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詩集・『碧き影の星の歌と紅蓮の瞳孔の揺れた焔』②  作者: 風快李吏


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⑮「The Heart Arms」

君に付けられた焼け爛れた皮膚の跡

左手に焼け付いたこの3つの爪跡は

完全に癒されずに残された

責められたのは自分だけ 積もりゆく記憶の塵の中

あれから何十年経ってしまったのだろう

今もこの手の上に刻印のように現実を見せつける



もう誰の眼にもしない痛み 自分さえ忘れた

皮肉や憎まれ口で撲られる日々にももう疲れた

汚れた土壌に降る酸性の雨

何にも育ちやしない


快楽に堕ちてゆく白い刃

その武器は()がためのものか

手に取り(クウ)に翳せば何かを失う諸刃の(ツルギ)

ならばいっそ全てを失ってみるか?

忘却を切り捨て 何処へ向かうかも判らず彷徨ってみるか

無謀だと知っていながら魂を燃やす火の鳥のように宙を舞ってみれるのか…?

そんな覚悟ないくせに 何故そんなものを手にするの



この膝に突き刺さった無数の針

必死で払い退けようとしたけれど

両手に突き刺さって剥がれやしない

この身は(トゲ)にまみれてゆく

もう誰も構いやしない



嗜虐に酔いしれてゆく堅い盾

その護る力は誰がためのものか

手に取り我が敵に刃向かえば 何かに怯える愚かな武器

ならばいっそ一人で耐えてみるか?

全てと孤独を抱え 心を殺せるのか

他人を守ると欺き 犠牲にするのか

希望も夢も自分も投げ捨て 重く鈍く地を這って無に生きて行けるのか?

そんな覚悟もないくせに 何故そんなものを手に取るの

そんな覚悟もないくせに どうしてそんなものを手にするの



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