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「えっ、拓、好きな人いんの!?」
昼休み、雑談に興じて居たところ、話の流れから好きなタイプの話になった。
「しーっ、声がでかいよ!」
ーーー前川にバレたらどうすんだよ...ーーー
拓斗の心の声が聞こえてくる。
拓斗の心の中の登場人物、前川佳織というのはクラスの女子の中心的人物である。
男女分け隔てなく接することが出来るのが彼女の美点である。と、俊明は感じていた。
「ゴメンゴメン、で、お相手は?」
俊明はニヤニヤして聞いてみる。心の声でモロバレしてるが、こういうのは本人に直接聞くから楽しいのである。拓斗はあたりを一瞥し、佳織が近くにいないことを確認した。
「誰にもいうなよ......前川だよ...」
拓斗は照れながら告げる。
「あー...たしかに彼女、サバサバしてて好ましいよな。」
拓斗はうなづく。
ーーー平田、あんなに照れながら何話してんだろうーーー
そんな声が俊明の耳に飛び込んでくる。
その声に聞き覚えがあった。前川佳織である。
「で、どこが好きなの?」
俊明は面白がって、もう少し詳細を聞いてみることにした。佳織が拓斗に関心を持っているなら、今聞いた方が良さそうだという判断である。拓斗は、かわいいヤツなのだ。それを佳織にもわかって欲しいと思った次第である。
「最初は部活も勉強も、誰よりも努力してて、皆にも平等で、クラスのムードメーカーで...すげえっ!って尊敬してたんだけど......」
「まあ、そうだな、アイツはすごいヤツだよなー」
「アイツを見てたら、時々変なところで抜けてたり、無理してたり...目を離せなくなって。...前川の見せる本当の笑顔が、すごく、かわいくて...」
平田拓斗は照れすぎで、耐えられなくなり、つっ伏す。
ーーーあーめっちゃはずかしいーーー
「ホントオマエって可愛いヤツだな」
愛いやつ、と俊明は思った。
「で、告白とかしないのか?」
「絶対競争率高いだろ...」
ーーー無理無理!!俺にできるわけないじゃん!!ーーー
「俺は、お前にも勝算はあると思う」
佳織の心の声が聞こえてくる。
ーーーホント、平田、可愛い。好きだなぁ...もうちょっと近づきたいけれど、アイツ、なんか無意識にボーダーライン引いてるからなぁーーー
俊明は両者の心の声を聞いて、これは見事な両片想いというやつだ!、と思った。
「うん、もうちょいアタックしてみれば?映画さそうとか。」
拓斗は、めっちゃ照れた顔で、「がんばる」と、呟いた。
この話、そんな長く続けるつもりは無いです。




