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✿ 桜の華 ― *艶やかに舞う* ―   作者: 設楽理沙


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19 ◇水着審査



 電話を入れる時も教授と話している時も全く緊張などしなかったのに

 電話を終えたあとから急に緊張に襲われた。



 他の事務所への登録の有無などと、少々大仰なことを書かないといけない

ようだが、たかだか大学のモデルなのでそう大層に考えなくていいわよと

自分に言い聞かせ、気持ちを落ち着かせる。



 ただ、自分は美人ではないが学生時代からプローションには多少なりとも自信

があるので、書類審査に通れば採用される自信はある。


 写真は自撮りとか所謂商業施設などに備え付けてある証明写真機からではなく、

ちゃんと街の写真屋まで足を運んで撮ったので少々時間が掛かった。



 流石プロ、なかなか無難に撮ってくれたのはいいけど、それなりのお値段で

仕事が決まらなかったらかなり痛い。



 写真のこともあり、大学の教授に写真併せ身上を明記した書類などを送った

のは一週間後だった。



 一週間が過ぎてもメールが来なかったので写真で落とされたのかもしれないと

半ば諦らめていたら、11日めにメールが届いた 。



 返信が遅れたことへの詫びと翌日面談に来てほしい旨が書かれてあった。


 翌日とは急だなと思いつつもまぁ、近場だし、大学教授になるための面接でも

なし、こんなものと割り切って出かけることにした。



 もしかすると真っ裸にならなきゃいけないかもと下着には気を使った。

 そして当日、肌を隠すのに便利な巻きタオルも持参した。


 植木という教授と一緒に部屋にいたのは黒髪をひとつにゴムでまとめた地味な 

吉田照子という女性だった。



 彼女がいてくれたおかげで落ち着いて面接できたのはよかった。


 私は学生のように既にブラウスの下に水着を着込んで面接に臨んだため、

巻きタオルを使うこともなくすんなりスムーズにボディの審査を終えることが 

できた。


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