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魔王と7人の巫女  作者: othello
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2/11

001(主人公視点) 2/2

本日2話目です。

こー君をこうちゃんに変更


 



 学校からの帰り道、僕はメールを打っていた。

 相手は武蔵との会話にも出てきた、静香。

 帰りに待ち合わせをしていたのだけど、今学校を出た連絡を送る。

 視界がぶれたかと思うとあたりの景色が一瞬変わる。

 空には青と赤の二つの太陽が浮かび、あたりから人の気配が消えた。


「なっ、影世界。・・・このあたり一帯で。はぁ、やるしかないよね」


 そうして、ため息をつき戦闘に備えて携帯の画面を消そうとして気づく。


「あれ?まずい、ここ電波届かないから、静香さんからの連絡貰えない!急いだ方が身のためか・・・」


 そう言って僕はメガネをはずす。

 そこには先ほどまでの黒い瞳は無く、白銀の瞳がギラギラと輝いていた。




 ※※※




 ―――影世界 エリアlevel:1


 影世界はこの世界に現れた超進化を遂げた異分子を封じ込める裏の世界。


「さて・・・始めようか。〈魔王〉」


 僕がそう告げると、上下に魔方陣が現れ僕を包む。

 魔法陣がはしけ飛び、僕の服が黒と白線の入った服へと変わる。


「怠惰スキル:〈索敵〉」


 線の色が水色に変わり、あたり一帯にソナーが放たれる。

 目を閉じてソナーを感じると、遠くない位置に複数の魔物を感知した。


「「「「ワォ―――――――――――ン」」」」

「ギャアアアアアア」


「色欲スキル:〈識別〉」


 今度は線が桜色へと変わり瞳に少しピンクがさす。

 高速で飛行する敵を持ち前の肉体能力と訓練で養った動体視力で避けながらスキルで敵の正体を探る。


 コンドル・雷〈魔物〉 脅威レベル:G

 ウルフ・氷〈魔物〉×4脅威レベル:G


 この世界には特別な力が存在する。

 それは魔力と呼ばれたり、気と呼ばれたりする。

 それらが地球上の生物に影響を及ぼして特異な力を得た動物を魔物と言う。

 またその魔力が人の負の感情を含み概念となった物を妖怪、肉体を得たものをモンスターとよぶ。

 これらは生まれてまず、この世界からはじき出される。

 故にこの世界に入り込むための穴をあけるために世界の影に隠れて力を蓄える。

 僕の今の家はそう言った異形を狩る組織の重鎮の家だ。

 まあ、自分にはその魔法を扱う才能が無かったので見放されたが・・・。


 その世界を知るのは古の時代に神より異能を与えられた一族がそれぞれの手段を持って入り、世界の平和の為に滅するか、封印する。

 現代では滅殺が主流となっており、封印して浄化し自然に返すようなことはめったにしなくなってしまった。


「飼われている様子はない。天然ものか。傲慢スキル:〈身体能力強化〉。怠惰スキル:〈武装召喚:刀〉」


 すると、線がオレンジになり僕の前に魔方陣が現れ僕の体の中に消える。

 そのあと、再び線は水色へと変わり地面に現れた魔法陣より刀が召喚される。


「さて・・・早く終わらせないと」


 目の前にはウルフの放った氷の塊とコンドルの放った雷撃が迫っていた。




 ※※※




「こちら、異形対策部隊です。・・・失礼ですが、ライセンスはお持ちでしょうか?」


 この世界で魔物を殺すにはライセンスがいる。

 魔物の素材は表の世界にはない物であり、かなり取り扱いは厳重だ。

 国家魔闘師国に所属する者と傭兵と呼ばれる国に所属しない者達だ。

 僕の場合、強制的に後者だ。

 国は僕の存在を認めない。

 ただ、戦力として見ているようでたまに声はかかる。

 ライセンスランクは共通でF~A、Sとなっている。

 僕は傭兵のライセンスA+。

 プラスはA以上の実力はあるがSランクが規定で21歳以上だからだ。


「はい、傭兵のライセンスですけど」

「傭兵、ですか」


 年というのもあるが国に所属しない傭兵は怪しくもある。


「せ、センパイ!A+です!この人、うわさの魔王ですよ」

「なっ。失礼いたしました。ところで、これらの素材はどうするのでしょうか?」

「このあたりで故意にしている店があるのでそちらに。ああ、ちゃんと国営の許可持っている店ですのでご安心を。日ごろから素材持っていくと、いざというときサービスや割引してくれるですよ。それにあの店は新人用の国から一部の防具作成を依頼されるような特殊なお店ですから心配は老いらないと思います」


