0028 鑑定
ここしばらく、投稿できず申し訳ないです。今日は投稿します。
諸事情で、「0006 鑑定」のタイトルを「0006 魔導鏡」に変更します。
扉が軽く叩かれた。
「レクシアさん、起きてますか?」
懐かしい声に、私はすぐに立ち上がった。
「はい、起きてます」
扉を開けると、そこにはクレアさんがいた。
「よかった。少しだけ、いいですか?」
「もちろんです。どうぞ」
部屋に招き入れると、クレアさんは軽く周囲を見回してから、椅子に腰掛けた。
「ローディスさんたちは?」
「ギルドで報告中です。オーガの件もありますから、少し時間がかかると思います」
やっぱり、あれって結構大事だったんだね。
「それから、今日は一つ、提案があって来たんです」
…提案?何だろう?
「冒険者ギルドの登録をしてみませんか?」
冒険者?なりたいとは思ってたけど、どうして急に?
「今日までこうやって匿ってたけど、残念ながらずっと匿えるわけではないです。なので、今後のことを考えると早めに登録しておいて損はないでしょう。それに、ギルドカードを持っていたら色んな特典があるんですよ」
あっ、そっか、ずっと迷惑になる訳にもいかないもんね。そういえば、最近ちょっと忘れそうだったよ、匿ってもらってること。
「それじゃあ、登録しておきたいです」
「よし、じゃあ、そうと決まれば早速鑑定しましょう!」
「鑑定ですか?」
鑑定はできれば避けたいんだけど……
「ああ、説明がまだね。ギルドの登録には、鑑定結果が必要になるんです。幸いなことに、私は【鑑定】スキルが使えるので、今ここでできるんです。本来は神殿まで行かないといけないんですけどね」
そっか、神殿はちょっと行きたくないからな…。それに、断ったら断ったで怪しまれるよね?
それじゃあ…
「大丈夫です。お願いします」
「了解しました。では、【鑑定】しますね」
クレアさんは小さく息を整えると、私の方へと視線を向けた。
「これが鑑定水晶です。この上に手を乗せて」
透明な水晶が、机の上に置かれていた。手のひらほどの大きさで、内部に淡い光がゆらゆらと揺れている。
「この上に手を乗せてください。少しだけ魔力を流してもらえれば大丈夫です」
「……分かりました」
私は一瞬だけ迷ってから、水晶の上に手を乗せた。ひんやりとした感触が伝わってくる。
そのまま、ほんの少しだけ魔力を流す。
水晶の奥で、光がわずかに強くなった。
「では、少し時間がかかるので、その間にいくつか聞いてもいいですか?」
「はい」
「それじゃあ、まず…今までずっと聞いてませんでしたが、年齢はいくつなんですか?」
「えっと…」
あれ?私って、今何歳なんだっけ?急に分かんなくなった。ちょっと【索知】で調べてみよっか。
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レクシア 種族:人類/人間 年齢:13歳 性別:女
役職:無職 レベル:12
HP:63/63 MP:153/153
ステータス傾向:
MP:SS
魔法攻撃:S
属性傾向:
闇:S
スキル:
索知:レベル6
探識:レベル4
分体:レベル3
読書:レベル5
御伽:レベル2
偽装:レベル2
隠密:レベル1
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私って、13歳だったんだ。…そうだっけ?まあいいや。
「13歳らしいです」
「…そうなんですね。興味がある役職はありますか?」
役職…「クラス」みたいなものかな?
「魔導士がいいです」
「魔導士…かなりマニアックなところを選ぶんですね。理由、聞いてもいいですか?」
クレアさんは少しだけ意外そうに目を瞬かせた。
魔導士は、魔法使いと比べて理論的で、どちらかというと戦闘よりも研究に向いているのだそうだ。魔法使いが主に呪文を使って魔法を発動させるのに対し、魔導士は魔法式を使って発動させる。その違いだ。
「えっと……本が好きだから、ですかね」
我ながらかなり曖昧な答えだと思う。でも、完全な嘘でもない。
「本?」
「はい。魔法式とか、理論とか、そういうのを読むのが好きで」
「……なるほど」
クレアさんは小さく頷いた。
「確かに、魔導士は知識量がものを言う役職ですからね。向いているかもしれません」
「ありがとうございます」
そこまで言われると照れちゃうよ、ちょっと。
「ところで……一つだけ、聞いておかなければならないことがあるんです」
その瞬間を境に、ずっと穏やかだったクレアさんの雰囲気がガラッと変わる。
「オーガの討伐の時、チラッとあなたの姿が見えたんです。どうしてあそこに居たんですか?」




