50話記念! 明日を救う力を持つ者
明日。
それは命ある者が迎える言葉である……。
【夢覚市 東夢覚区 東夢覚町 202X 7月7日 PM23:00】
私は人気の無い静かな住宅街を散歩している。
「そのSNSクロスを見て、リツブードした女性が鏡を見れなくなった都市伝説の話……もしかして、あいつらの仕業かな?」
『解析する……、SNSクロスの鏡の写真の都市伝説のポストの存在自体が消えている様だ』
(やっぱり明日を奪うやつらの仕業の可能性が高いな……)
『ただ。我達へ依頼がなければ、たとえ彼奴等を討滅しようとお前が考えていてもできぬのだ』
「そうだね、私達ができることは、明日を迎えたい人が依頼が無いと動けないもんね……ん?」
私のスマホの通知音が鳴った。
[夢斬士:A.Yへ 〇〇様からのリクエストのお知らせ]
『我達への依頼か?』
「そう、やっと来た! ……うん、うんうんうん、リクエストを受託、はい送信!」
[夢斬士:A.Yの依頼リクエストの確認、十分後に転送が開始されます]
夜も静かな住宅街の中、人々は明日を迎えるために眠っている。
けれど、明日を迎えるという当たり前のことを邪魔する存在がいる。
その邪魔する存在の名前は、明日を奪う鬼、通称ユメグイ、と私達は呼んでいる。
『彼奴等夢喰を明日を迎える人から護る、それがお前が生まれた家の理、そうだろ?』
「そう、それが私が生まれた家の理。YKネットワークにアクセスを開始!」
【夢斬士:A.YによるYKネットワークへのアクセス確認、〇〇様への夢領域に接続中……】
『さあ、お前の明日を救う力である我を纏うが良い』
「うん、今日もよろしくね」
【夢斬士:A.Yの武装確認、YKネットワークの〇〇様の夢領域への接続が完了、転送を開始します!】
私の仕事の内容は、短編集だから見せることはできない理らしく、当然カットされた。
数時間後、任務を終えた私は現実世界に帰ってきた。
現実世界はすずめの鳴き声が聞こえ、明日を無事に迎えた人々が歩いている。
「これでまた、〇〇さんが鏡で自分の顔を見れるといいね」
『そうだな。まさか鏡に化け、拡散した者達の知識すら力の糧にするユメグイだとはな』
「でも、そのユメグイは私達が斬ったから大丈夫」
『そうだな、ご苦労だった』
「……うん、討滅報酬もユメペイに入金もされてるし、じゃあ帰りますか!」
私は刀型の鈴付きキーホルダーが付けてあるスマホを、そっとポケットの中へ入れた。
(明日を救う力を持つ者、力に溺れることなかれ……)
この言葉は私が生まれた家で、数百年前から受け継がれてきた掟。
明日を救う力を持つ、命あるモノの明日を奪う力を持つ鬼の夢喰を斬る夢斬の武士……夢斬士。
そして私の名前は、夢宮朝陽だ!
50話記念! 明日を救う力を持つ者 完。
くだらしょもな内容で、まさか50話まで投稿するとは考えてもいなかったです。
そんな50話の記念回。
夢鬼理ネットワークの初期構想である、主人公がSNS夢鬼理ネットワークで、明日を奪う鬼である夢喰を斬って明日を護るという初期構想、本編主人公:夢宮朝陽の核を短編集用に再構築して、現代編を書くならをイメージして書きました。
これにて第2シーズンは終了。
最後までお読みいただきありがとうございました。




