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小さな国のお姫様  作者: うるいあ


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19/19

19

 お姫様は塀の中。

 今日も高い空と、遠い地面と。

 どこが近いのか、分からないまま。ただ切り取られた世界の中で、足踏みをして、本を読み、誰かの決めた世界を識る。

「生きてやろうじゃない」

 お姫様は思います。

「絶対に、私は生きるよ」

 そのために、3年いろいろなことを盗み学ぶ。

 生き延びるためならば。

 誰かが自分を助けてくれると知ったのだから。

 いつか大地を踏みしめて、自分の足で自分の意思で歩いていくために。

 いつか大地を踏みしめて、誰かを自分も救えるように。

 花びらは舞って、お姫様は笑う。珍しくドタドタと青年が駆け上がる音が聞こえて、お姫様の笑い声はいっそう大きくなった。

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