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生まれ変わったら曹昂だった。 前世の知識を活かして宛城の戦いで戦死しないで天寿を全うします  作者: 雪国竜
第十四章

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宴に呼ばれたが

 呂曠と呂翔率いる軍勢を壊滅させた翌日。

 劉備は耿文を呼んだ。

 戦で勝利して手に入れた戦利品を売却する為だ。

 これで、借金を返せると思いながら、耿文が部下と共に戦利品を鑑定するのを見ていた。

 少しすると鑑定した結果を聞いた。

「全部で銀一両ですな」

 鑑定額を聞いて劉備は目を見開かせていた。

「ぎ、銀一両。もう少し高く買ってはくれぬか?」

「戦利品は量こそありますが、殆ど品は損耗している所があります。それで値段を引かせていただきました」

「ぐ、ぐうう・・・」

 戦で手に入れたので損耗しているのは仕方がない事であった。

 劉備もそれが分かっている為か言い返す言葉が出なかった。

「まぁ、皇叔の顔を立てて銀二両にしてあげましょう」

「ぬうう、それでよい」

 足元を見られていると思った劉備であったが、借金がある為、強く言う事が出来なかった。

 耿文が部下に指示して運ばれて行く戦利品を恨めしそうに見ていた。

 直ぐに大量の銀が入った箱が一箱届けられたが、劉備は遣る方ない気持ちで酒を呷っていた。


 数日後。


 劉備は未だに遣る方ない気持ちで日々を過ごしていた。

 そんな所に劉表からの文が届けられた。

「ほぅ、此度の戦勝と節句の祝いの為に襄陽にて宴を開きたいが、儂は病気で主人の役を果たす事が出来ぬ。愚息の劉琦では心許ない。どうか、愚息の補佐をして貰いたいか」

 文を一読した劉備はどうしようか悩んだが、一人で考えても答えは出ないと思ったのか家臣を呼んだ。

 大広間で家臣が全員揃うと、劉備は文の内容を告げた。

「宴か。兄者、俺も付いて行っても良いか?」

 張飛は酒が飲めると思い、ウキウキしながら述べた。

 だが、劉備は暗い顔をしていた。

「しかし、襄陽か」

 また蔡瑁が暗殺計画を立てているかも知れないと思ったからだ。

 劉備が暗い顔をしているのを見て、孫乾が心配そうに訊ねた。

「しかし、襄陽に行くという事は蔡瑁が殿に危害を加えるかも知れませんな」

「そう言われるとそうではあるな。殿、行くのは止めた方が良いと思います」

 麋竺も劉備から蔡瑁が暗殺しようと襲って来たが、伊籍の知らせで助かったという話を聞いているので同じ気持ちであった。

 二人は襄陽に行く事に反対していた。

 其処に公孫続が困った様に意見を述べた。

「ですが、行かねば蔡瑁が劉表殿に対して、ある事ない事を吹き込む事も考えられます」

「それも考えられるな・・・」

 劉備は行くべきか行かざるべきか悩んでいた。

 其処に単福が意見を述べた。

「殿。その席に行ってはなりません」

「単福。何故だ?」

「蔡瑁が殿を暗殺しようとしたという話は聞いております。その席で殿を暗殺しようと考えているかも知れません」

「成程な。しかし、行かないとなれば、それはそれで疑惑を生むかもしれんぞ」

「其処はわたしにお任せを。殿が行けぬ理由を書いた文を認め、わたしと張飛殿と行けば、体面は取る事が出来ます」

「張飛をか・・・・・・・」

 劉備は酒乱の気がある張飛を連れて行く事に一抹の不安はあったが、それで体面は保てる上に暗殺を回避できるのであれば良いかと思った。

「単に宴の席だけという事もあるからな。張飛、単福殿の事は頼んだぞ」

「任せてくれ。兄者っ」

 張飛は胸を叩いた。

 そして、劉備は文を認めて、単福に渡した。

 単福は張飛と百人の兵を引き連れて襄陽に向かった。

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― 新着の感想 ―
[一言] ここで劉表陣営の企みに気づかないほど劉備軍もマヌケではない…が、劉備の安全を確保し、かつ劉表からの疑念を解くことができるンでしょうか? 曹昂の離間策、順調ですねぇ
[一言] 今の劉備陣営って猛将と呼べる武将は張飛だけ。 しかも、酒で散々やらかす問題児。 どうなる事やら
[一言] 宴で張飛という人選に不安しかない。 単福の腹の中わからないからこそ劉備陣営がどうなるか楽しみになってしまう。 しかも、この張飛は劉備以外から内心の評価低そうだから場合によっては贄になりそう。…
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