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出張ネイリスト異世界でもネイルをする  作者: ありえ


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57 アレが王妃様にバレた

 師団長のフットネイルが終わりお昼休憩。

 午後はすぐに試験となるので楽しくワイワイのお昼ご飯では無く少しピリっとした雰囲気だ。

 それにはきりこも目を丸くし様子を伺うようにキョロキョロとしている。

 なのでコッソリと午後一番に試験があると伝えると納得していた。

 話し辛い雰囲気なので黙っての食事だ。

 そんな雰囲気の食事中にこの部屋の扉が開いた。

 そこに立つ王妃様。

 シーンとしていた部屋が更に冷え切った様な雰囲気に。

「あら、食事中なのでそのままで良いですよ」

 慌てて膝を折ろうとする受講生に声をかけ、こちらへやって来た。

「きららさんきりこさん、お食事中にごめんなさいね? ちょっとこちらへ来て頂けるかしら?」

 なんだろう? と思いつつ静かについて行くと廊下に出た。

「ちょっと! こんなに優れているものがあるのに何故教えてくれなかったのかしら? 献上してくれても良かったじゃない!」

 …。

 なんの話??

 きりこもなんの話か分からずに戸惑った顔をしている。

「発言をよろしいでしょうか? 恐れながらなんの話か分からないのですが…」

「いつも通り普通に話して頂戴。それよりもこれよ、コレ!」

 お付きの侍女が王妃様に促され”コレ”を出す。

 ああ!

 トイレットペーパーか!

 確かにあげたことは無かったが、割とトイレであったメイドさん達に配ってた物だ。

「私に内緒で…こんな良いものを使っていただなんて…!」

 わざとらしく目元にハンカチを持っていきシクシクと泣いたふりをする王妃様。

 …私達は知っているんだ。

 私達がこの王城に来るようになって気軽にこのゲストハウスに来る王妃様を。

 そしてあまりにも普通に話しかけてくる彼女を。

 特にきりこの所に毎週のように顔を出しどんな髪型が私に最も似合うのかを聞きに来たり、前髪のセットを頼んだり、プライベートな話をしに来たりしている。

 その際に私にも声をかけてくれるが、ピンクのネイルでの夜の話をしてくるんだ。

 つまり、そこそこ私達は王妃様と仲良くさせて頂いているのだ。

 だから知っている。

 あの泣いたフリはきりこが王妃様に教えた小賢しい技だと言うことを。

 だって今も泣いたフリをしながらチラチラとこちらの様子を伺っているし。

 はあ。

「王妃様にもお渡ししますよ」

「今はお付きの侍女しかいないんだからローズって名前で呼んで頂戴。私達の仲じゃない!」

 そう。何回も話している内に仲良くなりすぎている。というのも私達と同い年と言うことが分かり、この国では王妃として振る舞わないといけないので気を抜けないでいたが、きりこの接客業故の高い話術に心を開いた。

 それはもうパッカーンとガッツリ開いた。

 ちなみに朝ここに来る前に聞いたが、きりこは今日帰る時に魅了魔法をかけてもらう約束をしているらしい。

 そう。

 その為に参加する合コンをこの異世界出張後である月曜日で探したらしい。

 効果があるかどうかも含め検証する予定だそう。

 確かに気になる。

 その効果がどれぐらい続くのかもそうだが、日本に戻っても効果があるのか、威力はどれぐらいなのか。

 気になる人がこっちのこともちょっと気になってくれる感じなのか、それだといいけど街ゆく人たちにも効果を発揮してしまったら面倒な事にもなりそうだ。

 さて、王妃様にもトイレットペーパーをあげるか。

 何ロール持ってたかな?

 マジックバッグを確認する。

 あ、そうだった。

 この間トイレットペーパーが安く、時間停止もあり劣化もしなくたくさん仕舞える事からまとめ買いをしていたんだった。

 1袋12ロール入りを4つ買っていた。

 とりあえず2袋でいいかな? と思い2袋を取り出す。

 きりこも同じ様にたくさん持っていたのか同じく2袋を出した。

 目の前には4袋。合計48ロールのトイレットペーパーが並ぶ。

「まあ! 本当にいいの!?」

「侍女の方とかにも使わせてあげて下さいね〜」

「もちろんよ! これって継続的に手に入れることは出来るの?」

「今ぐらいの量なら毎週持って来れますね。もう少し多くだったら持って来れる時と持って来られない時があるかもしれません」

「分かったわ。出来るだけ持ってきて頂戴。これはこちらの王宮で買い取るわね。ジェイソンに伝えておくから今もらった分の代金も帰る時に貰って頂戴ね」

 プレゼントでもいいぐらいの価格だがこれからも持ってくるし買いに行く手間も考え、普通に販売する事にした。

 これはドラッグストアやスーパーに買いに行くより、メーカーに問い合わせした方がいいのかな?

 一応政子さんにもトイレットペーパーが気に入られた事とか伝えた方がいいのかな?

 これは戻ってから考えるか。


 お付きの侍女がマジックバッグにトイレットペーパーをしまい、王妃様達は帰られた。

 また終わりぐらいに(きりこに魅了魔法をかけるために)顔を出すらしいけどね。

 さて、昼休憩の時間も終わる頃だし午後の準備をしよう。

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