表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/66

第7話 整体院、始動!

ギルドで素材を換金してもらい、私は服屋に行った。

「い、いらっしゃいませ!」

「邪魔にならない、比較的軽めの全身装備をもらおうか。」

「ええ、こちらへどうぞ!」


茶髪をショートボブにした、細身で背の高い女の人は、私を奥に案内すると採寸を始めた。

「私はメラニアと申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

初見の客なのにずいぶんと手厚いなと思っていたら、メラニアさんはそっと言ってきた。

「あなた、『最強格闘少女』のアオバさんですよね?」

「ん!?」

この人もそっちでプレイしてた人か。

「あ、まあ、そういう二つ名があるようだが……」

私の目標は、つつがなくひっそりとゲームを楽しむこと。この人にも口止めしておかなくちゃ。

「こちらを始めたことはまだオフレコだ。ここまでもひっそりと人目を忍んでやってきたのだ。もしばらしたりしたら……そこから先はあまり言いたくないのだが」

そう静かに告げて、意味ありげに視線をそらして口をつぐんでみる。この脅しはずいぶん効いたらしい。メラニアさんは、

「は、はい!」

と身をきくんとすくませ、そそくさと採寸を済ませた。


「お、お客様ですと、こちらの忍者装束をアレンジしたものがいいかなと思いますが……」

「これが忍び装束?ずいぶんと赤いな」

「ええ、忍者は、本当は黒ずくめではなく、柿のような、こういう赤っぽい服を着ていたようです。和装は見た目にもよく合っていらっしゃるし、ちょうどいいかなと……。」

「そうだな、そちらをいただこうか。代金はいくらだ?」

指定された額は手持ちで十分払える金額だったのでその場で払い、口止め料としてちょっと上乗せした。

「では、細かい修正などを加えて、三日後にお渡しします!」

そうして私はメラニアさんの店を後にした。


廃病院の近くまで来たのでいったん「透明化」で姿を消し、廃病院のドアを開けて入り、鍵をかけて「透明化」を解除した。見た目を「コユキ」に変え、再びドアを開けて、今度は「透明化」を使わずに堂々と表に出る。


「お、おいそこの小娘!」

あれ、これは……「アオバ」の時にへいこらしてきたおっさんか。

「お前、なんだってあそこの廃病院の鍵を持ってるんだ!」

「なんでって、言われましても……」

「あそこは、俺らのボス、セルリアス様が狙ってたエリアなんだ!オメエみてえな小娘が手、出していいもんじゃねえ!」

ああ、ここまで雑魚とは悲しいものだ。こういうやつには、これが一番効くんだな。

「あー、私が開放したんじゃなくて、散歩してたらここを通りかかって、たまたま出てきた女の子に『これ、ここの鍵。』って、鍵をもらったんですよ。」

「ン、そいつはどんなやつだ?」

「真っ黒い髪の毛をポニーテールにした、小柄できりっとしてる子です。」

「ま、まさか、それはアオb……」

「それじゃあこれで!」

こういうのは関わらないに限る。


またメラニアさんのお店に行き、出来合いの白衣を買う。ついでにピンクの白衣をオーダーし、店を出る。その他いろいろな物資を商店街で買い込み、三日ほど後に……

ついに、私の念願の整体院、「コユキ整体院」がオープンした。

ネーミングセンス悪いって言わないで。これが私の精一杯。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