転生して学園生活を送ることになりました
9人の奴隷を買ってハーレムを築き上げていたミトカ。
そんなミトカがある日目覚めた瞬間の異変から始まる物語……。
目が覚めた。見覚えのない天井……。違和感はすぐに伝わってきた。
「どこだここ。」
「ミトカ、まだ寝てたの?早くしないと、遅れちゃうよ。」
見覚えのない部屋。扉を開けて現れた少女、だが、その少女には見覚えがあった。
「…リズ?」
「どうしたの?そんな信じられないものを見るような目をして。」
彼女はリズ……正しくはリザレット。僕の……あれ、確か……。
「ごめん、寝起きで頭がぼーっとしてるみたいだ。ついでに、何に遅れそうかも教えてもらって良いかな……。」
「大丈夫?学園、早く行かないと遅れちゃうよ。」
学園……?聞きなれない単語だ。だが、遅れるのは良くなさそうだ。
「わかった、すぐに準備するよ。」
「あ、ほら、着替えここに用意してあるから、早く着替えちゃって。」
「ありがとう。」
急いで用意してくれた服に着替えて、リズと共に学園へと向かった。
少しずつ頭が覚醒すると同時に自分の記憶と頭に流れる情報の相違に頭を抱える。
今の自分はこの魔術学園の高等部2年生……ということらしい。だが、授業の内容的に魔術に関する情報は大体自分が知っている知識に似通っていた。
僕の知る旧代魔術も新代魔術も、この世界……と言うべきか時代…というべきかわからないけれど、現状としては過去の話に近い扱いにある。
未来へタイムスリップ……というには納得がいかないことがある。
どちらかと言うと、転生に近いものを感じている。
「この世界は魔術という概念はあるけれど、人種はかなり減っているように見える。そもそも、概念として失われたのか……?」
「ミトカ、また何か考え事してる。」
「リズ、いつからいたんだ?」
「今来たところだよ。授業中も心ここに在らず、みたいな感じだったよ?本当に大丈夫?」
「問題ないよ、知識だけなら言うほど学ぶことなかったからね。」
魔術協会の存在は消え、魔導書という物を争う魔術師も消えた。だが、魔術そのものが失われたわけではなかった。
人類は魔導書を通して魔術を多くの人間に伝えて、魔術を扱える人間を増やすための施策に出ることにした。その一つが、魔術学園というものだ。
ただ、魔導書を使って魔術を扱うだけの僕の知る新代魔術を繰り返しては魔術は衰退するため、僕の知る旧代魔術のように魔術師が魔術の錬成を怠ってはいけないことを大事にしようとしたらしい。
その結果として、知識の共有を行い、より多くの魔術師を生み出すため学習の場を設けることにしたのだろう。
何にせよ、僕の記憶にあるのはだいぶ古いとはいえ、新たな魔術の知識は特にない、歴史の変遷さえわかってしまえば、後は聞き流したところで問題なかったのである。
「大丈夫なら良かった。私は部活あるから、気をつけて帰るんだよ?」
「ああ、うん。」
そして、どうやら僕はどの部にも所属していない、俗に言う帰宅部というやつらしい。
どうも僕は部活に入りたくないから帰宅部をしているのではなく、自分のやりたいことを部活でするために、部活の設立にこだわり続け、どこの部にも所属してないらしい。
そして、僕が設立したい部活というのが……。
「魔術研究部……僕らしいな。むしろ、なんでないんだよ。」
わざわざ部活でまで魔術のことに打ち込むほど、人類は魔術に対する関心は深くないらしい。もったいないものだ。
「何もせずに帰るのも、もったいないな。」
そもそもなんで部活の設立ができていないんだ?その理由がわかれば、解決できるのではないか?
「何事も、まずは情報だ。」
ひとまず、自分のクラスの担任にでも聞いてみるか。いろいろとちょうどいいから。
「失礼します。」
「あら〜?ミトカくんじゃない。どうしたの?体調悪いのかな?」
「いや、先生に聞きたいことあって。」
保健室にいる養護教諭、その人が僕のクラスの担任であり……僕の記憶に残っている一人でもある。彼女の名前はリベル。
「聞きたいこと?」
「部活の設立ってどうやったらできるんですか。」
「そういえば、魔術研究部を設立したいって言ってたもんね〜。うーんと、顧問の先生と部員が最低でも4人は欲しいかなぁ。」
4人か……思ったより多いな。
「ありがとうございます。ちなみに先生はフリーですか?」
「えっ……?え、えーと……。」
「あ、どこかの部活の顧問をやってるかどうかって意味ですよ。」
「えっ……?あ、そ、そうよね。私はどこの顧問にもなってないよ〜。」
聞き方が悪かった気がする。先生相手になんて申し訳ないことを。
「てことは、先生に顧問を頼んでも良いんですよね。」
「そういうことにはなるかな。でも、ミトカくん部員をあと3人も見つけられるのかな?」
「見つけますよ。じゃないとやりたいこともできないので。」
「うん。じゃあ先生、ミトカくんが部員を集めてくるの待ってるからね。」
「ありがとうございます。」
ひとまず、顧問の確保は大丈夫そうだ。リベルとの接点もできた。
まだ確信はないけれど、転生しているのは僕だけではなさそうだ。考えられるのは、転生魔法……あたりだろうか。
僕の記憶の断片にそのような魔法の存在があった気がする。僕はそんな魔法を扱えはしないが……魔術協会の人間が完成でもさせたんだろうか。
まあ、何にせよ転生したのが僕だけじゃないと言うことは……ここにいるはずだ、僕の知る9人が。
今の感じだと、僕以外は転生前の記憶がない。ということは、僕という存在に対する認識も違うということになる。
「まったく……どこの誰だか知らないけど、許せないね。」
わざわざ転生前の記憶を呼び起こさせる必要はないだろう。
だけれど、彼女たち9人との関係は、もう一度結ばせてもらおうじゃないか。
「僕は誰一人手放す気はないよ。」
さあ、始めようか。我欲を満たすための新たな人生を。
せっかくなので全年齢版として新たな物語を書こうと思いました!
更新は気まぐれなのであまり期待しないでください!




