〜第十話 皇帝の苦痛〜
(ここから先は皇帝の一人称視点でお送りします)
「ハァ......一体どうしたものか。」
弥帝国の皇帝、ユ・ルリ皇帝はそう呟いた。
彼はまったくの人生を送っている。国の最高権力者でありながら。
元々ユ・ルリ皇帝の父である揺・瑠流・璃皇帝はこの弥帝国の建国者だ。
のためユ・ルリ皇帝は第二代皇帝ということになる。ただ過去には悲劇があった。
かつてまだ弥帝国が建国する前。列島は多くの家がひしめき合うお互いに独立していた。
そんななか当時中級貴族の当主になったばかりのユ・ルル・リ当主は国を統一しようとした。
そして建国宣言を出し弥帝国を築いた。
ただ実際そこまで権力がなかった彼は列島を統一することができず仕方なく各地の領主や当主へ統治を任せた。
これが悲劇の始まりであり現在の旧領主一派や旧当主一派にもつながってくる。
結論、地方の彼らに任せたがゆえ作物などを税として各地から回収することはできなかった。
これにより地方貴族時代に持っていた領土を直轄地(現在の滋賀県北部あたり)としてその少ない作物で
国を維持し、なんとか凌ぎを削った。
極限状態での国家維持、それは難しいものであった。
その結果食べ物はなくなり限界の状態で退位し息子のユ・ルリ皇帝を即位させた。
建国した代での滅亡を防ぐべく全責任を息子に押し付けた前皇帝はそのままへそくりを持って逃げ出した。
実際何もできない状態だった。富を集めても領主制を撤廃すれば不満を買う。
そんなときに即位させられたユ・ルリ皇帝は単純に不運だったと言えるだろう。
そして仕方なく前皇帝が残した設計図を見つけた。それは彼が作ろうとしていた都の設計図だった。
名は弥京。十字に揃えた碁盤の目のような形で整理されている巨大な町だ。
当時のギルガスト帝国の都をモチーフにしたものだ。新時代の象徴として作ろうとされていたが財政難で作れなかったものだ。それを作り移民で領主たちの力を削ぐと遷都を行った。
遷都先は現在の東京都。そこに亀寿京を築きさらに大きな都としてなった。
しかし亀寿京は速攻で取壊されることになる。
先代が残したマギステルシアとエルセリアとの外交関係は弥帝国が近代化に遅れているという理由で悪化していた。実際モチーフとしたギルガスト帝国はすでに崩壊しギルガスト連邦が成り立った。
工業国として弥帝国の26倍の領土でかつての世界で一時的に最強の国家としてトップにたった。
崩壊済みのギルガスト帝国の文化をいまだ残す弥帝国は過去の国とされ外交に失敗。
しかたなく新たな西洋の文化を取り入れ東京低地の高低差を利用してオルディナをつくった。
白亜の都市とされ大理石で作られた複雑な道と坂道は防衛性をたかめ首都が陥落するのを遅らせる対策でもあった。近代化都市を作り再び遷都。その後過去の象徴となっていた亀寿京を取り壊しオルディナを首都として制定した。そして領主制を撤廃し中央集権国家として近代への道を歩んだ。
それだけであり国を良くしようとして立て直しただけだった。なのに役割を失った領主たちから反感を買い首都オルディナが攻められることも多々あったが新時代の都市は旧時代の領主率いる領民の軍に苦戦はしなかった。結果、弥帝国は急激に発展し開発途上国として外国に認められ対等に話を交えることもできた。
しかし反国家勢力が乱立し、マルカ公国からの農作物は少しづつシャットアウトされている。
その結果飢饉が起こり多くの人が大河を渡ってミストルンへ向かおうとして何人も死んでいる。
また西へ向かい道中に死んでしまう人もおり国家の発展は止まってしまった。
首都周辺はスカスカとなり完全にものの抜け殻となった。
もう、どうしようもないのかもしれない。これが運命というものなのだろう。
彼はなぜか希望を持って下田へむかった(???????)。
そしてそこに一筋の光が空から、天界から降り注いだ。
なぜか下田の地で元農民の冒険家と浮浪者同然の皇帝が出会うこととなる
こんにちは!
今回あとがきを使うのは2回目なのですがまあまずはいつもお決まりにしようとしてるあれ。
ということで少しでも面白い!続きが気になる!という方は☆評価、ブックマーク追加をしてくれると嬉しいです。
そして本題。最後にフラグが立っていましたがなんと今回で地上編。完結となります。
なによりかなり天界編から遅れましたが地上編完結です。(小泉構文?)
また第三部でお会いしましょう。




