第013話「アリーナ戦開幕!」
いよいよアマチュアトーナメントのアリーナ決戦の日がついにやってきた。
アリーナの控え室には、彼、大輔、朱華音の3人が待機していた。
すでに試合開始のアナウンスが響き渡り、会場は熱気に包まれている。小深山は3人の前に立ち、鋭い視線で見つめた。
「お前たち、ついにこの日が来たな。アマチュアトーナメントの予選を突破しなければ決勝トーナメントには進めない。ここでの戦いは、すべてが試練だと思え。」
彼は静かに頷き、大輔は拳を握りしめる。「押忍!兄貴、俺、やってやります!」
朱華音も不敵な笑みを浮かべた。「なんかワクワクするね!百恵も調子良さそうだよ!」
すると、その時、控え室の扉が静かに開いた。グレゴリーの部下がひとりでひそかに近づいてきた。
「ボスからの差し入れだ。」
差し出されたのは黒く光る小型の手榴弾のようなもの。
「これは?」彼が驚いたように聞く。
「『ボム』と呼ばれる特殊道具だ。戦闘中に使用すると、相手の攻撃を抑えたり、自分たちの能力を一時的に強化する効果がある。ただし、使用回数は一度しか使えない。3人にひとつずつ渡された。使いどころを見極めろ。」
「何だかわかんないけど、ピンチになったら使おうよ!」朱華音がはしゃぐ。
彼はそれを慎重に受け取り、黙って頷いた。「ありがとう。グレゴリーさんには感謝している。必ず助ける!」
部下たちは無言で去っていった。
予選リーグ開始のアナウンスが会場に流れる。
アリーナの予選会場は、巨大な円形の闘技場。観客席は超満員で、彼らの戦いを見届ける熱気で会場は異様な雰囲気に包まれていた。このアリーナでは観客が賭けを行うことができ、金と欲望が渦巻く戦いの場となっている。
「10組の中から1組だけか……厳しいな。」大輔が緊張した表情でつぶやく。
「でも、あたいらなら大丈夫!」朱華音が笑う。
観客席からは、すでにヤジが飛び交っていた。
「おい、あのガキども大丈夫かよ!?」「俺はデッドショット・ジャクソンに全額賭けたぜ!」「あの小娘、すぐやられるんじゃねえのか?」
周囲のざわめきに朱華音は舌を出して笑う。「ばっかじゃないの?優勝するのは、あたいらだよ!」
すると、そこに現れたのは、デッドショット・ジャクソン。そして彼のチームの横には、ポール・レオーニの姿もあった。
さらにもう一人、黒いスーツにサングラスをかけた謎の男が並んでいる。
ジャクソンがニヤリと笑った。
「よう!3人共、調子はどうだ?いい知らせがあるぞ!俺たちと勝負するには決勝まで勝ち上がらないといけないみたいだな。」
ポールも腕を組みながら言った。「この前みたいに簡単にはやられないぞ。他のチームに負けずに、決勝戦まで上がってこいよ。」
彼は冷静に言い返した。「お前たちのことは絶対に許さない。ポール、お前はまた帰り討ちにしてやる。」
ジャクソンたちは笑いながら去っていく。
彼は深く息を吐き、仲間たちを見た。「二人とも準備はいいか?」
「押忍!兄貴!先陣はまかせてください!パワーアップした鉄壁スキルを見せてあげますよ!」大輔が気合を入れる。
「私も準備万端!早く戦いたいよ!」朱華音が笑う。
小深山は腕を組みながら言った。「予選を突破するには、全試合を勝ち抜くしかない。今回の参加グループは80組。予選リーグは10組ずつ、勝ち上がれるのは1と組だ。
つまり総当たり戦の長い戦いになる。この2日間で全力を出し、予選を突破しろ。お前たちの実力なら突破できるはずだが、油断するなよ!」
「押忍!」
3人は拳を合わせ、リングへと向かった。
「お前たち、戦いを楽しめ!」小深山が3人の背中を叩いた。
観客席からはさらなるヤジが飛んだ。
「おい、ガキどもが出てきたぞ!」「俺の金を溶かすなよ!」「ジャクソンの圧勝に決まってるぜ!」
しかし、彼らは一切気にせず、静かに拳を握りしめた。
そして、いよいよアリーナの決戦が幕を開ける——。




