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✿ 桜の華 ― *艶やかに舞う* ―   作者: 設楽理沙


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22 ◇芸大モデル



 裸婦モデルの面接&合格の2日後の水曜日が、勤務日となった。


 面接日の案内が来るまでは10日近くも掛かったというのに、面接を

終えたあとの進行が、あれよあれよという間もなく凄まじく早かったのには

少々驚いた。



 初の仕事日は午後2時からで20分ポーズ、10分休憩の繰り返しで

始まった。


 シミーズを着用しようかどうしようかと迷ったけれど、一度薄物といえど

着用してしまうと後から全裸になるほうが精神的にしんどくなりそうな気が

して最初からすっぽんぽんでいくことにした。


 この日は教授のほうの指定ではなく、私が好きなポーズを選べることに

なっていて普通の平凡なポーズにしてもらった



 椅子に座り正面を向く。

 両手は両太腿の中央(股間の上)に置いておく。


 視線は学生たちの目と合わせないように正面の壁に向けた。

 それでも緊張が少しはあったのか、2時間はあっというまだった。


 休憩の時と終了後は、今日のために用意してきた着脱しやすいゆるめの

ワンピースを自分で着た。



 自分の当初の想像では大学側がガウンか何か用意してくれて、それこそ

吉田さんが休憩時など手渡ししてくれるのかと思ってたんだけど、

そういうのじゃなかったみたいでそこは意外だった。



 ただ絵を描く目的だとはいえ、大勢の視線を集中的に浴びる中、

そうではない同性が部屋の中にいるということは精神的安定剤には

なった。



 生徒は14、5人といったところだろうか。

 女子生徒が半数近くいてちょっと意外だった。


 あの時の電車の隣にいた男子学生がいたのかどうか、残念ながら

チェックできず。


 いたなら、今夜は私をおかずに……いたすのだろうか? 

 くだらないことを考えたがしょうもないことに頭を使うのは止め止め、っと。


 私は、今夜の本当の献立(おかず)のことを考えることにした。


 車を置いてある大学の駐車場に向かいながら私の分身(……のつもり)桃美(……と名付けた)に問いかけてみる。

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