21 譲渡
~イナカミ城~
ハクラ姫「イア殿、そなたのお陰で魔人を倒すことができた」
「感謝する」
すでにアカネからハクラ姫とシュオウの関係は聞いていた
イア「私は..」
ハクラ姫「そんな顔をするな、そなたがいなかったらわらわは殺され」
「被害はもっと大きくなっていただろう」
「それに、最後にやつは本来のシュオウに戻っていた」
「それだけでも、シュオウは救われた」
イア「そう、ですか...」
イアは複雑な心境だったが、それ以上踏み込まなかった
ハクラ姫「ところでアカネ、お前、魔術の方はどうなのだ?」
アカネ「は!現在エルフのクパル様のもとで修行をさせて頂いています!」
ハクラ姫「おお、そうか、クパル殿なら任せて問題ないじゃろう」
クパル「アカネ、素材が、いい、きっと強く、なる」
ハクラ姫「そうじゃろうそうじゃろう」
姫は嬉しそうに笑った
ハクラ姫「そうじゃアカネ、お前に渡しておきたいものがある」
姫は王座の後ろの部屋に入り、何かを抱えて持ってきた
ハクラ姫「これじゃ」
包みを広げる姫
そこには一振の刀があった
ハクラ姫「これはわらわがシュオウに送ろうと刀匠に打たせたものじゃ」
「お前が使うのがふさわしい」
アカネ「ありがとう..ございます!」
アカネは刀を受け取り、ギュッと抱きかかえた
ハクラ姫「アヤカシがシュオウと相打ちしたあと刀匠に頼んでな」
「刀身をアヤカシの牙に変えてある」
「硬度は金剛以上じゃ」
姫は今度はイアに向き合うと言う
ハクラ姫「イア殿、そなたにも何か礼がしたい」
「なにか欲しいものはあるか?」
イア「いえ、私は何も...」
ハクラ姫「そう言うな、感謝の印だと思ってくれ」
イア「それなら、剣技を、教えていただけますか?」
ハクラ姫「剣技とな?」
「そのようなものでなくとも、我がイナカミは宝石がよく取れる」
「土産に宝石をもたせるぞ?」
イア「いえ、剣技を教えてください」
「守るために、私はもっと強くならなくちゃいけないんです」
ハクラ姫「そうか..良いじゃろう」
「じゃが、今この国に剣技を教えられるものはわらわを含め数人しかいない」
「コクは、知っておるな?」
イア「はい」
ハクラ姫「わらわの書状をもたせよう」
「コクに習うと良い」
「やつの実力もなかなかのものだぞ」
アカネ「私の師匠でもあるんですよ」
イア「それは頼もしいです!ありがとうございます!」
ハクラ姫「なに、恩人のたのみじゃ」
「コクも喜んで引き受けるじゃろう」
ハクラ姫からのお礼をもらった一行はギルドへと帰る
その道中、イアはふと思い出した
(そういえば、新しいスキルに力の譲渡があったはず)
(もしかしたら、できるかも)
イア「あの、アカネさん」
アカネ「はい?」
イア「ちょっといいですか?」
アカネに近づき、そっと手をかざした
アカネ「?」
-スキル 力の譲渡を発動します-
-譲渡するスキルを選んでください-
(赤の焦熱)
-確認しました-
-スキル、赤の焦熱を個体名アカネに譲渡します-
アカネの体に燃え上がるような力がみなぎった
アカネ「これは!?」
驚くアカネに答える
イア「シュオウさんが最後に残してくれたスキル」
「アカネさんが使うほうが良いと思って」
アカネ「あ、ありがとう、ございます」
溢れる涙をこらえるように空を見上げながら
兄のように強くなろうと誓うアカネだった
鬼の姫は別作品で主役でだしたいキャラです




