相変わらずの3人だね。
西山公平による襲撃事件が終わり1ヶ月が過ぎた。
主犯の西山は起訴され、これから裁判が始まる。
同じく共犯の北川武志だが西山から受けた暴力で重傷を負い、幸いにも意識は回復したが全身の骨折に加え死への恐怖からか唸り声をベッドの上で上げる事しかできず裁判が始まる目処すら立たないでいた。
一方脅迫されて真夏と謙二を襲った和田翔と立花純一の2人だが...
「翔、純一、聞いたぜ斎藤をボコったんだろ?」
あるカラオケボックスの一室、女3人に男も3人。
その内の1人がニヤついた笑顔で尋ねた。
「まあな、亮の敵討ちみたいなもんだよ、なあ翔?」
「ああ、不意打ちで亮を襲った斎藤だが俺達の前じゃ何も出来ず蹲ってボコられてたぜ」
得意気に謙二の暴行を自慢する和田と立花、それを嬉しそうに聞いている男の名は佐藤亮。
そう玲美の浮気相手だった男だ。
「敵討ちって、亮君強いのにー?」
佐藤に媚びるようにもたれかかっていた金髪の女が言った。
「バーカ本気で俺が殴ったら相手を殺しちまうだろ?」
得意気に佐藤は拳を突き出すが言ってる事は嘘だ。
佐藤は何度も謙二を襲い(全て不意打ち)結果、返り討ちにあって逃げるように転校したのだ。
「やっぱ亮って強いんだ~」
和田の隣に座っている茶髪の女(茶パ)が嬉しそうに手を叩く。
「まあな、たが俺もそろそろヤンチャは卒業だな、翔と純一もだろ?」
「そうだな、斎藤相手が俺達の最後の喧嘩だ」
「まあ今回は俺達が斎藤を脅して被害届を出させなかったがポリ(警察)に知れたらヤバいとこだったぜ」
「嘘、叩きのめした奴に脅しかけたの?凄ーい」
立花の隣で顔を黒くした女がうっとりとした目で見詰める。
もちろん和田と立花の言葉も嘘だ。
警察に保護された2人は西山達から脅迫を受けていたとはいえ積極的に暴行に加わっていた。
その為警察の聴取を受ける事になり、何とか和田と立花は被害届を出さないで示談をお願いするため両親と謙二の病室に行った。
『何とか被害届だけは!』
土下座しようとする和田と立花の両親を謙一と謙一の父親は制止させた。
『あなた達の謝罪は要りません。子供とよく向き合いなさい』
謙一の父親はそう両親に告げたが、結局向き合う事の無い両親と反省無しの和田と立花だった。
「強いのに勿体無ーい」
バカ丸出してキンは佐藤の腕に自分の腕を絡ませ胸を押し付ける。
「バカ止めろよ翔と純一が見てるだろ」
そう言いながら佐藤はにやけた顔でキンの顎を摘まむ。
「私達も...」
茶パとクロも和田と立花に甘えた顔で近づく
「なんだよ仕方ねーな」
「全くだぜ」
和田と立花も嬉しそうに顔を茶パとクロに近づけた時、
「テメエなに人の女に手出してんだ?」
カラオケボックスの扉が蹴破られると同時に3人の男達が入って来た。
「な、なんだよお前ら!」
佐藤は必死で強がるが男達は佐藤と和田や立花の胸ぐらを無言で掴み上げる。
「聞こえ無かったか?俺はこの女の男だ」
佐藤は大きく丸太のような男の腕で掴み上げられ息が出来ない。
「ごめんなさい!私達、無理矢理...」
キンや茶パ、クロ達3人の女は入って来た男達にしがみつく。
「お前らの事は後だ。まずは人の女に手を出したこいつと話をしてからだ」
男は佐藤の髪を掴んだまま部屋を出る。
和田と立花は逃げようとするが別の男達に肩を掴まれ恐怖で逃げる事が出来ない。
結局店を連れ出された佐藤と和田、立花は...
翌日全身を滅多打ちにされた3人の男が河川敷の下で発見された。
3人の男は酷い暴行を受けていたが誰にされたか一切言わなかった。
偶然にも翌日病院に救急車で運び込まれる3人と秀一、真夏、謙一が出くわした。
「なんだ?」
ストレッチゃーに乗せられた男の怪我の様子に謙一は眉をひそめる。
「兄ちゃん...」
全身血だらけで顔は原型を留めて無い様子に真夏は秀一にしがみつく。
「ん?」
ストレッチゃーに乗せられた1人の男が秀一と目が合う。
男はすがる目で腕を上げるが秀一に男が誰か分かる訳が無かった。




