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裏話 イナカミ(過去)   魔人 赤の章

 数年前のイナカミ


 イナカミの沖で天災級魔獣アヤカシが確認された

被害は甚大、このままではイナカミは滅ぶ

ハクラ姫は自らの命をかけてアヤカシを倒そうと戦へ向かう準備をしていた


ハクラ姫「わらわの命一つで、果たして救えるのだろうか」


 歴代最強と歌われた姫でも、不安は拭えなかった

相手は天災級国一つを容易に滅ぼす存在だった


姫は白月しらつきを抱えると戦場へと赴いた


 想像以上の激戦、次々と倒れ、傷つく兵たち

戦士としても一流のこの国のオーガ達は

目の前の魔獣に為す術もなく散っていった


 その中でもアヤカシを押しているオーガがいた

真紅の髪に赤い角豪炎の鬼シュオウだった

炎を武器にまとい、確実にアヤカシにダメージを与えていた


シュオウ「っく、斬りがいのある魚だな!」


 その体躯は数キロほどとも言われるアヤカシ

ダメージを与えているだけでもシュオウの実力が見て取れる


 そこに、コク(後のオーガの集落長)率いる隊が到着した


コク「またせたなシュオウ」


シュオウ「コクさん!助かる!」

    「こいつ、腹が柔らかいみたいだ」

    「俺があぶり出す!コクさんの隊は腹を狙って攻撃してくれ!」


コク「わかった!」

  「気をつけろよ!」


シュオウは強大な炎を刀に込める


シュオウ「秘剣技 焦炎天斬しょうえんあまぎり!」


 海を焼き尽くすような灼熱の炎がアヤカシを包む


 大地が揺れるほどのアヤカシの悲鳴が轟いた

アヤカシはたまらず飛び上がる

そこをコクの部隊が腹に向け切りつけていった


 腹を切りつけられ、のたうち回るアヤカシ

海に津波が起こり始める

海沿いの村々に迫る津波をシュオウは炎で消し飛ばす


シュオウ「流石に体がでかいだけはある」

    「少し暴れただけでこれか」


コク「切りつけてもすぐ再生しているようだ」


 アヤカシは水さえあればいくらでも再生してしまう


シュオウ「姫様が来るまで持ちこたえればいい」

    「あの方の力ならば..」

    「悔しいが、俺では勝てん」


 これほどの力を持ちながらアヤカシには及ばないことに

シュオウは焦っていた


伝令「ご報告です!姫様が到着されました!」


コク「そうか、シュオウ!」


シュオウ「あぁ、もう一度行くぞ!」

    「灼熱剣技 天ツ神ノ火!」


 一粒のろうそくのような火がアヤカシに迫る

当たると同時にその炎は激しく燃え上がりアヤカシの体を焦がした


シュオウ「頼んだぞ、姫...」


 到着したハクラ姫はすぐに白月を構える

飛び上がったアヤカシを鎖にかえた白月で拘束し、地面に叩きつけた


ハクラ姫「今じゃ!わらわが押さえつけているうちに!」


シュオウ「おう!」


 シュオウ含む全てのオーガ兵の一斉攻撃が始まった

アヤカシに多大なダメージを与えていく


シュオウ「水にさえ浸かってなきゃただの魚だな!」


 シュオウは剣技でアヤカシを斬り続けた

と、そのとき

アヤカシが体をくねらせた

白月の鎖の拘束が解ける

アヤカシは鎌首をもたげ、ハクラ姫に大きな口を開けた


シュオウ「ハクラぁあああ!!」


ハクラ姫を突き飛ばすシュオウ


アヤカシの牙をかろうじて剣で受け止めた


ハクラ姫「シュオウ!」


シュオウ「ハクラ、撤退命令をだせ!」


ハクラ姫「なんじゃと!?」


シュオウ「こいつは、俺が倒す!」

    「俺の、奥義でな...」


ハクラ姫「待て、それではお前が!」


シュオウ「いいから早く引けぇ!!」


ハクラ姫「っ...」

    「コク!兵を引かせろ!」


コク「は!」

  「皆の者!引けぇええ!!」


ハクラ姫「シュオウ...」


シュオウ「お前も、早く行け...」


 もはや剣は砕け、アヤカシの牙がシュオウの体に食い込み始めていた


ハクラ姫「...」


シュオウ「すまねぇなハクラ..俺とお前の婚礼、できそうにねぇな...」


ハクラ姫「...」


シュオウ「アカネを、頼む..」  

    「あいつは、俺より強くなる逸材だ」

    「お前に、託す...」

    「さぁ、行け!ハクラ!!」


ハクラ姫「あぁ..」


ハクラ姫は涙を拭い離れた


シュオウ「おい化物、俺と一緒に、逝こうぜ!」

    「灼熱奥義! 天葬滅!!」


シュオウの体が光る


そこから巨大な爆発が起きた


アヤカシの頭と周囲を吹き飛ばし、戦いは終わった



~イナカミ城~


ハクラ姫「悔しいが、我らの剣技やスキルだけでは強大な魔獣には勝てぬ」

    「わらわが鎖国を解いて速10年だが、これまで文化交流しかしてこなんだ」

    「我らも魔術とやらを学ばねばならん」

    「コク、大陸へと渡り集落を築け」

    「大陸の技術、魔術を学ぶのだ」


コク「はい、交流はたしかに重要です」

  「技術班と戦闘班を組織し、向かいましょう」

  「人員はこちらで決めても?」


ハクラ姫「構わん...」

    「一人、連れて行ってほしいものがおる」

    「...アカネだ」


コク「しかし、あの娘はまだ幼いかと..」


ハクラ姫「シュオウの遺言だ」

    「あの娘を頼むとな」

    「アカネは必ずやシュオウを越える」

    「魔術を学ばせるのだ」


コク「っは!」


 こうして大陸に渡ったオーガの一行は集落を築き、交流を始めた






----------------------------------------------------------------


 シュオウは気づくと真っ白な空間にいた


あたりを見渡すと様々な種族の若者がいた


そこに、神と言う男の声が聞こえる


神は名と力を与えると言った


シュオウ(力があれば、ハクラを、アカネを、国を守れるかもしれない)


神は力を使って何をしてもいいと言った


シュオウ「何をしても良いのか?」


神「あぁそうだよ」

 「私は何も咎めない」

 「気に入らないなら滅ぼせばいい」


シュオウ(滅ぼす?いや、今度こそ、俺の力で、全てを守る)

    (ハクラ、待っていてくれ)


神はシュオウに名と力を与えた


神「君はシュウエン」

 「燃え盛るその力で全てを焼き尽くすんだ」

 「そう、だから、終焉...」


シュウエン「待て、なんといった!?」

     「俺は滅ぼす気など!」


神「もう、遅いさ」


シュウエンは眠りにつくように意識を失った


気づくと見知らぬ森の中

心は強者と戦いたいという欲求で満たされていた

長くなった

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