いじめ
「痛いっ…玲亜ちゃん…やめてよ…」
「気安く名前で呼んでんじゃねーよ!あんたは私のサンドバッグなんだからさ(笑)」
私は、虐められている。どうしてこうなったのかは分からない。
最初はこんなんじゃなかったはず…
私が虐められ始めたのは突然だった。特に玲亜ちゃんの好きな人を取ったわけでも、
恋人を奪った訳でもない。虐められる理由がさっぱりわからない。
本人に実際に聞いてみたら、
「気づいてないの?ほんっと、あんたって馬鹿だよね笑」
私も、紗奈っていうちゃんとした名前あるんだけどな…玲亜ちゃんとだって昔は仲良かった。
高校に入って最初に仲良くなったのも玲亜ちゃんだった。
「ねぇ!紗奈ちゃん…だよね?私、玲亜!仲良くして欲しいな!」
「うん!玲亜ちゃん!よろしくね!」
私たちはニコイチのはずだった。でもある日突然、
「あ!玲亜ちゃん!…泣いてるの?どうしたの?」
「どうもこうも!あんたのせいでしょうが!」
「え?」
急に玲亜ちゃんが私を避け始めた。理由がわからなかった私はずっと玲亜ちゃんに話しかけに行った。
「あ!玲亜ちゃん!おはよ!」
「…あ、絵梨奈。今日の放課後の話なんだけどさ」
「…聞こえてなかったのかなぁ?」
何回も何回も玲亜ちゃんには話しかけた。でも、その度に玲亜ちゃんには無視をされ、遂には本格的なイジメが始まった。
「…ねえ紗奈?」
「玲亜ちゃん!どうしたの?」
「私、お腹すいちゃった…購買でメロンパン買ってきて?」
「え?う、うん!いいよ!…お金は?」
「後で払うからさ。ほら、早く行かないと売り切れちゃう…」
「そ、そうだよね!うん!行ってくるね!」
その時におかしいって気づけばよかったんだ。
私はその日から玲亜ちゃんの犬になった。もちろん、お金は私持ちだ。
最初はパシリだけだったけど、だんだん暴力とかも振られ始めた。
「痛いっ…玲亜ちゃん…なんで私の事殴るの?」
「んなの、うざいからに決まってんだろうが。お前は私のサンドバッグ。いいな?」
「でも…暴力は悪いことだよ?」
「んなこと知ってるよ。あんたが人に言わなかったらいいって話だから。誰にも言うなよ?」
「…分かった…」
それから、私は毎日玲亜ちゃんに殴られたりパシリにされたり散々だった…
そして、もう限界だった私は遂に玲亜ちゃんにもう一度聞いてしまった。
「ねぇ、玲亜ちゃん…どうして私の事虐めるの?」
「はぁ?あんたまだ気づいてなかったの?…先にあんたがネットで私の悪口書き込んでたんでしょ?」
「…え?」
「は?何すっとぼけてんの?これ、あんたでしょ?」
そうして見せられたのは…たしかに私の裏垢だった…
「な、なんで…」
「絵梨奈はさ、ハッキングが得意なんだよね。アカウントの使用者がどんな人か調べあげられるんだ。」
「嘘だ…ちゃんと鍵垢にしてたのに…」
「なになに?『クラスの〇亜ちゃん、ほんとバカ笑あんなのまじ生きてる意味ないでしょ笑』ほんっと、悪質ねあんた。」
嘘だ…ちゃんと鍵垢で投稿していたはずだ。どうして…通す人もちゃんとフォロバしてくれた人だけ…あ…そういえば…
「全てが嫌ださん…」
「あ、気づいた?それ、絵梨奈の調べ物用の垢。」
「…すごい反応してくれてたのってもしかして…」
「あんたがボロを吐くのを待ってたのよ。」
「…どうして…私は完璧だったのに…」
「この事は、全て担任に話させてもらうわ。もちろん私も罰はうけるけどね。」
「なっ!ちょっと!待ってよ!」
「もう私も限界なの!全て話して、私も学校を辞めるわ!」
「お願い!考え直してよ!」
「カット!いや〜さすがだったよ。花くんも湊くんも」
「お褒め頂きありがとうございます。監督。」
「ありがとうございます。でも、まだまだですよ私も。湊には敵いません笑」
「花くんの紗奈ちゃんの後半の演技すっごいリアルだったよ笑本当に裏垢で悪口書いてたりして?笑」
「も〜監督!花がそんなことするわけないじゃないですか!」
「そうですよ〜笑」
「ははっ笑まぁ、今日は二人とも撮影お疲れ様」
「はい!」
「花〜!お疲れ様!」
「湊もお疲れ様!やっぱ湊の演技はすごいね。私辛かったもん!」
「私なんてまだまだ…もっとこれから、お互い頑張ろうね!」
「ふふっ笑もちろん。」
はぁ、疲れた…にしても監督も痛いとこつくな〜笑
この役のオファーが来た時は一瞬断ろうかと思ったもん。
ま、私は紗奈のようなヘマは絶対しないけどね。
にしても、今日もイラつくなあの女。また書き込んじゃお笑
『まじで湊って女優キモすぎる。ほんと、生きてる意味ないでしょ笑』
完




