもせずそのメッセージアプリを開いた。内容は48件は母親、1件は「灯利」という人から「どこにいる?」と一言だけ。一方の母親は、


『いつ帰ってくるの』

『門限は19時よ』

『灯利君のところから帰ってるのは知ってるよ。』

『今どこにいる』

『いい加減にしなさい。返事を寄越しなさい。』

『お願い返事して』

『不在着信』

『不在着信』

『不在着信』


 スマホを見ると最後の連絡が12時を回っていた。そのためここに忘れて連絡することができなかったのだろう。にしても彼、彼女は不良なのか?流石に呆れてしまう。


 それで本当に不良だったら色々けちつけられて困るからメッセージアプリのトップ画面に戻りどんな奴かだけ確認したかった。そこには「紀土 元就(きど もとなり)」と書かれていた。















 紀土 元就、それは一昨日北海道の川で溺死した少年の名前だった。


 俺はまだ暑い夏のはずなのに寒気が押し寄せ鳥肌が立ち、吐きそうになった。なぜなら彼が死んだ場所はこのスマホがある場所「札幌」からものすごく遠い「富良野」にあるからだ。


 俺はスマホを突発的にリュックの中に閉まって勉強をしようとした。ただ手が震えて、いつもは解けるはずの問題も解けないまま時間は過ぎていった。俺はそのまま荷物をまとめて家に帰った。


「これは…なんでこんなものがあるのだ?」


 不思議ではない、ただ不思議に感じてしまう。何故ならば一昨日死んだはずの少年の携帯を持っている。これは同姓同名の似た誰かかも知れない。もしかしたら死んだ「紀土 元就」ではないかもしれない。


 だから俺は全てを散策した。携帯ゲーム、動画サイト、電子決済アプリ、音楽サイトアプリ、SNSアプリ、検索アプリ、少し手がかりになりそうな物はあるがそれが確信に変わるような手がかりではなかった。


 このメモを見るまでは。


『このスマホを見ている老若男女へ。僕。紀土 元就16歳は自殺します。理由は虐めや親のヒスです。僕は耐えられません。』


 俺が拾ったのは…遺品と遺書だった。

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