25 暗躍するもの2
その日のうちにシャムシャは見つかった
見つけたのは教会のシスターの一人だった
シャムシャは拷問を受けたのか、羽はもぎ取られ
手足を引きちぎられ、全身には鞭で打たれたような跡があり
裸でごみのように教会の裏に捨てられていた
見つかった時にはすでに息はなく、温かかったため死んでからそう時間は経っていないようだった
そこにイアたちが駆け付ける
ミルファ「そ、んな...」
「いやぁあああ!!」
「シャムシャ様ぁあああ!!」
ミルファの悲鳴が響き渡る
死体を運ぼうとする教団員たちを制止するイア
イア「待ってください!」
「まだ、間に合うかもしれません!」
死体のそばに行くイア
―スキルを発動します―
―対象、個体名シャムシャを確認―
―蘇生しますか?-
Yes or No
(Yes)
―たりなくなった部位を白皮で代用できます―
―部位を再生しますか?-
Yes or No
(Yes)
イアの白皮がうねうねと動き、傷口に張り付いた
ドクン
ドクン
みるみる再生する羽と手足
わずか数分でシャムシャの組成が終わった
ゆっくりと目を覚ますシャムシャ
ミルファ「シャムシャ様!!」
「よかった、ほんとに、よかった」
シャムシャに駆け寄るミルファ
シャムシャ「これは...」
「イアさん...あなた、が?」
イア「しゃべらないでください」
「蘇生したばかりでお疲れだと思います」
「とりあえず、ゆっくり休んでください」
周りでは口々に教団員が{奇跡だ」「神の御業だ」
などと言っている
イア「ハァ...ハァ...」
「すいません..私も、少し休みま...」
そのままイアは意識を失った
***「なんなのよ!あいつ!」
「あんな力持ってるなんて!」
「聞いてないわよ!」
???「すまない、俺も知らなかった」
「報告にもなかったからな」
***「っく!...」
「いいわ...」
「どうでも、よくなった」
「壊しちゃう、フフ、ぜ~んぶ、壊しちゃえばいいんだ」
「アハハ」
???「待て!ディアンナ!」
「話が違うぞ!」
***「うるさいわねガト」
「もともとわたくしが教皇になるはずだった!」
「あのとき!わたくしが事故で死ななけれ..ばっがっ...」
突如頭を押さえてしゃがみ込むディアンナ
ガト「どうした?」
ディアンナ「ちが..う」
「わた、くしは..ティ、ア」
「わたくし、は....」
「わたくしはこんなこと!望んでいない!」
「あああ!ぐあ!あ、ああ」
頭を抱えて苦しむディアンナ
ガト「っち、あの黒い魔人の洗脳が解けてきたか」
「ティアが黄色い魔人として蘇ったことには驚いたが」
「まだこいつにも利用価値はあるだろう」
「だが、今教団を破壊されるのは困る」
「もう一度、洗脳させてもらおう」
ガトは真っ黒に染まる水晶のようなものを取り出し
ディアンナの首元へと差し込んだ
ガト「せいぜい俺の役に立ってくれ」
「それに、あのイアとかいう魔人」
「あれと殺しあってもらうかな」
「どちらが残ろうと、俺には関係ない」
「次は確実にシャムシャを殺せ」
うつろな目のディアンナが「はい」と答え、スーッと消えた
生き返らせるなら殺す必要はなかったんじゃないか?
と、思われるかもしれませんが
彼女がやりたくないことをやらされている
ということを強烈に印象付けたかったので
殺しました
忍びない...




