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洋服を着終えて教授の待つ教室に戻ると椅子に腰かける間もなく


「合格です。早速今週の水曜日に来ていただけますか」と言われた。



「来られた時にこちらの吉田から説明があると思いますので、指示に従って

いただければ問題ないかと思います。


心配なのは水野さんの精神面ですが、初めての裸婦モデルということのようですが

気持ちのほうは大丈夫でしょうか?」



「はい、大丈夫です」



「もし、途中でどうしても我慢できなくなった場合はシミーズを用意して

おきますのでそれを着用してもらって構いませんよ」


「お気遣いありがとうございます。

……今までのモデルさんでそういうこともあったのでしようか?」


私が質問を投げかけると今まで存在感の薄かった吉田照子が

私の質問に答えてくれた。


「おひとりだけ……いました」


「その人は辞めてしまわれたのですか?」


「はい。ずーっと下着はつけたままで、シミーズを着用して1年続けられて

その後家庭の事情で辞められました」



「へぇ~、そうなんですか」


「ちなみに水野さんはどれくらいの期間お仕事できそうですか?」


またまた吉田さんから聞かれ、私は植木教授の顔と吉田さんの顔を交互に

見ながらふたりに向けて、私は半年ごとに契約が継続できれば有難いと

答えた。



たぶん何年にも亘って続くモデルはいないのではないだろうか。


ふたりは即座に納得してくれたので、この辺の様子でそうなのでは

ないかなと思った。




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