ナインマスとの出逢い
私はナパンローという村で生まれ、育った。
実の娘だというのに、父は私を叩いたり、殴ったりと乱暴に扱ってくる。
辛い……とにかく辛い。
村人は私が叩かれたり、殴られたりしても、怒ったりせず見ない振りをして立ち去っていく。
所詮は他人だから、と言うの?
酒に溺れた父は早く死んじゃえば良いのに……
私は父に叩かれたり、殴られたりしないように森へ駆けて行った。
森へ入って、しばらく歩いていると、ある樹の根元に倒れた羽根が生えた小人?が倒れているのに気付き、歩み寄って、屈んで、片手の掌にのせた。
「ねぇ、小人さん、大丈夫?」
「うぅぅあー……にぃ、人間?腹が減って動けなくて……」
「お腹が空いて倒れてたんだ……この森は果物がたくさんなってるから、それを取ってあなたにあげる」
羽根が生えた小人?を信じて、握り潰さないように持って、果物が成っている樹に走って地面を蹴って、飛んで、果物を取った私だった。
オレンジ色の楕円形の果物を羽根が生えた小人?に見せ、食べるように促した。
「小人さん、皮は剥いてないけど、食べてみて」
「あぁぁー、ありがとう、人間……」
小人?が感謝して、むしゃむしゃと果物を食べていく。
「ぷはぁ〜生き返ったぁっ!!おい、人間、ほんと助かりました!!ありがとう!!恩に報いたい、何が願いだ?」
「私の願い……?うぅ〜ん……」
小人?の問い掛けに顎を片手で撫でながら、唸った。
「何も望まずに生きてたっていうのか!?あははははっっ、面白い!!妾は木精のナインマスだ。そなたに【木精密約】を授けよう!!詳しくは後で開示するが、そなたは二度と死ななくなった。そなたの面白い人生を妾に見せてくれ!!」
私は森の中で、ナインマスが授けてくれた加護である【木精密約】の詳しいことを聞いた。
「——」
「ナインマスさんが授けてくれたのは樹を通して、樹の生命を私に送れるようになって、世界中にある樹がなくなり尽くさない限り生きれるっていうことですか?」
「そうそう!!」
「私……そんなに長生きしたくないんだよ」
「何をがっかりしてんだ、そなた?そうだ!!名はなんという?」
「カブサットです」
「カブサット……何百年前にカブサットという娘がおったような……偶然か。あはははは!!今からどうする、カブサット?」
顔の周りを飛び回る木精のナインマスだった。
木精のナインマスに懐かれ、不死になってしまいました。
ナパンロー村に戻って、自宅に帰った。
帰宅して、すぐに父から頬を叩かれ、井戸に水を汲みに行くように言われた。
ドライアドを助けたら、懐かれ、不死の能力を授かった少女が居るのは面白いかと思ってのものです。




