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異端聖女の独白

私の名前はアズサ、いや、正確には違う。

私は名無しのジェーン。異端の聖女達の魂の集合体だ。

でも、今のところ私の意識が前に出てきて、他の皆はあまり表に出てくることはない。


恐らくは私が特殊な生まれだったことに起因するのだろう。

私は転生者だ。


転生する直前は自転車で河川敷を走っていたとき、向かいから来るランナーを避けようとして川に落下。水が鼻やら口やらから入ってきてパニックに

なってるうちに視界がブラックアウト、次の瞬間には赤ちゃんになっていた。

いやぁ、人間は膝丈の水でも溺れるって知ってたけど、まさか自分がそうなるとわ。


そんな訳で、今度はそんな間抜けな最期にならないように体を鍛えて実家の後継者争いには目も向けずに冒険者になった。

せっかくファンタジーな世界に生まれたんだもの、冒険者でやっていきたいよね。


島国から本土に渡って冒険者として活動すること暫し、Bランクに上がった頃に観光がてら神教国に行った所で騙し討ちにあい、変なネックレスをつけられてしまった。

私は転生者だった影響か効果が薄かったんだけど仲間は皆洗脳されてしまっていた。

どうにかしようと工作していたらそれがバレて異端審問にかけられ……それから死ぬまでの事は思い出したくもない。


そんな状況を終わらせてくれた純和風の顔立ちのおじさんには感謝しかない。

最後に一言だけお礼を言いたいという気持ちが天に届いたのか、幽霊のような状態になって目が覚めた。

私と一緒にいた他のコも同じ事を考えたのか、みんなの心や力が一緒にあるのを感じる。


おじさんの行方を追ってフラフラしていたら、明らかに転生者、というか転移者っぽい高校生君を発見。

何故かはわからないけど、その子や仲間達からおじさんの気配を感じる。

この人達に着いていけばいつかおじさんに会えるかもしれない。

私も結果的に何十人分もの魔力を持ってるし、足手まといにはならないでしょう。


お礼を言えたら、実家の様子を見に行ってみたいなぁ。

あの剣術馬鹿とカード馬鹿も無事だと良いけど……

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