 そう言って僕は店の名前を教えると、異形対策部隊の二人はメモを取りかえって行った。


「さて・・・暴食スキル:〈胃袋〉」


 二人が消えたのを見計らって僕は能力で魔物を回収すると現実に戻る。それからすぐに携帯が鳴った。

 トーク『静香:こうちゃん?連絡着かないけど大丈夫?』他11件

 時計を見ると連絡入れて1時間ぐらいが経っている。

 僕は急いで電話を掛けると彼女に謝りながら集合場所へと急ぐのであった。




 ※※※




「もう、まったく。よく迷子になり易いんだから」


 迷子とは表の世界での影世界に対する隠語である。

 目の前に座る彼女の名前は安心院 静香。

 幼稚園と小学校の3年生まで、中学が一緒だった幼馴染的存在であり、俺にとって片思いをしていた子だ。

 だが、今となっては彼女の対して少し罪悪感がある。

 その事についてはまた今度話すとしていま彼女は僕の学校の制服とは戸がう学校の制服を着ている。

 その学校とは国立 塔馬学園。

 国主導の闘魔師育成機関であり、各地の闘魔師の奥が在籍している。

 非常にも仕分けないのだが、はっきり言わせてもらうと国営の闘魔師機関の者はかなり弱い。初出撃での死亡率は6割。

 まあ、調子に乗っている奴や状況の飲めない奴ばかりなのである意味篩いに欠けるようなものだ。

 そのため2年生になるころには入学時の半分以下は当然となっている。

 決して現代闘魔師が弱いわけではない。

 なまじ国が適性のある一般人を適当に学園に放り込むからだ。

 もっとも、腕のいい物は学園にいかず、それぞれの故郷で活動したり履ければすでに異形対策部隊として現地派遣されていたりする。

 あの舞台は最低でもライセンスD以上が必要だ。

 影世界のlevel:2までなら余裕で対処できるだろう。


 さて話を戻すとして目の前の静香の家、安心院。

 それは封魔の高野と同じく聖魔の安心院と呼ばれるほど伝統と歴史を持つ家である。

 彼女の一族は代々巫女の血筋で特殊魔法聖魔法が使える。

 聖魔法とは、主にモンスターや妖怪によく効く攻撃であり、一時的浄化作用のある攻撃である。

 昔は安心院と高野は協力し、弱らせて封じて、元に戻していたらしい。


 静香は特殊な力に目覚めてしまった僕への監視役であり、鎖でもあった。

 彼女は優しいので僕の監視任務に真っ先に自己推薦をしたらしい。

 元から家としては僕と同じ学校、それも同じクラスにいる静香を監視役にするつもりだったらしいのでそれはすぐに許可が出た。

 いざというときは心中しなくてはいけないのに。


「こうちゃん?あ、何か考え事?当ててあげよっか?」

「静香とこの後デートどこに行こうかって考えてただけだよ」


 面倒なので少し恥ずかしかったが先に嘘の答えを言っておいた。

 こんな雑な嘘では静香に「なに言ってるんですか~。さあ、教えてください?」と般若を背負いながら浮気を責められる夫のように考えていたことを問い詰められることを覚悟していた。


「なッ、・・・ごほん。よろしい。期待してるよ?」


 彼女は顔を赤く染めながらそう言った。

 あれ?案外ばれない?

 ちなみにこの後はゲーセンで遊んで帰りました。

 ゲーセンまっすぐ向かったときは足蹴りを喰らったが、プリクラを一緒に・・・それも静香の望むポーズで撮ったら許してくれた。

 けどね、静香さんや。

 まるで恋人のようにハグしたり、ハートいっぱいつけるのはどうでしょう?

 え?これをいいんちょやユフィーに見せるって?

 えっと、誤解されますよ?




 ※※※




 ちなみにそのあと、両方から電話かかってきてうらやましいという内容の文句を永遠といわれた後ゲームセンターに二人で今日みたいなプリクラ撮りに行くことが決定しました。

 あの・・・本当に恋人に見られちゃいますよ?


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